トランプ氏も支持したEU離脱、支持率はともに低下へ
更新日:2016年06月20日(月)
英国の国民投票まであと3日、先週勢いを増していたEU離脱派はやや失速状態となり、残留支持派が勢いを吹き返した形となっています。
先週16日、EU残留派のジョー・コックス下院議員殺害事件の容疑者が、移民受け入れに反対する極右思想の持ち主とされることも大きく影響した模様で、週末にかけての世論調査結果では変化が見られ始めているようです。
15-16日にかけての調査結果では離脱派リードのポイント差が1週間前の7ポイント差から2ポイント差へと縮小、16-17日に行われた別の調査では残留派の割合44%に対して離脱派43%と逆転、などの結果も伝えられています。
また、残留派リードの結果には、16日の事件は反映されておらず、EU離脱に伴う経済への影響を懸念する声が強まり始めていることを反映している、との見方も。
19日には、米大統領選の共和党候補となるトランプ氏も、英国のEU離脱を支持することを表明したとも伝えられます。
そのトランプ氏も、一時の勢いは失速気味となり、支持率ではクリントン氏にリードを許す結果も目立ち始めてきたようです。
現状への不安や批判を背景とする不満分子のサポートを受け、その支持率を拡大してきた英国のEU離脱と米国のトランプ氏、皮肉にもトランプ氏がEU離脱支持を表明したことが、ともに支持率低下を招くきっかけの一つとなるのかもしれません。
20日の国内金価格は0.46%の反発。EU残留派優勢を追い風に週明け早朝からリスク回避の巻き戻しの流れ。ポンドの大幅買い戻しに牽引されてドル買い円売りに株価も大幅高、日経平均は金曜日の15600円付近から今朝には一時16000円回復と堅調。ドル円も先週末の104円10銭台から一時80銭台まで、円安方向への急反発スタートに対し、NY金は今朝時点では1280ドル台後半と下落度合いは限定的。円安にサポートされた金価格は比較的強めのサポート水準とみられた4600円手前で切り返した形に。しかし、今朝の状況はあくまで追い風参考記録。国民投票の大勢判明までは予断を許さない状況が続く可能性も高く、ある程度の乱高下も見込まれる。下方向には4610円を割り込むと6月安値4550円付近までの下落余地、上方向には4700円が当面の壁。抜け出すようなら4750円程度までの続伸も。
プラチナ価格は0.51%の続落。金との逆行状態は続き、1月26日(3494)以来5カ月ぶりの安値水準をさらに更新。下落トレンドは続き、当面の目標水準3400円台半ば、3460円程度に向けてもう少しの下げ余地も。ただし、やや売られ過ぎ状態となり、RSIは6月初旬の安値を下回らない逆行状態で反発を示唆。今週はやや不安定な状態継続か。
※参考:
金プラチナ国内価格6/20とチャート
2016年06月20日(月)時点の相場
国内金:4,635 円 6/20(月)
▲21(
0.46%)
国内プラチナ:3,509 円 6/20(月)
▼18(
0.51%)
NY金:1,294.8 ドル 6/17(金)
▼3.6(
0.28%)
NYプラチナ:966.1 ドル 6/17(金)
▼12.2(
1.25%)
ドル円:104.17 円 6/17(金)
▼0.09(
0.08%)
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