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相次ぐタカ派発言で早期利上げ観測再燃、FEDの本気度は?
更新日:2016年09月10日(土)
CMEフェドウォッチ 利上げ織り込み度 2016年9月9日利上げはデータ次第と公言するFED、最近の米経済指標はそれほど強くもなく、むしろISMの製造業・非製造業などの低調も目立つ状況下でも関係者の強気発言が目立ちます。
今週、ハト派のサンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁は「ゆるやかな利上げに戻るのが合理的であり、早いほうがいい」と発言し、9日には同じくハト派で今年の投票権を持つボストン連銀ローゼングレン総裁も「利上げを待ち過ぎることのリスクが大きくなりつつあり、段階的な金融引き締めが適切」との発言。
やはりハト派のタルーロFRB理事も「年内利上げの可能性を排除せず」と年内利上げに向けては前向き発言。
来年の投票権を持つ中立派と見られるダラス連銀カプラン総裁も「利上げの根拠はこの数カ月で強まった」とイエレン議長のコピー発言。

中立からハト派寄りの主要関係者、投票権保有メンバーからの強気発言が相次いだことで早期利上げ観測再燃となってきました。
この流れを受けて週末のCMEフェドウォッチでは9月利上げの織り込み度は1カ月前の18%程度から24%まで上昇、12月利上げは五分五分の状態から55%まで上昇しています。
週明けにもFOMC前のブラックアウト期間(FOMC1週間前から金融政策関連発言禁止期間)直前に複数の関係者講演が予定され、FEDの統一見解としてこの流れを受け継ぐ強気発言が聞かれるのかどうか、注目されます。
なかでも、やはりハト派のブレイナード理事は、これまで「経済好転を確認するまで利上げを待つことが有益」と一貫した慎重姿勢を示してきました。彼女の発言に変化が見られるようなら、FEDの本気度を確認することとなり、場合によっては9月利上げの可能性すら、さらに急上昇する可能性もありそうです。

なお、昨年12月に利上げを決めたFOMC(12/15-16)の直前、12月14日時点での利上げ織り込み度合いは83.3%まで上昇していました。
事前に十分な織り込みが進行していたことで、決定後の市場の混乱はなく、NY金も瞬間的な下落後には反発へと転じていました。
現状、12月でも55%はまだまだ織り込み不足の状態。FEDが年内利上げを本気で目指すのなら、この数字を70-80%程度まで引き上げようと、今後もタカ派発言が続くことになりそうです。

次週、9月の数字が多少上昇したとしても、50%にすら届くかどうかのレベルにとどまるのではないかと予想されます。
その程度の状態で、万が一9月利上げが決行された場合には、相応の市場混乱に警戒することになります。

NY金・日足チャート 2016/8/10 - 9/99日のNY金相場は0.53%安となって3日続落。週半ばに1360ドル手前の抵抗水準まで急騰した後の調整反落の流れをFRB関係者のタカ派発言が後押し、この日は1340ドル台から1330ドル付近まで下落。早期利上げ観測再燃でNYダウが2%超の大幅安で2カ月ぶり安値をつけたのに対し、NY金も上値の重い状態が続くなか、3日連続の陰線でも6日火曜日の大陽線の始値を下回らない上げ三法を形成し、反発への可能性も示す足型。3日前の終値1354ドルをしっかりと上抜けることが出来るようなら強めの上昇トレンド形成へとつながる可能性も。
週間ベースでは+7.8ドル(0.59%)の小幅続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2016/8/10 - 9/9NYプラチナ相場も3日続落で1.59%の大幅安となって1週間ぶり安値圏へ。8月前半からの下落トレンド途中のやや大きめの戻り局面を終えて元の基調へと回帰、の一歩手前。サポートライン候補となる90日移動平均線の1060ドル付近で下げ止まれるかどうか。また、3日続落でその前の大陽線の始値とほぼ同水準となり、反発できるかどうかギリギリの攻防へ。ここで耐えれない場合には9月1日の1048.9ドルが重要な節目となり、ここも下抜けると下落トレンド本格復帰で更に加速の可能性。1030ドルから1020ドル前後まで大きく水準を切り下げるような展開も。
週間ベースでは+5.3ドル(0.5%)と小幅ながらもプラス圏を維持し、5週ぶり反発。

ドル円・日足チャート 2016/8/11 - 9/9ドル円は0.21%のドル高円安で小幅続伸。軟調推移となった東京市場では102円割れをうかがう場面もあったものの、102円台前半で耐えたことで欧州・NY市場にかけてはFRB要人の早期利上げ肯定発言に支えられて反発、一時103円まで上昇。しかし、抵抗感も強い102円台後半を完全に上抜ける為にはまだ決め手に欠ける状態。週明け講演予定のハト派・ブレイナード理事からも早期利上げに向けての強気発言が聞かれるようなら、この水準を突破し、104円の節目水準との攻防へと向かうような展開も。しかし、従来どおりの慎重姿勢なら反落へ。下値を切り上げる展開で流れは上、だが。
週間ベースでは-1.30円(1.25%)となり、3週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/9終値とチャート

2016年09月10日(土)時点の相場
国内金:4,703 円 9/9(金) ▼15(0.32%)
国内プラチナ:3,826 円 9/9(金) ▼4(0.10%)
NY金:1,334.5 ドル 9/9(金) ▼7.1(0.53%)
NYプラチナ:1,067.5 ドル 9/9(金) ▼17.2(1.59%)
ドル円:102.70 円 9/9(金) ▲0.21(0.21%)
→9/9(金)のその他主要マーケット指標

←NYダウが2%超の大幅安となった日々 09/12(月)
→世界のプラチナ需給 2016年第2四半期 09/09(金)
→米求人件数はまたも過去最高、JOLTS求人労働異動調査は堅調推移 09/08(木)
→ISMショックでドル売り円買い、金買いも再燃 09/07(水)

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