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★金プラチナ短期相場観★

2016年名目実効為替レートは小幅ドル高、円高はその3倍
更新日:2016年12月29日(木)
日米の実効為替レート長期推移 2016年12月今年のドル円相場は1月に1ドル=121円60銭台の高値をつけて6月には99円まで下落、12月には一時118円60銭台まで反発しましたが年初の120円台には届かず、年足陰線で終了しようとしています。年初来では、29日朝時点で約3円、2.55%のドル安円高となっています。

イングランド銀行発表の実効為替レート(1990年平均を100とした指数、12月22日時点)では、日本円は134.65ポイント、米ドルは107.79となっています。
年初来では、日本円は5.13%上昇し、米ドルは1.63%の上昇。円高ドル高ですが、ドル高の3倍円高が進行した状態です。
なお、ユーロも年初来では2.48%上昇しており、英ポンドが14.26%の下落となっており、ポンドの独歩安が進行した1年となっています。
過去2年間でみると、日本円は9.25%の円高、米ドルは11.19%のドル高が進行し、円高よりも若干ドル高のほうが進行している状態です。

今年11月以降にはドル高が急速に進行したことで、米ドルの実効為替レートは2003年4月以来、13年8カ月ぶりの高水準となり、ドル高警戒感も高まりそうな状況となってきました。しかし、過去最大のドル高水準となった2002年の125ポイントまでは、まだ遠く及ばない水準です。
いっぽう、日本円の実効為替レートは、2015年にドル円相場が1ドル=125円60銭台まで上昇した時の水準120ポイント付近までかなりの猶予を残し、9年半前となる2007年には、113ポイントまでの円安が進行していました。

また、次期米財務長官となるスティーブン・ムニューチン氏は「米国が素晴らしい国で、投資マネーが流入しているからこそドル高が起きている」とドル高容認姿勢を見せています。

足下ではドル円の調整の動きも見られる状況ですが、実効為替レートではドル高も円安も歴史的水準には全く達しておらず、米国が「素晴らしい国」であり続ける限り、もう少しドル高円安傾向が進行する可能性は十分にありそうです。

NY金・日足チャート 2016/11/28 - 12/2828日のNY金相場は0.18%の小幅高となり3日続伸。連休明けのロンドン市場ではドル買い、NY市場では株安ドル安の流れを受けて1130ドル後半まで下げて1140ドル台前半へと反発と、値動きは限定的。底値(候補)保合い状態からの反発の兆しを維持しながらも、上限1145ドルを超えられない状態も継続。上下どちらへもブレイクで20-30ドル程度の変動も見込まれる状況も変わらず。

NYプラチナ・日足チャート 2016/11/28 - 12/28NYプラチナ相場は0.5%の反落。下値トライの巻き戻しの流れも続かず、金の保ち合い継続に伴い方向感喪失気味の様相。しかし、最近の安値水準890ドル前後で三度反発した形となり、この水準での足場固めが進行中の可能性も。あらためてこの水準を下抜けるようなら870ドル付近までが目先の下値目安に、910ドル超へと再反発なら930ドル付近までの上昇も見込めそうな状況。

ドル円・日足チャート 2016/11/29 - 12/28ドル円は0.14%の小幅ドル安円高。117円台半ばでの揉み合いから、NYダウが2万ドル手前からの急失速で100ドル超の下落、米10年債利回りも急低下の展開となったことに連れて117円まで急落。今朝の東京市場では117円をはさんでの攻防状態から下方ブレイクの兆しも。このまま117円割れへと水準を切り下げることになると、高値圏での三角保ち合い下抜けとなり、115円台半ばまでが当面の調整目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/28終値とチャート

29日の国内金価格は0.04%の小幅続伸となり、12月15日(4607)以来2週間ぶりの水準。9月9日以来3カ月半ぶりに90日移動平均線を上抜け、中期トレンド持ち直しへの可能性もやや高まる状況に。短期的にも19日の4601円をわずかに上回り、保ち合い上方ブレイクへの兆しとなって流れも変化。目先、4610円程度をしっかり超えることができれば上昇トレンド形成へと向かい、目標水準も4700円台へ。

プラチナ価格は0.73%の大幅反落。金と為替が小動きとなるなかで、プラチナは落ち着かない状態。現時点では下落トレンドの巻き戻しに失敗し、短期的な流れは下方向継続、当面の下値目安としては3600円前後まで。3680円超へと切り返すことになれば、徐々に流れが巻き戻され、3730円台辺りまでの反発も。
※参考:金プラチナ国内価格12/29とチャート

2016年12月29日(木)時点の相場
国内金:4,602 円 12/29(木) ▲2(0.04%)
国内プラチナ:3,647 円 12/29(木) ▼27(0.73%)
NY金:1,140.9 ドル 12/28(水) ▲2.1(0.18%)
NYプラチナ:899.6 ドル 12/28(水) ▼4.5(0.50%)
ドル円:117.25 円 12/28(水) ▼0.16(0.14%)
→12/28(水)のその他主要マーケット指標

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→リッチモンド連銀も製造業急回復、トランプ期待継続が金の重しに 12/28(水)
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→2017年序盤想定レンジ:金価格4500-4800円、プラチナ3500-3900円 12/26(月)

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