更新日：2016年12月30日(金)
2016年のNYプラチナ相場は892ドルでスタートし、世界同時株安の煽りを受けた1月には、21日に811.4ドルの安値をつけて反発。ブレグジット後の金急騰に追随した8月には、10日高値1199.5ドルまで上昇しました。しかし、これがピークとなって年後半は金とともに軟調推移の展開、トランプラリーのリスクオンとなった年末にかけては一段安。結果的に年足チャートで見る2016年は、長い上ヒゲを残す形となり、陰線か陽線かのせめぎ合いが年末まで続いています。
29日終値時点では+6.1ドル（0.7％）の陽線状態。このまま陽線を維持できれば4年ぶりの反発。陰線となれば4年続落。
ただし、いずれの結果に終わった場合でも、1月には反発への期待値が高まります。
「プラチナ相場は年明けに上昇する」季節性があり、2003年から2015年まで、1月は13年連続で上昇していました。惜しくも2016年の1月は14年ぶりに下落してしまいましたが、大底をつけて反発への起点の月となりました。
現状も安値圏での攻防状態が続き、反発か、一段安かという状況にはありますが、ポジティブな見方をすれば、今月安値（もしくは2017年1月安値）と2016年1月安値とで2番底を形成する可能性もありそうです。2017年以降、NYプラチナ相場が再び1200ドル超へと反発する時が来た場合、ダブルボトム完成となり、さらに400ドル近くの上昇も見込まれることになり、長期的には1600ドル付近を目指すような展開もあり得ることになります。
ただ、その為には2016年1月安値811.4ドルを極力下回らないことが重要です。
なお、国内プラチナ価格の1月は過去8年間で5勝3敗。直近3年間は年初のリスクオフによる円高の影響が大きく、3連敗中。こちらは4年ぶりの1月上昇をかけた攻防が年明けからスタートすることになります。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場12/29終値とチャート
30日の国内金価格は1.02％の大幅高となって3日続伸。11月高値をわずかに超え、9月15日（4674）以来3カ月半ぶりの高値水準。短期的な流れが好転した状態で2016年を終え、2017年最初の上値目標は9月高値近辺となる4720円台。
週間ベースでは+74円（1.62％）となり5週ぶりの反発。月間では+62円（1.35％）の反発。年間では+208円（4.68％）の反発。
プラチナ価格は0.19％安となり小幅続落。NYプラチナが反発しきれなかったことで円高を反映。短期トレンドは下向きのまま、3600円前後までの下げ余地を抱えた状態で越年。
週間ベースでは-51円（1.38％）の反落。月間では+68円（1.9％）で続伸。年間では-67円（1.81％）となり、年末の巻き戻しも及ばず2年続落。
※参考：金プラチナ国内価格12/30とチャート
2016年12月30日(金)時点の相場
国内金：4,649 円 12/30(金) ▲47(1.02％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：3,640 円 12/30(金) ▼7(0.19％)
NY金：1,158.1 ﾄﾞﾙ 12/29(木) ▲17.2(1.51％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：897.8 ﾄﾞﾙ 12/29(木) ▼1.8(0.20％)
ﾄﾞﾙ円：116.54 円 12/29(木) ▼0.71(0.61％)
12/29(木)のその他主要マーケット指標
2016年は新興国通貨、円、原油、金に対してもドル安 12/31(土)2016年名目実効為替レートは小幅ドル高、円高はその3倍 12/29(木)リッチモンド連銀も製造業急回復、トランプ期待継続が金の重しに 12/28(水)2016年国債格付け変動ランキング 12/27(火)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート＆レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート＆レジスタンスライン