金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

消費者物価指数(CPI)は第2四半期も失速とまらず
更新日:2017年05月13日(土)
コアCPI・PPI・PCE 2017年4月米労働省が11日に発表した4月の生産者物価指数(PPI)は前年比+2.5%となり、2012年2月(2.8%)以来5年2カ月ぶりの高水準、食品とエネルギー関連を除くコアPPIも前年比+1.9%で2014年12月(2.0)以来2年4カ月ぶりの高水準となり、いずれも3カ月連続上昇となっていました。
それだけに、12日発表の4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る結果となることを想定する向きは少なかったのではないかと思われます。

結果はCPIが前年比+2.3%予想に対して+2.2%と下振れ、4カ月ぶりの水準で今年最低。6年11カ月ぶりの高水準となった2月の2.7%が直近のピークとなって2カ月連続低下。
コアCPIは前年比+1.9%となり、2015年10月以来、1年半ぶりの2%割れ。1月の+2.3%から3カ月連続の低下。いずれも第1四半期の失速傾向は止まらず、第2四半期スタート月もこれを引きずる格好となりました。

加速基調のPPIに対して失速基調のCPIという構図のなかで、3月には失速していた個人消費支出物価指数(PCE)の4月の結果も失速傾向となれば、織り込み済の6月利上げに向けても暗雲が漂い始めることになりそうです。

この日発表されたミシガン大の1年期待インフレ率の5月速報値は2.6%となり、3-4月の2.5%からは上昇の兆しも見られますが、2月の2.7%には及ばず、2014年までの3%台からは水準を切り下げた状態が続きます。また、5年期待インフレ率は2.3%となり、12月と並んで過去最低水準へと低下しています。

今年のFOMC投票権を持つ2人の地区連銀総裁からは見方の分かれる発言も聞かれます。
タカ派のフィラデルフィア連銀ハーカー総裁は従来どおり、年内あと2回の利上げを支持する発言。これに対してハト派のシカゴ連銀エバンズ総裁からは「インフレ見通しが不透明なら利上げは1回でも」とトーンダウン。さらに「あと2回利上げしたら驚き」など、あと1回で十分との示唆も。この方、少なくとも利上げを決定した3月のFOMC直後の時期には「年内さらに2度の利上げ、3回も」と発言していました。

インフレ動向にやや不透明感も見られる状況となり、FOMC参加メンバーにも足並みが乱れ始める兆候も。

NY金・日足チャート 2017/4/7 - 5/1212日のNY金相場は0.29%の小幅高で3日続伸。トランプ米大統領がコミーFBI長官を突如解任した9日の日に直近安値をつけた金は、これを問題視する声が日増しに強まる状況にも連動するようにゆっくりと水準を切り上げる展開で1週間ぶりの水準を回復。米4月消費者物価指数と小売売上高がいずれも予想を下回る水準に低迷したことを受けて4日ぶりの1230ドル台へと小幅に急騰も、90日移動平均線(1233.3)に上値を押さえられる形で失速。目先、抵抗線となりつつある1230ドル近辺を超えると1240ドル台までは比較的上昇しやすいところ。逆に反発継続に向けた流れが巻き戻され、1210ドル台半ばの直近安値を更新するようなら1200ドル前後まで水準を切り下げる展開も。
週間ベースではわずかに+0.8ドル(0.07%)となり、3週間ぶりの小反発。

NYプラチナ・日足チャート 2017/4/7 - 5/12NYプラチナ相場は0.02%の小幅安となって3日ぶりの反落。時間外には3日続伸に向けて5月3日以来の高値水準となる920ドル台後半まで上昇も、抵抗水準となる920ドル台を長くは維持できずに910ドル台へと反落。NY市場での米4月指標下振れを受けての反発局面でも920ドル半ばまでの反発も直後に失速。長めの上ヒゲを残す形となって上値抵抗感はまだ強いものの、920ドルラインとの攻防状態での越週となり、次週このラインをしっかり突破できれば反発局面加速で上値目標940ドル台へ。
週間では+7.3ドル(0.8%)で3週間ぶりの反発。

ドル円・日足チャート 2017/4/10 - 5/12ドル円は0.46%のドル安円高で続落。114円手前での揉み合い状態が続いた後、NY朝の4月米CPIと小売売上高下振れを受けて113円90銭台から30銭台まで急落。米10年債利回りも2.38%付近から2.35%まで急落し、その後もジリ安の展開で2.32%台まで下落したことに連れてドル円も113円20銭まで下落。インフレ下方リスクを懸念するシカゴ連銀エバンズ総裁発言なども重石に。日足レベルでは9日移動平均線(113.18円)などにも支えられ、強めの上昇トレンドは維持し、買われ過ぎの解消も限定的。目先は114円台前半が抵抗水準となって調整気味の展開も、下値も113円前後はサポートされやすい水準。
週間ベースでは+0.54円(0.48%)となり、12月以来の4週続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/12終値とチャート

2017年05月13日(土)時点の相場
国内金:4,799 円 5/12(金) ▲7(0.15%)
国内プラチナ:3,612 円 5/12(金) ▲15(0.42%)
NY金:1,227.7 ドル 5/12(金) ▲3.5(0.29%)
NYプラチナ:917.5 ドル 5/12(金) ▼0.2(0.02%)
ドル円:113.33 円 5/12(金) ▼0.53(0.46%)
→5/12(金)のその他主要マーケット指標

←高水準の逆相関続くNY金とドル円、国内では円と金の相関 05/15(月)
→失業保険継続受給者数も28年半ぶり低水準、逼迫続く米労働市場 05/12(金)
→出遅れた日経平均も2万円トライ、株高の流れで急落する上海総合 05/11(木)
→JOLTS求人労働異動調査は金融危機後のピーク水準で頭打ち 05/10(水)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★