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★金プラチナ短期相場観★

出遅れた日経平均も2万円トライ、株高の流れで急落する上海総合
更新日:2017年05月11日(木)
主要株価指数とNY金の年初来騰落率推移 2017年5月NYダウは今年、3月1日に過去最高値更新後はいったん調整も足下では再び最高値圏での推移が続き、5月10日終値時点での年初来騰落率は+5.97%。ドイツDAXは4月後半から急加速しての過去最高値更新が続き、年初来+11.12%の上昇率。3月末から年初来安値圏に沈み、大きく出遅れていた日経平均も4月末から急回復し、2万円トライで+4.11%。
これ以外ではNASDAQが足下5日連続最高値更新で+13.86%とドイツDAXを上回り、英FTSEは+3.39%と日経平均を少し下回る状況。なお、4月半ばから失速中のNY金は+5.83%とNYダウと競り合う水準。
主要先進国の株価指数は全面高となるリスク選好地合いが続く状況となっています。

そんな株高の流れのなかにあって、金と同様に失速を続けるのが上海総合。4月11日に+5.97%の高値をつけて反落すると、5月に入ると遂に年初来マイナス圏へと急落、10日時点での年初来騰落率は-1.64%。
中国では、2016年から景気回復傾向が続き、2017年序盤にはさらに加速基調を強める様子も見られましたが、それも3月まで。4月には製造業PMIも急失速し、上海総合指数はこの状況を忠実に示しているかのような値動きとなっています。

当局による金融レバレッジ抑制策強化で市場心理が悪化していることに加え、鉄鉱石の輸入価格急落なども大きく影響している模様です。中国では鉄鉱石の港湾在庫が高水準となり、需給の緩みは主要貿易相手国のオーストラリアでも懸念され、足下では豪ドル安も進行中。豪ドルは対米ドルで3月末の年初来高値から5%安となっています。

中国ショック再来?との懸念が急速に強まる状況にはありませんが、世界同時株高のリスク・オンが続く状況を減速させる要因の一つとはなりそうです。上海総合指数が落ち着きを見せるまで、警戒感は少しづつ高まりそうな気配も漂います。

NY金・日足チャート 2017/4/5 - 5/1010日のNY金相場は0.23%の小幅反発。前日引け後の北朝鮮核実験実施の可能性報道で1220ドル台回復後は、コミーFBI長官解任によるトランプ政権不信再燃などもありNY午前までは1220ドル台を維持、その後は金利上昇、ドル買い戻しの流れを受けて1220ドル割れ。ただし値動きは限定的となり、今年の平均値幅13.5ドルに対して8.3ドルの小動き。売られ過ぎの過熱感も高まり、目先は1210ドルの節目ラインを維持して反発できるかどうか、ただし90日移動平均線(1231ドル)の抵抗感が増す状況に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/4/5 - 5/10NYプラチナ相場は1%の大幅反発。金の値動きが縮小傾向となるなか、連日1%超の上下動とやや荒い値動きとなり、流れ反転か、もしくは再加速の前ぶれを示唆している可能性も。足下では900ドル割れを回避し、この大台ラインが下値サポート水準となりつつもあり、上方向への節目920ドルを突破できれば反発局面形成への可能性も高まり、940ドル台辺りまで上値余地拡大へ。ただし900ドル割れの場合には下落基調再開で下値余地は870近辺まで拡大も。

ドル円・日足チャート 2017/4/6 - 5/10ドル円は0.27%のドル高円安で4日続伸、NY午後からの米10年債利回り上昇に連れて前日高値圏となる114円30銭台まで上昇。ようやく終値ベースでもしっかりと上値目安114円台に到達した形。2日連続高値となった114円30銭台を上抜けできれば、過熱感高まる状態でも今年の下げ幅の61.8%戻し、114円60銭台辺りまでさらに上値を伸ばす勢いはあり、さらに3月高値圏、115円台も視野に入ってきた様子も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/10終値とチャート

11日の国内金価格はわずかに2円安と連日の小動き。近年の主要レンジ上限となる4800円近辺は簡単には突破出来ず、しばしば抵抗線や支持線となりやすいのが最近の傾向。流れとしては完全に反転した訳でもなく、まだ下押し圧力優勢の状況で4770円台から4800円までが目先の主要レンジ候補。上方向には9-21日移動平均線も集中する4820円近辺も抵抗線となりやすく、下方向には上昇基調の90日移動平均線(4772円)辺りで下げ止まれない場合には3月安値4730円台までが次の下値目安に。

プラチナ価格は1.01%の大幅反発。金との価格差は過去最大の1233円から1200円割れへと急縮小、再びピークをつけての縮小局面入りへの可能性も示唆。オシレータ系指標の逆行現象から下押し圧力枯渇の兆しも見られ、下げ止まりの可能性も高まる状況に。ただし、3560円割れへと安値更新の場合には下値目安3530円前後では下げ止まれない可能性も。その場合3510円台辺りまでが次の下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格5/11とチャート

2017年05月11日(木)時点の相場
国内金:4,792 円 5/11(木) ▼2(0.04%)
国内プラチナ:3,597 円 5/11(木) ▲36(1.01%)
NY金:1,218.9 ドル 5/10(水) ▲2.8(0.23%)
NYプラチナ:909.9 ドル 5/10(水) ▲9.0(1.00%)
ドル円:114.27 円 5/10(水) ▲0.31(0.27%)
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