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★金プラチナ短期相場観★

米7月小売売上高は年初来最大の伸び率、短期トレンド反転加速
更新日:2017年08月16日(水)
米・小売売上高 2017年7月米商務省が発表した7月の小売売上高は前月比+0.6%。市場予想の+0.3%を大幅に上回り、年初来最大の伸び率、さらに6月分も-0.2%から+0.3%へと大幅上方修正され、5月分も-0.1%から0.0%へと上方修正。ポジティブ・サプライズとなってドル売り金買いからドル買い金売りへと反転した流れを加速させることになりました。

小売売上高を3カ月平均で見ると+0.3%となり、これも2月(+0.4%)以来5カ月ぶりの伸び率。また、2016年4月以降1年3カ月連続でプラス圏を維持し、以前と比較して下振れの頻度も減少し、下振れ幅も縮小、安定的に好調が続く状況です。ただし、上ブレ頻度とその幅も減少傾向とはなっていますが。

好結果に貢献しているのは自動車関連の前月比+1.2%(前年比では+5.7%)、建設資材の前月比+1.2%(前年比+8.3%)などで好調が続いている他、百貨店販売は前月の-0.7%から+1.0%へ、雑貨その他小売では前月の-1.7%から+1.8%へと急回復しています。なお、ネット販売など無店舗販売は前月比+1.3%と好調が続き、前年比では+11.5%と飛躍的に伸びています。

米・小売売上高(除く自動車) 2017年7月自動車を除く数値でも、7月は前月比+0.5%と予想の+0.3%を上回り、6月分も-0.2%から+0.1%と大幅上方修正となっています。また、3カ月平均では+0.13%となり、6月まで3カ月連続低下していた状態から下げ止まり、1年3カ月連続のプラス圏推移が続いています。最近の傾向としては、やはり下振れ頻度が減少し、堅調推移が続く状況を示しています。

同時刻に発表された8月のNY連銀製造業景況指数も25.2となって2014年9月(30.2)以来、ほぼ3年ぶりの高水準となりました。
第3四半期も米国の消費は好調スタートとなり、製造業景況感も好調が続く状態が確認されたことで、にもかかわらず一向に上昇の気配が見られない物価動向があらためて注視されることになります。

まずは、これに関するコメントがFOMC議事要旨にどのように追記されるか、市場は注視することになります。

NY金・日足チャート 2017/7/12 - 8/1515日のNY金相場は0.83%の大幅続落。北朝鮮リスク後退に伴うドル高・金利上昇の流れでロンドン時間にかけては1280ドル前後まで下落。NY市場朝には米7月小売売上高と8月NY連銀製造業景況指数がいずれもポジティブ・サプライズとなったことを受けて1270ドル台前半まで急落。ただし、トレンド反転後の流れがやや急速に進み過ぎたこともあり、1270ドル後半へと反発。結果的に7月10日安値1204ドルから8月11日高値1298.1ドルまでの23.6%戻し(1275.9)を少し行き過ぎて戻した状態。目先は38.2%戻し(1262.2)付近から1300ドル手前までが主要レンジとなり、やや調整優勢の展開か。比較的強めのサポート水準となりうる1260ドルを割り込んでしまった場合には61.8%戻し(1239.9)前後までが次の下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/7/12 - 8/15NYプラチナ相場も0.77%の大幅続落。金とともに下げ足を速めたNY朝には2週間ぶりの水準となる950ドル半ばまで下落。上昇局面で行き過ぎた分だけ調整局面での値幅も拡大しやすいプラチナは戻りも大きく、960ドル半ばへと反発。7月11日の今年安値891.4ドルから8月11日高値996.7ドルまでの38.2%戻し(956.5)を達成し、23.6%戻し(971.8)付近まで戻した状態。200日移動平均線(953.7)でサポートされて長めの下ヒゲを残した形にもなり、目先はこの950ドル前半辺りがサポート水準として作用する可能性。上方向には990ドルラインが当面強めの抵抗水準となり、突破できれば1000ドルの大台突破は濃厚に。

ドル円・日足チャート 2017/7/12 - 8/15ドル円は0.97%、2カ月ぶりとなる1円超の大幅ドル高円安となって続伸。リスク緩和で反転した短期トレンドを米経済指標の好結果がさらに加速させた格好となり、NY市場では一時110円80銭台まで急騰。しかし、ドル高円安方向への節目となっていた111円手前で上値を押さえらた形となって失速。この水準ではまだ戻り売り圧力も強く、ドル高円安の流れがさらに進行するためには追加材料が必要か。明朝のFOMC議事要旨で物価関連のコメント等で強気見通しなどがあれば上値トライ加速の可能性も。111円台へと上昇できれば112円半ばまでが次の上値目安に。ハト派的な内容となれば109円から111円までのレンジ内で軟調推移へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/15終値とチャート

16日の国内金価格はわずかに1円高。NY金とドル円の短期トレンド逆転により、最近の傾向としてはNY金の下落分を反映しやすく、軟調推移となりやすい局面。しかし、今回はドル円の反発力が勝ったことにより、国内価格は小康状態。この状況が続けば徐々に軟調推移となって保ち合い回帰の様相へ。FOMC議事要旨では、ドル高の流れが加速するよりは、やや失速気味となる可能性が高い?とも予想され、週末にかけての米指標では好結果が予想されやすく、まだしばらくは概ね横ばい推移継続か。

プラチナ価格は0.47%の反発。6月安値から8月高値の23.6%戻し(3650)付近となる3649円で下げ止まった形となり、上昇局面一服後の保ち合い形成の様相。3640円台から3690円までのレンジを上抜けできれば上昇トレンド再開で3730円台辺りまでが次の上値目安に。下限割れとなった場合には61.8%戻し(3589)が次の下値目安となり、7月までの長期保ち合い上限付近まで戻ることに。
※参考:金プラチナ国内価格8/16とチャート

2017年08月16日(水)時点の相場
国内金:4,841 円 8/16(水) ▲1(0.02%)
国内プラチナ:3,666 円 8/16(水) ▲17(0.47%)
NY金:1,279.7 ドル 8/15(火) ▼10.7(0.83%)
NYプラチナ:967.4 ドル 8/15(火) ▼7.5(0.77%)
ドル円:110.67 円 8/15(火) ▲1.07(0.97%)
→8/15(火)のその他主要マーケット指標

←トランプ助言組織解散とFOMC議事要旨で反転トレンド巻き戻しへ 08/17(木)
→クリーブランド連銀インフレ期待モデル再失速、2%到達は20年後 08/15(火)
→1300ドルと108円、2.10%台の壁と93ポイント近辺のサポート帯 08/14(月)
→5カ月連続予想下振れの米7月CPI、しかし下げ止まりの兆しも 08/12(土)

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