金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

ハリケーン・マジック?労働参加率上昇でも失業率4.2%へ急低下
更新日:2017年10月07日(土)
米雇用統計・平均時給と賃金上昇率 2017年9月米労働省発表の9月雇用統計は波乱の結果となりました。
・非農業部門雇用者数(NFP):前月比-3.3万人・・・2010年9月(-5.2万人)以来、7年ぶり低水準、かつ減少
・失業率:4.2%・・・2001年2月以来、16年7カ月ぶり低水準
・U6失業率:8.3%・・・2007年6月以来、10年3カ月ぶり低水準
・労働参加率:63.1%・・・2014年3月以来、3年半ぶり高水準
・長期失業者の割合:25.5%・・・前月の24.7%から上昇(悪化)
・平均時給:前年比+2.87%・・・2009年6月(+2.88%)以来、8年3カ月ぶり高水準

NFPの予想外の減少と長期失業者の割合が悪化したことを除けば、全てポジティブ・サプライズ級の好結果。
ほぼ毎回、過去2カ月分の修正が入るNFPの数値は流動的であり、ハリケーンの影響を考慮すれば今回の減少はやむなしとも言える状況。

平均時給についてはハリケーンの影響はかなり限定的と思われ、8月分も+2.5%から+2.68%へと上方修正され、今回9月分が昨年12月の+2.85%をわずかに上回って加速基調再開の兆しとなったことは素直に好結果と言える状況。
賃金上昇率の加速によって、インフレ上昇に向けてのサポート材料となり、早速12月利上げ確率は90.6%へと急騰しています。

今回の雇用統計で注目すべきは、労働参加率が前月から0.2ポイント上昇する好結果となったのに対し、失業率も前月から0.2ポイント低下の好結果となったこと。
生産年齢人口に占める労働力人口(就業者+求職者)の割合を示す労働参加率は、今回の63.1%でも金融危機前の66%台にはまだ遠く及ばない水準ですが、これまでは求職を諦めた人達が労働市場から退出することで失業率は低下(改善)し、労働参加率も低迷している可能性が指摘されていました。
この人達が求職活動を再開すれば、労働参加率上昇と同時に失業率も上昇することが懸念され、イエレン議長はこれを「労働市場のたるみ」として警戒しています。

今回、就業者数が減少したなかで、労働参加率上昇でも失業率も急低下したことは、「労働市場のたるみ」解消の兆しと見るか、それともハリケーン・マジックと見るか、そのどちらが正解かは、次月以降の動向を見極めるしかなさそうです。

NY金・日足チャート 2017/9/1 - 10/66日のNY金相場は0.13%の小反発。1270ドル付近での小康状態から、波乱となった米9月雇用統計の結果を受けて1270ドル半ばへと小幅急騰後の急落で8月8日以来2カ月ぶり安値となる1260ドル手前まで下落。しかし、北朝鮮が米西海岸を射程に入れる長距離ミサイルの発射準備との報道を受けて急反発、雇用統計発表前の水準を上抜けて1280ドル付近まで上昇。少なくとも10日までは北朝鮮リスクへの警戒感が続く可能性が高まり、1290ドルから場合によっては1300ドル近辺までの反発も。状況が落ち着けば反落のパターンとなり、今回の雇用統計での賃金上昇率加速を裏付けるような指標が今後出て来るようなら再び軟調推移の展開へ。
週間ベースでは-9.9ドル(0.77%)となり、4週続落。

NYプラチナ・日足チャート 2017/9/1 - 10/6NYプラチナ相場は0.14%の小幅反落。雇用統計前までに前日高値をわずかに上回る920ドル前半へとゆるやかな反発基調が続いていた状態から、発表直後の急落局面では7月14日以来、ほぼ3カ月ぶり安値水準となる906ドルまで下落。切り返しての上昇局面では920ドルに届かずに終了。目先、920ドル前後が抵抗水準となる可能性もあり、北朝鮮動向などによってこれを上抜けると940ドルが次の抵抗線。これも上抜けるようなら960ドル台までの上昇余地も想定は可能。下方向へは引き続き910ドルラインが重要なサポート水準となり、割り込んでしまうと今年安値圏890ドル前半再トライの可能性も。
週間ベースでは+6.4ドル(0.7%)となり、4週ぶりの小反発。

ドル円・日足チャート 2017/9/4 - 10/6ドル円は0.16%の小幅ドル安円高となって反落。113円をはさんでの揉み合い状態から、雇用統計後には米10年債利回り急騰とともにドル高の流れが加速し、7月14日以来ほぼ3カ月ぶりのドル高水準となる113円40銭台まで上昇。113円台後半に向けての売り買い交錯の状態が続いた後は、北朝鮮のミサイル準備報道を受けて売り圧力が強まり雇用統計前の水準も下抜けて1週間ぶり安値圏へ。またしても113円台で上ヒゲを残しての112円台に落ち着き、9月上旬から続いた上昇トレンドは終焉間近、といった状態に。東京市場が休場となる月曜日に北朝鮮動向の続報が伝わり、警戒感が高まるようだと円高加速へ。112円前半へと水準を切り下げると111円近辺までの下落リスクも。
週間では+0.12円(0.1%)の小幅ドル高円安となり、4週続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/6終値とチャート

2017年10月07日(土)時点の相場
国内金:4,936 円 10/6(金) ▼22(0.44%)
国内プラチナ:3,562 円 10/6(金) ▲2(0.06%)
NY金:1,274.9 ドル 10/6(金) ▲1.7(0.13%)
NYプラチナ:916.7 ドル 10/6(金) ▼1.3(0.14%)
ドル円:112.63 円 10/6(金) ▼0.19(0.16%)
→10/6(金)のその他主要マーケット指標

←国内金価格5000円か4900円割れか、リスク回避とドル高との攻防へ 10/10(火)
→米貿易赤字は11カ月ぶりの水準に縮小、輸出は2年8カ月ぶり高水準 10/06(金)
→好調続く米経済指標にも、FRB議長人事に金融政策先行き不透明感 10/05(木)
→ドルインデックスとの逆相関強まるNY金の下げ止まりポイント 10/04(水)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★