ダイバージェンスで金下落、プラチナはコンバージェンスで反発へ
更新日:2017年12月18日(月)
国内金価格は今年1月高値4750円台から、9月高値5045円まで上値を切り上げる上昇トレンドが続きました。
この間、週足での相対力指数RSIは1月高値79.7に対し、9月高値は78.1とピーク水準は低下していました。
価格上昇に対してRSIなどオシレータ系指標が下落する発散(ダイバージェンス)方向の逆行現象となり、価格上昇圧力の枯渇によるこの後の価格下落を暗示するサインを示していました。
足下では、ボリンジャーバンドの-1シグマライン(4870)で下げ渋る状態となり、52週移動平均線(4849)にもサポートされていったん反発した状態です。
国内プラチナ価格は今年3月安値3660円台、5月安値3560円台、そして1年2カ月ぶり安値となった12月安値3421円まで下値を切り下げる下落トレンドが続きました。
この間、RSIは5月最低では9.77まで下落したのに対し、12月最低では25.3までと下方ピークは上昇しています。
価格下落に対してRSIなどオシレータ系指標が上昇する収束(コンバージェンス)方向の逆行現象となり、価格下落圧力の枯渇による下げ止まりを暗示するサインを示しています。
足下では、1年半ぶりにボリンジャーバンドの-2シグマライン(3449)を一時的に突き抜けて戻ってきたところ。今年始めて20週移動平均から5%超の下方乖離となって戻してきた状態でもあります。
国内プラチナ価格は、いったん底入れした可能性が高そうに見えます。
18日の国内金価格は0.41%の反発。中長期上昇トレンドをサポートする
200日移動平均線(4872)をはさんでの上下動が続き、いったんはこの水準で下げ止まりの様相に。4850円台から4890円までの保ち合いを形成する形となり、ここから上方向へと抜け出すことができれば200日移動平均線がサポートラインとなり、9月高値から12月安値までの半値戻し(4952)までが当面の上値目標に。逆に保ち合いを下抜けた場合には200日移動平均線が抵抗ラインとなって下落基調再開へ。その場合には6-7月保ち合い圏となる4780円近辺まで値を戻す展開にも。
プラチナ価格は1.75%の大幅反発。上昇幅としては11月2日(67円、1.86%)以来で今年3番目の大幅上昇。下値目安3400円台半ばをオーバーランしてして下げ過ぎた分を取り戻して余りある反発に。金との価格差も過去最大を大幅更新した先週末の1437円から1397円へ、1400円割れへと急縮小。価格差ピークアウトの兆しもプラチナ価格の底入れをサポート。間もなく決定される南アフリカ与党ANCの次期代表が反ズマ勢力へ、との期待感から南アランドの堅調推移が続いており、これにサポートされる形でNYプラチナも今朝の時間外では890ドル台半ばへと水準を切り上げ、米税制改革法案成立への期待感によるドル高優勢地合いも続いていることから円安プラチナ高の強気地合い。期待が裏切られることがなければ、反発しやすい水準で反発に転じた国内プラチナ価格は一段高の展開にも。当面の反発目安としては9月以降の下げ幅の23.6%戻し3515円から38.2%戻し3573円辺りまで。なお、万が一期待が裏切られるようなことがあれば暴落も余儀なくされ、直近安値3421円を割り込めば3400円割れ、昨年10月安値圏となる3370円近辺までが下値目安にも。
※参考:
金プラチナ国内価格12/18とチャート
2017年12月18日(月)時点の相場
国内金:4,878 円 12/18(月)
▲20(
0.41%)
国内プラチナ:3,481 円 12/18(月)
▲60(
1.75%)
NY金:1,257.5 ドル 12/15(金)
▲0.4(
0.03%)
NYプラチナ:889.4 ドル 12/15(金)
▲8.2(
0.93%)
ドル円:112.61 円 12/15(金)
▲0.22(
0.19%)
12/15(金)のその他主要マーケット指標
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