金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

世界のプラチナ需給:2018年第1四半期
更新日:2018年05月15日(火)
世界のプラチナ需給・鉱山産出量 2018年第1四半期WPIC(World Platinum Investment Council)が発表したプラチナ需給レポートによれば、世界のプラチナ総供給量は2018年第1四半期に57.5トン。このうち鉱山産出量が43.7トン、在庫調整を含めて43.5トン、リサイクルが14トンとなっています。
総供給量では前期比-13.6%、前年同期比では+4.2%。鉱山産出量は前期比-13.6%、前年同期比+3.3%、リサイクルは前期比-13.5%、前年比+7.1%。
世界最大のプラチナ産出国、南アフリカでの鉱山産出量は30.6トンとなり、前期比-12.1%、前年同期比でも-3.4%。2016年第1四半期(25.2トン)以来、2年ぶりの低水準に落ち込みました。それでも2016年第2四半期以降8四半期連続で世界シェア70%以上は維持しています。また、鉱山採掘環境の安全性向上による鉱業効率向上や事故調査の為の操業停止プロセスの改善などにより、2018年の見込み供給量は上方修正されているようです。
なお、今期の鉱山産出量の世界シェアは南アフリカ70.1%、ロシア11.7%、ジンバブエ8.2%、北米6.4%、その他3.2%で比率的には大きな変動はありません。

世界のプラチナ需給・目的別需要 2018年第1四半期世界全体のプラチナ需要としては、61.4トンとなり、前期比-3.7%、前年同期比-0.5%。
需要で最大ウェイトを占める自動車排ガス触媒需要は26.1トンで前期比-2.9%、前年同期比-4.0%と小幅に減少。
やはり欧州でのディーゼル車の販売減少が影響している模様。その一方で、大型ディーゼル車の販売は堅調に推移しており、米国ではダイムラー・トラックの販売が21%増となっているようです。自動車触媒需要は42.5%のシェアとなり、5四半期連続で40%超を維持。
宝飾品需要は19.9トンで前期比-5.9%も前年同期比では+4.9%。中国の宝飾品需要は回復しており、世界最大のジュエリー販売会社と言われる周大福ジュエリーの既存店売上高は2017年末に5%増、2018年第1四半期には7%増加と好調を持続しているようです。宝飾品需要のシェアは32.4%で7四半期連続の30%超を維持。
産業用は前期比+6.1%、前年同期比+3.6%で6四半期ぶりの高水準。シェア22.0%で5四半期連続の20%超を維持。

世界のプラチナ需給・プラチナ消費需要 2018年第1四半期バー・コインなどの現物投資需要と宝飾品需要を合わせたプラチナ消費需要は22.4トンとなり、前期比-3.4%、前年同期比では+12.5%の大幅増。
このうち現物投資需要は前期の2.0トンから2.5トンに増加したものの、5四半期連続の3トン未満と低迷が続きます。6四半期連続で平均価格が1000ドル割れとなっていることも影響しているようです。

世界のプラチナ需給・需給バランス 2018年第1四半期需給バランスでは需要減を供給量の減少幅が上回り、3.9トンの供給不足。供給不足となるのは4四半期ぶり。
南アフリカでは高インフレと人件費の高騰でコストが増大しているのに対し、ドル建てプラチナ価格の低迷と南アフリカランド高により南アフリカランド建てプラチナ価格は一段安となっています。このジレンマにより、南アフリカでのプラチナ供給量は制約を受ける状態が続くことも想定されます。

昨年9月以降、パラジウム価格がプラチナ価格を上回る状態(現在990ドル台)が続いていますが、パラジウム市場は逼迫し供給懸念も続いており、ガソリン車の排ガス触媒としてのプラチナ代替需要が進行する可能性も指摘されています。

NY金・日足チャート 2018/4/10 - 5/1414日のNY金相場は0.19%の小幅続落。トルコリラやアルゼンチペソの対ドル過去最安値更新が続き、NY原油も3年半ぶりとなる70ドル台での高止まり、その一方でNYダウは8カ月ぶりの8日続伸。インフレ加速やドル高を警戒する向きとそうでもない株式市場など見方が分かれる状況となるなか、NY金は1320ドルをはさんでの小幅揉み合い状態がNY市場午前まで継続。しかし米10年債利回りが再び3%台へと上昇したことでドル高の流れも強まると1310ドル台前半へと小幅に急落。結果的に20日移動平均線(1323.6)と1320ドル台半ばの抵抗水準が超えられずに反落した形となり、あらためて1300ドルから1320ドル半ばまでのレンジ推移が継続。

NYプラチナ・日足チャート 2018/4/10 - 5/14NYプラチナ相場は1.19%の大幅安となって4日ぶりの反落。20日移動平均線(918.5)を超えての推移は4月に続いてまたもや短命に終わる可能性、940ドル台を目指した流れは930ドルまでで折り返し。年初から続く下落基調のレジスタンスラインに跳ね返された形となり、短期的な反発基調は急失速。20日移動平均線と揉み合う形となって930ドル台再トライとなればあらためて940ドルまでは上値を伸ばす可能性も。

ドル円・日足チャート 2018/4/10 - 5/14ドル円は0.25%のドル高円安となって3日ぶりの反発。米国の中国通信機器大手ZTE救済措置などが好感され、米中貿易交渉進展の思惑から米株高とリスクオン、ドル高円安の流れがゆっくりと進行し、米10年債利回り上昇にも連れて109円60銭台まで上昇。9日移動平均線(109.40)に支えられて110円再トライへの動きも70銭台では上値も重い状態。下方向には21日移動平均線(108.83)と90日移動平均線(108.02)も控え、並びは強気相場の状態にあるものの、90日移動平均線はゆるやかな下落基調と方向感はチグハグ。109円台での保ち合い状態を上抜けできれば111円台前半へ、下抜けなら4月前半までの保ち合い水準107円前半へと逆戻りの展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.1%の小幅安となって続落。レンジ上抜け失敗の流れを受けて4940円から4990円までのレンジ半ばへ。現状水準は今年ここまでの年間平均価格4955円、今年の高安中央値4960円にもほど近く、居心地の良い水準に。いずれ今年高値圏方向、もしくは安値圏方向へと大きく動き出すことになり、目先は米消費関連指標や失速気味の地区連銀の景況感指数、米中貿易交渉動向などに振られながらの様子見状態がもうしばらく継続か。

プラチナ価格は1.15%の大幅続落。安値圏からの反発基調は重要な節目水準を超えられなかったことにより、レンジ半ばへと大きく押し戻される展開に。3490円ラインは強めの抵抗水準となってしまった様子も。プラチナ価格の今年の平均は3576円、中央値は3606円となり、現状は大きく下方乖離の状態。強めの抵抗水準を突破することができれば平均から中央値方向へと近づくことも可能だが。
※参考:金プラチナ国内価格5/15とチャート

2018年05月15日(火)時点の相場
国内金:4,963 円 5/15(火) ▼5(0.10%)
国内プラチナ:3,442 円 5/15(火) ▼40(1.15%)
NY金:1,318.2 ドル 5/14(月) ▼2.5(0.19%)
NYプラチナ:914.9 ドル 5/14(月) ▼11.0(1.19%)
ドル円:109.67 円 5/14(月) ▲0.27(0.25%)
→5/14(月)のその他主要マーケット指標

←インフレ加速の兆しで適度にドル高加速、NY金は急落 05/16(水)
→国内金プラチナ価格差は縮小局面入り、目標水準1450円 05/14(月)
→5月ミシガン大消費者信頼感指数、現況失速も期待は高水準維持 05/12(土)
→消費者物価指数(CPI)は賃金上昇率との攻防水準に 05/11(金)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★