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ISM非製造業景況指数も5月は反発、トランプの強気をサポート?
更新日:2018年06月06日(水)
ISM非製造業景況指数と製造業景況指数 2018年5月米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した5月の非製造業景況指数は58.6。
市場予想の57.6を上回り、4月の56.8からも上昇。1月に59.9と12年半ぶりの高水準を記録した後、3カ月連続の低下となっていましたが、4カ月ぶりに反発して高水準を維持する形となっています。
主要構成指数も4月からは上昇し、事業活動は8年10カ月連続で節目50超の成長基調を維持する61.3の高水準。価格指数は2年3カ月連続で節目50超を維持する加速基調で64.3となり、8カ月ぶりの高水準。

先週発表された製造業の景況指数も3カ月ぶりの反発で高水準を維持しており、価格指数は7年1カ月ぶり高水準となる79.5まで上昇し、27カ月連続の原材料価格の上昇が指摘されていました。また、受注残は2004年4月以来の最高値となる63.5となり、顧客在庫(39.6)の低さと合わせて需要の強さを示していました。

今回の非製造業のレポートでは、回答者の大部分がビジネス状況と経済について楽観的な見方をしているなかで、関税、貿易協定による商品原価への影響の不確実性に懸念が残る、との指摘もあります。鉱業関連では、「NAFTA、韓国、EUとの貿易協議は、鉄鋼製品に関連する我々の費用に重大な影響を及ぼすだろう。また、イランとの核合意を巡る取引は原油価格を引き上げる可能性」などの懸念の声も挙がっているようです。

なお、この日発表された指標では、4月の求人件数も669.8万件となって市場予想の635万件を大きく上回り、過去最高を更新しています。
製造業も非製造業でも高水準での拡大基調を維持し、労働市場の好調も続いていることが示されたことが、皮肉にもトランプ米大統領の傍若無人な発言をサポートし、強気のディールの支えにもなっているようです。

NY金・日足チャート 2018/5/1 - 6/55日のNY金相場は0.38%の反発。前日からの軟調な流れを受け継いだ時間外は1290ドル半ばでもみ合い推移。イタリア・コンテ首相の「国民に急進的な変革をもたらす」、「我々はポピュリズム政権」などの発言も聞かれてイタリア政局不安再燃でユーロ売り、米経済指標の好結果を受けてのドル高にも1290ドル台前半では下げ渋り。その後ECBが14日の理事会で出口戦略を議論する可能性が報じられるとユーロが大きく買い戻されてドル安へ、これに連動する形でNY金も1300ドル台へと急反発。下方向へと動き出したかにも見えた流れは巻き戻され、1300ドルをはさんでの小幅保ち合いを維持。1310ドルか1290ドル、抜け出した方向に大幅変動の可能性は続き、上方向なら1340ドル近辺、下方向なら1250ドル台までがその目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2018/5/1 - 6/5NYプラチナ相場は0.24%安となって小幅に3日続落。時間外の軟調推移局面では一時2週間ぶり安値となる890ドル前半まで下落、しかしNY市場午後にかけては金に連れての急反発で900ドル台を回復、かろうじて保ち合い下限割れを回避した形に。日足では4日連続で十字線に近い足型を残し、徐々にその水準を切り下げる形となり、反発方向への勢いも後退中。重要イベントウィークを目前に900ドルから910ドル台までの小幅保ち合いレンジを維持できなくなる可能性も警戒され、そうなれば850ドル前後までが当面の下値目標に。切り返して910ドル台を上抜けできれば970ドルを目指す上昇トレンドへも。

ドル円・日足チャート 2018/5/2 - 6/5ドル円は前日からほぼ変わらずの109円80銭台も小幅に3日続伸。東京市場午後に110円にワンタッチした後、欧州時間にかけてはイタリア政局不安再燃などもあり軟調な展開に。NY時間には好調を示す米経済指標に109円60銭台から90銭付近まで反発する場面もあったものの、ユーロの買い戻しに押されてドル安金利安の流れで109円40銭台へと反落。しかし、この流れも続かずNY午後の時間帯には株価の反発とともに切り返し。今朝の東京市場では再び上値トライの展開で109円90銭台へ。目先109円台が主要レンジの状態は続きそうで110円ラインは堅めの抵抗水準。完全に上抜けることができれば111円までは上昇しやすく、下方向には109円、108円半ばがサポートに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/5終値とチャート

6日の国内金価格は0.41%高となって3日続伸。NY金の下げ渋りに下支えされ、ドル円の反発によって押し上げられた形となり、短期トレンド好転に向けての節目水準4920円目前まで回復。しかしこの水準は90日移動平均線(4926)と21日移動平均線(4920)などがそろって下降する、やや強めの抵抗帯に。週末のG7を皮切りに重要イベントが続く次週までは大きな変動は予想し難いところ。4860円から4920円までのレンジ相場がもう少し継続しそうで、上方ブレイクなら4980円、下方ブレイクの場合には今年安値4790円近辺までが次の目標水準に。

プラチナ価格は0.23%の小幅反発。NYプラチナが下げ渋ったことで鍋底状態からのゆるやかな反発基調を維持。3390円台から3440円までのレンジ内推移を上方向に抜け出せば90日移動平均線(3519)付近を目指す上昇局面形成へ、下方向に抜け出した場合には安値更新で3350円近辺へ。
※参考:金プラチナ国内価格6/6とチャート

2018年06月06日(水)時点の相場
国内金:4,912 円 6/6(水) ▲20(0.41%)
国内プラチナ:3,422 円 6/6(水) ▲8(0.23%)
NY金:1,302.2 ドル 6/5(火) ▲4.9(0.38%)
NYプラチナ:901.3 ドル 6/5(火) ▼2.2(0.24%)
ドル円:109.84 円 6/5(火) ▲0.02(0.02%)
→6/5(火)のその他主要マーケット指標

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