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G7を前に米4月貿易赤字は7カ月ぶりの水準に縮小も・・・
更新日:2018年06月07日(木)
米貿易収支 2018年4月米商務省が発表した4月の貿易収支は462.0億ドルの赤字。2月に9年4カ月ぶりの赤字となる555.4億ドルまで拡大した後、2カ月連続の縮小で昨年9月(-444.1億ドル)以来、7カ月ぶりの水準まで急縮小しています。
輸出が2112.5億ドルとなり、3カ月連続の過去最大更新となったのに対し、輸入は2574.4億ドルで3カ月ぶりの水準へと減少。2月には輸入も過去最大となっていましたが、それ以降は2カ月連続の減少。

米トランプ政権が保護主義的な貿易政策を推進し始めた3月から、輸入が減少し始めています。輸出の伸びは継続中ながらも4月は前月比+0.3%と減速気味。
輸出の伸びが輸入を上回るペースで拡大し、輸出入ともに拡大基調を維持する状態での貿易赤字縮小がベストですが、内需縮小か輸入制限の影響も想定されての輸入減による赤字幅縮小の可能性もありそうです。

8日からカナダで開催されるG7では、トランプ米大統領の強硬姿勢と各国首脳との対立で貿易に関する協議難航は必至。特に6月から鉄鋼アルミ関税除外を解除され、NAFTA再交渉も停滞している議長国カナダのトルドー首相の不満はかなり高まっているようです。ドイツのメルケル首相もこの状況を懸念し、厳しい議論になるだろうとの見通しを示し、共同声明がまとまらない可能性についても指摘しています。
G7が異例の結果に終わるようなら対立の構図が続き、報復関税合戦がエスカレートする貿易戦争状態が本格化してしまう可能性も警戒されます。

今後、報復関税対応が各国に拡大するようなら、米国の輸出額の過去最大更新もストップし、輸出入ともに減少で赤字幅縮小も進まず、という最悪のパターンに陥る可能性も懸念されます。

NY金・日足チャート 2018/5/2 - 6/66日のNY金相場は0.06%の小反落。プラートECB理事の「来週のECB理事会で債券買い入れの年内終了について検討する」発言を受けてユーロが買われて相対的にドル安が優勢の展開となり、時間外に1297ドルまで下げていたNY金はNY序盤にかけて一時1306ドルまで上昇。しかし米10年債利回りが再び3.0%に向けて上昇基調を強めていいることでドルも下げ渋り、金の上値も押さえられ、結局1300ドルをはさんでの保ち合いは2週間。レンジブレイクのきっかけとしては週末のG7での米孤立、次週の米朝首脳会談でのサプライズ、FOMCでの年内利上げ見通し加速の有無、ECB理事会での見通しなど多数のイベントを控えるものの、さしあたって重要視されそうなのは12日の米CPI。インフレ加速の有無がFOMC見通しに反映され、現状42%台へとわずかに増加傾向にある年内合計4回利上げの織り込み度合いが変動した方向へ。

NYプラチナ・日足チャート 2018/5/2 - 6/6NYプラチナ相場は0.7%高となって4日ぶりの反発。前日のNY市場で890ドル前半まで下押しした後は、時間外を含めて900ドルを割れることなく、この日のNY市場では一時910ドル手前まで上昇。900ドルから910ドル台の小幅レンジでの保ち合い継続で金の動き出しに追随する展開待ち。上方向には金と比較すると若干控えめとなる可能性もあるものの最大では970ドル程度までが上昇局面入りの場合の目標水準に。下方ブレイクの場合にはやや行き過ぎる可能性と、既に安値圏にあることから下げ渋る可能性も混在、最大では830ドル台辺りまでが目標水準となる可能性。

ドル円・日足チャート 2018/5/3 - 6/6ドル円は0.29%のドル高円安となって4日続伸、2週間ぶりに110円台を回復。ユーロドルの買いが強まる場面ではドル売り円買いが一時的に進行も、米10年債利回り上昇にもサポートされ、連日の最高値更新のナスダックなど米株の堅調推移にも連れる形で堅調推移。上抜けた20日移動平均線(109.81)がサポート水準となり、半月ぶりの200日移動平均線(110.19)上抜けをかけた攻防へ。上抜けできれば地合い好転でイベント前でも111円近辺までの上昇もあり得、それ以上はイベント次第か。年内利上げ見通し計4回へと加速なら113円トライの展開にも。逆の展開なら118円半ばが重要なサポート水準で、割れると106円台前半までの反落局面形成へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/6終値とチャート

7日の国内金価格は0.12%の小幅高で4日続伸。NY金の小幅保ち合いが続く間の円安基調にサポートされての堅調推移となり、上方向への節目水準に到達。ここから先はイベント前にはやや上げ渋る展開も予想されるところ。上方ブレイクに向けてのポジティブ・シナリオとしては、通商・地政学リスクが若干程度後退し、米利上げペース加速観測は台頭せず、今年2回めの利上げでいったん材料出尽くしでNY金上昇、さらにECB理事会を経てユーロ高加速で(ドル円を除く)ドル安基調継続へ、など。

プラチナ価格は0.5%の続伸。NYプラチナの反発と円安サポートにより2週間ぶりの水準を回復し、上昇トレンド形成に向けての節目に到達。反発基調の勢いは少しづつ強まる状況ながらも、一時的に3440円を上抜けた場合でも次週半ばまでは方向感が定まらない可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格6/7とチャート

2018年06月07日(木)時点の相場
国内金:4,918 円 6/7(木) ▲6(0.12%)
国内プラチナ:3,439 円 6/7(木) ▲17(0.50%)
NY金:1,301.4 ドル 6/6(水) ▼0.8(0.06%)
NYプラチナ:907.6 ドル 6/6(水) ▲6.3(0.70%)
ドル円:110.16 円 6/6(水) ▲0.32(0.29%)
→6/6(水)のその他主要マーケット指標

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→ISM非製造業景況指数も5月は反発、トランプの強気をサポート? 06/06(水)
→米製造業受注は堅調推移続くも鉄鋼アルミ関税懸念も 06/05(火)
→G6+1「貿易戦争に負けるわけにはいかない」 06/04(月)

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