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ドル安誘導成功?高水準となった米4-6月期GDPも上振れなし
更新日:2018年07月28日(土)
米GDP四半期推移 2018年第2四半期速報値米商務省が発表した第2四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率で+4.1%。ほぼ市場予想どおりの結果となりました。第1四半期の+2.2%(+2.0%から上方修正)からは大幅上昇し、2014年第3四半期(+4.9%)以来、3年3四半期ぶりの高成長となっています。
税制改革の影響もあり、個人消費と企業の設備投資が押し上げられ、中国の対米輸入関税発動前の大豆の駆け込み需要増等もあり、輸出も拡大したようです。

なお、5四半期連続2%超となったのは2003年第1四半期から2005年第1四半期まで(9四半期連続)以来、13年1四半期ぶり。また、2014年第1四半期の-1.0%が最後のマイナス成長となり、4年間連続でのプラス成長が続いており、最後のリセッション明けとなった2009年第3四半期からは9年間、景気拡大局面が継続していることになります。

自信の成果としてアピールしたくてウズウズしていたトランプ米大統領は、指標発表前から好結果をフライング・リークしていましたが、蓋を開けてみれば確かに好結果ながら市場も予想していたレベルにとどまり、「すわっ、ポジティブ・サプライズか!?」とやきもきしていた向きにはやや肩透かしの印象も。
結果的にはドル安誘導にも成功した形にもなりました。

指標発表後のトランプ会見では、「歴史的規模の景気好転を達成」し、「経済は13年ぶりで最大の成長軌道」にあるなどと自画自賛。今回の数値は「持続可能」であり「次の四半期の数字も飛び抜けたものに」、そして「貿易交渉がまとまるに連れてもっと高い数字に」なるだろうとの楽観発言も。

今回の好結果を受けて年内あと2回の利上げ織り込み度も70%近辺を維持し、インフレ上昇基調からもそうなる可能性も高い反面、年4回の利上げペース継続による弊害も指摘され始め、貿易摩擦による影響も懸念され、イールドカーブのフラット化への懸念も続き、景気後退局面入りの時期が議論され始める昨今。
景気拡大局面10年めを迎えることになる第3四半期以降も、高成長ペースが本当に続くのかどうか、まずは次週発表される、GDPとの連動性も高いISM製造業景況指数の7月の数値が注目されます。

NY金・日足チャート 2018/6/22 - 7/2727日のNY金相場は-2.7ドル、0.22%安で続落。昨年7月13日(1217.3)以来、1年と半月ぶりの安値水準。米GDPの上振れ観測からドル買いの勢いが強まったロンドン時間には1220ドル前半での保ち合いを下放れ。1216ドル台まで急落の展開も7月19日につけた今年最安値1210.7ドル、20日安値1215.3ドルなどは下回らず、この水準での底堅さも。NY市場では、市場予想を上回るほどではなかった米GDPの結果を確認すると噂で買っていたドルは売られ、事前に売られた金は買い戻し。1227ドル近辺までの急騰も、後が続かず元の水準へと失速。結果的に節目の1220ドル割れからは数時間でレンジ内回帰となって保ち合い継続へ。保ち合いブレイクで1260ドル台を目指す反発基調か、1200ドル割れも辞さない下値模索再開かは次週、月末月初の重要指標結果に委ねる展開へ。
週間ベースでは-8.1ドル(0.66%)となり、4月、6月に続いて今年3回目の3週続落。

NYプラチナ・日足チャート 2018/6/22 - 7/27NYプラチナ相場は-4.0ドル、0.48%安となって続落。金に連動して売られた場面では830ドルから820ドル台前半まで、1週間ぶり安値圏で反発すると元の水準を超えて835ドルまで。前日下抜けた20日移動平均線(834.6)が抵抗線となって上値を押さえられた格好に。結果的に少しづつ上値を切り下げる形となり、再び20日移動平均線がレジスタンスラインとなって下落基調再開も警戒される形状に。反発方向への節目も840ドルへと切り下がり、突破できれば6月後半高値圏870ドル台までが上値目標に。
週間ベースでは+2.2ドル(0.27%)の小幅高となり、5月末以来、8週間ぶりの反発。

ドル円・日足チャート 2018/6/25 - 7/27ドル円は16銭のドル安円高で小幅反落。東京時間は日銀政策調整への警戒感から日本10年債利回りが1年ぶりに0.1%台へと上昇するなどして円高基調となって一時111円割れ。今週2度めの日銀指値オペによる金利上昇抑制にも111円回復は一時的となり、111円をはさんでの揉み合い状態に。欧州時間には米GDP期待によるドル高の流れで111円20銭台まで上昇も、事実確認のドル売りで再び111円割れ。事前期待を煽り過ぎたドル高基調もやや失速し、月末の日銀会合までは円高警戒感も続く状況に。次週、110円台半ばのサポート水準を割れると円高加速で下値目安は109円前半まで。
週間ベースでは-0.44円(0.39%)となり、3月以来4カ月ぶりの続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/27終値とチャート

2018年07月28日(土)時点の相場
国内金:4,690 円 7/27(金) ▼19(0.40%)
国内プラチナ:3,172 円 7/27(金) ▼52(1.61%)
NY金:1,223.0 ドル 7/27(金) ▼2.7(0.22%)
NYプラチナ:831.7 ドル 7/27(金) ▼4.0(0.48%)
ドル円:111.03 円 7/27(金) ▼0.16(0.14%)
→7/27(金)のその他主要マーケット指標

←金価格は長期トレンド分岐点、遅行線は雲の下限との攻防 07/30(月)
→ECB無風通過でドル買い戻し、ドルインデックスの攻防ライン 07/27(金)
→ドイツIFO企業景況感指数低下は止まらず、期待指数は8カ月続落 07/26(木)
→ドイツが牽引、7月ユーロ圏製造業PMIは7カ月ぶりに上昇 07/25(水)

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