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ミシガン大消費者信頼感指数の低下要因は実質所得の期待値低下
更新日:2018年10月13日(土)
消費者物価指数(CPI)と賃金上昇率 2018年9月ミシガン大消費者信頼感指数の10月速報値は99.0となり、9月の100.1からは小幅に低下。14年2カ月ぶり高水準となった3月の101.4に次ぐ高水準となっていた9月から、さらに上昇して100.5程度との事前予想に反しての減速となっています。
ただし、水準としては2018年平均98.5を上回る高水準であり、依然として消費センチメントは好調を維持していることも示されました。
ミシガン大調査によれば、10月に小幅低下した要因としては、年初の予想インフレ率上方修正と家計所得の伸び率下方修正に伴う、実質所得の期待値低下が指摘されています。

ミシガン大調査の1年先のインフレ予想値は10月速報で2.8%となり、9月の2.7%からは上昇しています。ここまでのピークとなっている6月と8月の3.0%からはやや減速してはいますが、昨年10月の2.4%からの加速基調は継続中との見方もできるレベルです。
なお、5年先のインフレ予想値は10月速報では2.3%となっており、9月の2.5%から低下。近年のピークでもある2.6%を6月と8月にも記録しながら、足下では1年10カ月ぶりの低水準。5年先のインフレ予想は横ばいから低下傾向の推移となっています。

また、NY連銀の消費者調査での1年先のインフレ予想値は8-9月が3.0%で横ばい推移、4月に2.98%まで上昇した後、7月まで2.98%の横ばい推移となっており、4月以降半年間、概ね3%付近での横ばい推移となっています。ミシガン大1年先予想の今年のピーク水準とも一致しています。
NY連銀の3年先インフレ予想は6-8月に3%付近のピーク推移後、9月には2.7%へと低下しています。ミシガン大の5年先予想の推移に似ています。

消費者の意識としては、向こう1年でインフレは3%程度までは加速するだろう、でもそれがピークとなって数年先には減速傾向となるとの見通し。
米国の景気拡大はあと1年は続き、その後は停滞方向へ、との予想とも一致します。
あと1年はFRBの利上げが続き、その後は据え置きへ、との見通しとも整合性があります。

実際の賃金上昇率と消費者物価(CPI)との差は、今年5月から7月までの3カ月間、小幅ながらもCPIが上回り、実質賃金は減少状態となっていました。8-9月にはCPIの減速により逆転状態は解消してはいますが、イメージ的にはCPIの減速は一時的であり、インフレ加速基調は続いており、賃金の伸び悩みも続いているとの印象も拭いきれません。
いずれまた賃金上昇率と物価の逆転状態は発生し、実質賃金減少への警戒感は以前よりも増してきているものと推測されます。

さらに、10月に入ってからの米長期金利の急騰もあり、長期金利上昇がインフレ加速を連想させた面もあったかもしれません。
このことは、足下の株価急落にもつながっているものとも思われます。

NY金・日足チャート 2018/9/10 - 10/1212日のNY金相場は-5.6ドル、0.46%安となって4日ぶりの反落。前日の急騰からの調整で1220ドル割れを試すも底堅く、NY朝には1220ドル台後半へと再上昇する場面も。しかし、株価の反発とドル高、長期金利上昇の流れに押されて1220ドル台前半へと収束。上下の値幅は9ドル弱の小動きにとどまり、調整幅としても限定的。SPDRゴールド・シェアの金ETF保有量はこの日も5.65トンの増加、今週後半だけで14トン超、2%弱の増加で1カ月ぶりの水準に。保ち合い上方ブレイクに伴う強気相場を維持し、目先は90日移動平均線(1226.9)が抵抗水準となりやすい状態ながら、これを上抜けできれば上値目標1240ドル台を目指す展開へ。
週間ベースでは+16.4ドル(1.36%)で続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2018/9/10 - 10/12NYプラチナ相場は-6.6ドル、0.78%の反落。急騰一服後の時間外には840ドルまでの調整後、NY朝には840ドル台後半まで再上昇も前日高値を超えられず、下値は840ドル割れでは底堅く840ドル台前半での推移。この日の値幅は8ドル弱にとどまり、今年の年間平均16.1ドルの半分以下。金に先行して上値トライへの勢いを強めてきた流れもやや息切れ気味の様相も。価格上昇に対してRSIのピーク水準が下降する逆行状態となり、目先は850ドルの節目が抵抗水準となる可能性も。これを突破できれば今年の下げ幅の38.2%戻しとなる860ドル台までが次の上値目標に。下値は急騰前までの抵抗線となっていた90日移動平均線(829.2)にサポートされることが重要。
週間ベースでは+15.5ドル(1.88%)で続伸。

ドル円・日足チャート 2018/9/10 - 10/12ドル円は10銭弱のドル高円安となり、7日ぶりの小反発。日経平均の下げ幅縮小にも連れて反発基調となった東京時間には112円50銭近辺まで上昇。しかしNY市場にかけては大幅反発していた米株の反落と米長期金利の低下局面にも連れての軟調推移で再度112円割れ。それでも前日安値圏111円80銭台では下げ止まり、長期金利の再上昇と米株などの持ち直しにもサポートされて112円台を回復。3月安値から10月高値までの23.6%戻し112円20銭近辺が意識されやすく、この水準がサポートになれば調整局面を終えて113円台再トライも、抵抗水準となってしまうと調整局面拡大で38.2%戻しとなる110円70銭台辺りまでが意識される可能性も。
週間ベースでは-1.50円(1.32%)で続落。下落率では2月12日からの週(-2.47円、2.27%)以来、8カ月ぶりの大幅下落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/12終値とチャート

2018年10月13日(土)時点の相場
国内金:4,713 円 10/12(金) ▲97(2.10%)
国内プラチナ:3,235 円 10/12(金) ▲58(1.83%)
NY金:1,222.0 ドル 10/12(金) ▼5.6(0.46%)
NYプラチナ:840.0 ドル 10/12(金) ▼6.6(0.78%)
ドル円:112.19 円 10/12(金) ▲0.08(0.07%)
→10/12(金)のその他主要マーケット指標

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