ドイツIFO企業景況感指数は4カ月続落で2年ぶり低水準
更新日:2018年12月19日(水)
12月のドイツIFO企業景況感指数は101.0。11月の102.0から1ポイント低下して4カ月続落となり、2016年12月(100.8)以来2年ぶりの低水準。
今年1月に17年8カ月ぶり高水準となる105.2まで上昇後、7月には101.9まで急低下して8月には104.0へと急反発。減速局面を終えた可能性を示しましたが、その後は再び下降基調となり、7月の水準も下回って減速局面再開の様相となってきました。
なお、現況指数は104.7でこれも4カ月続落、高水準を維持する状態ながら昨年6月以来、1年半ぶりの水準へと減速基調が再加速。
期待指数は97.3となり、やはり4カ月続落で2014年11月(96.1)以来、4年1カ月ぶりの低水準となっています。
セクター別では、製造業の景況感指数も4カ月続落で2016年9月以来、2年3カ月ぶりの低水準。なお、製造業の現況としては依然として高水準を維持する状態ながら、期待指数が2016年5月以来2年7カ月ぶりに基準となる0ポイントを割れてマイナス圏入り。見通しの悪化が製造業の景況感減速要因となっています。
サービス業の景況感指数は製造業のそれを上回る水準で推移しているものの、3カ月連続の低下で昨年6月以来、1年半ぶりの水準へと減速。
貿易関連は製造業の水準を下回り、3カ月連続の低下で2016年10月以来、2年2カ月ぶりの低水準。期待指数は7カ月連続のマイナス圏推移となり、2014年10月以来4年2カ月ぶりの低水準へと落ち込んでいます。
英国のEU離脱合意を巡る問題を含め、貿易関連の先行き不透明感が依然として大きく、期待感を押し下げて景況感悪化を牽引しています。
期待指数のピークアウトをトリガにスタートする景況感の減速局面は、まだ終わってはいなかったことになり、現況指数のさらなる減速と景況感指数の100ポイント割れが警戒される状況となってきました。
ドイツの景況感低迷は通貨ユーロの弱さの主要因の一つとなり、消去法的にドルが買割れやすい地合いをサポートし続けています。
18日のNY金相場は+1.8ドル、0.14%の小幅続伸。7日の1252.6ドルをわずかに上回って7月10日(1255.4)以来、5カ月ぶりの高値水準。FOMCの結果待ちで様子見状態となり、この日の変動値幅は5.5ドル。今年の平均12.9ドルの半分以下となり、今年2番めの小動き。1250ドルをはさんでの保ち合いから、ロンドン時間にかけては米長期金利低下とドル安の流れが進行したことで上値抵抗水準1250ドル台半ばまで上昇。この日もトランプ大統領の利上げ牽制ツイートはあったものの、米株がいったんは下げ止まった形にもなり、織り込み済の今年4回目の利上げを見送る可能性は極めて低く、ただし来年の利上げ見通しについてはある程度ハト派寄りとなることを市場は織り込み済でもあり、2回以下となればゆるやかにドル安で金は堅調方向へ。ただし、従来どおりの3回となればサプライズでドル高金安の可能性も。上方向へ抜け出せば1270ドル台までが次の上値目安となり、1240ドルを割れるようなことがあれば1220ドル前後までが下値目安にも。
NYプラチナ相場は-1.1ドル、0.14%の小幅反落。790ドル台前半を中心に小幅揉み合いの展開となり、NY朝には一時780ドル台半ばまで下げる場面もあったものの、790ドル台をしっかり回復し、下ヒゲを残して金に追随する可能性を示すような状態にも。780ドルから810ドルまでのレンジ半ばに位置し、地合いは回復方向へ。FOMC後にはレンジ上限を突破できれば840ドル台を目標に反発の流れへ。下限を割れるようだと下値トライ再開で750ドル台までが次の下値目安にも。
ドル円は30銭のドル安円高となって3日続落。10月29日(112.35)以来、1カ月半ぶりのドル安円高水準に。株安と米10年債利回り低下、ドル安の流れで欧州時間までに112円20銭台まで下落。NY時間には米11月の住宅着工件数が予想を上回り、株価も下げ止まって112円台半ばを回復。しかし、今朝の東京市場では日経平均の続落スタートと米10年債利回りの一段の低下とともに円高の流れとなって112円20銭割れを試す展開にも。FOMC前に方向感は円高方向へと傾き始めた様子もあり、予想以上にタカ派的な見通しが示されない限りはドル安円高方向への流れが続きそうな状況にも。112円半ばの節目を既に割り込んでいることもあり、当面の下値目標水準は110円を割り込む可能性もあり、8月安値109円70銭台辺りまで。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/18終値とチャート
19日の国内金価格は-2円、0.04%の小反落。9日移動平均線(4838)に上値を押さえられる状態が続き、何もなければ失速状態から調整幅拡大へと向かいやすい局面にも。明朝、FOMC後に4860円超へと水準を切り上げることになれば上昇トレンド再開で4900円台が次の上値目標に。調整局面継続となれば4800円の大台ラインがサポート水準にも。
プラチナ価格は-17円、0.55%の反落。下向きの9日移動平均線(3088)に上値を押さえられて軟調な流れから抜け出せず、短期二番底状態が継続。目先は3050円台から3150円までのレンジで保ち合いを維持できるかどうか、という状況にも。短期二番底が崩れるようだと3000円近辺を目指す流れとなりやすく、8月安値との中期二番底トライの展開にも。
※参考:
金プラチナ国内価格12/19とチャート
2018年12月19日(水)時点の相場
国内金:4,830 円 12/19(水)
▼2(
0.04%)
国内プラチナ:3,070 円 12/19(水)
▼17(
0.55%)
NY金:1,253.6 ドル 12/18(火)
▲1.8(
0.14%)
NYプラチナ:794.8 ドル 12/18(火)
▼1.1(
0.14%)
ドル円:112.51 円 12/18(火)
▼0.32(
0.28%)
12/18(火)のその他主要マーケット指標
2019年利上げ2回はタカ派寄り?ドル売り進まず金伸びず 12/20(木)12月のNY連銀製造業景況指数は2年7カ月ぶりの急低下 12/18(火)週末に上昇しやすい金価格は52週移動平均線との攻防 12/17(月)ユーロ圏PMIは年末まで下げ止まらず、ユーロ売りが金の重石に 12/15(土)
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