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英国景況感はブレグジット決定直後を下回り5年8カ月ぶり低水準
更新日:2019年02月28日(木)
ユーロ圏・英国景況感指数 2019年2月欧州委員会が発表した2月の景況感指数では、EU加盟国のうち非ユーロ圏で最大の経済大国、英国のセンチメントが大幅に悪化。1月の103.7から2月は99.2へと急低下。
ユーロ圏の主要国のなかで低迷するイタリア(1月の102.8から2月は101.2)、フランス(101.4から100.5)を下回り、ユーロ圏の長期平均100.7も下抜け。英国がブレグジットを決めた国民投票直後の2016年7月の101.9(6月の106.9から急低下)も下回り、2013年6月(94.8)以来、5年8カ月ぶり低水準に落ち込みました。
ブレグジットの期限が迫るなか、合意なき離脱への警戒感が現実的にもなって市場のセンチメントを悪化させたようです。

ただし、EU全体の景況感指数としては1月の106.2から2月は105.3(2年5カ月ぶり低水準)への小幅低下にとどまっています。非ユーロ圏で2番目の経済大国ポーランドが1年5カ月ぶり低水準となった1月の103.0から2月は104.4へと反発に転じたこと、ユーロ圏の悪化も小幅にとどまったことなどに下支えされた形です。

ユーロ圏の景況感指数は1月の106.3から2月は106.1へと小幅低下、8カ月続落で2年3カ月ぶり低水準となりましたが、減速基調は鈍化の兆しにもなっています。
ユーロ圏主要国では、フランス(-0.9)とイタリア(-1.6)は低下しましたが、オランダでは改善(103.5から106.5へ+3.0)し、ドイツ(-0.1)とスペイン(+0.0)ではほぼ横ばい推移となっています。

この日、ECBが発表した1月のユーロ圏の企業向け融資は3.3%の増加にとどまり、12月の3.9%、金融危機後のピークとなたった9月の4.3%からは伸びが大幅に減速し、企業活動が停滞気味に推移していることが示されました。

ただし、一部の国を除けばユーロ圏の企業センチメントは2月以降、減速基調が鈍化し始めた兆しも見られます。
3月にはさらなる鈍化、あるいは回復の兆しも見られるか、注目されます。
と同時に英国の状況はさらに悪化するのか、持ち直すのか、3月はその分岐点を迎えることにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2019/1/23 - 2/2727日のNY金相場は-7.3ドル、0.55%安となって3日続落。欧州時間までは1330ドル付近での揉み合いで下げ渋る状態も、NY市場では調整局面が進行し、一時1320ドル割れ。市場の注目度はそれほど高くはなかった2度めの米朝首脳会談では、トランプ米大統領の「今回も同等かそれ以上の成功を期待している」発言などを受けて朝鮮半島非核化に向けた協議進展期待もあってかドル高円安と米長期金利上昇の勢いが強まったことも下押し圧力に。米国内でより注目を集めたのはトランプ大統領の元個人弁護士マイケル・コーエン氏の議会証言、トランプ大統領は当選後に犯罪を犯したと非難。現時点での市場への影響は限定的となったものの、今後のリスク要因にも。同様に「中国による追加購入だけでは通商合意には不十分、構造的変化が必要」と楽観発言を繰り返すトランプ大統領とは対照的なライトハイザーUSTR代表発言も今後の米中協議の行方を暗示するようにも。NY金は時間外に20日移動平均線(1322.6)との揉み合いで下げ渋る状態も、下放れへと向かえば調整局面拡大で1300ドル付近までが下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2019/1/23 - 2/27NYプラチナ相場は+9.5ドル、1.1%高となって4日続伸。昨年11月8日(870.3)以来、3カ月半ぶり高値水準での堅調推移。NY朝にはパラジウムが1500ドル割れへと急反落した流れにも連れてプラチナも870ドル台後半から860ドル付近まで急反落。しかし、パラジウムの下げ渋りとともに870ドルを回復。12月安値から2カ月余りで100ドル弱の上昇となっており、急失速となれば38.2%戻しでこれまで節目にもなってきた830ドル台辺りがサポート候補にも。

ドル円・日足チャート 2019/1/24 - 2/27ドル円は40銭強のドル高円安となって前日下落分をほぼ取り戻す展開に。東京時間にはインドとパキスタンが空爆の応酬で地政学リスク懸念から株安円高の流れとなって一時110円30銭台まで下落。20日移動平均線(110.33)にも下支えされると欧州時間から徐々に反発の流れとなり、ベトナムの首都ハノイでスタートした米朝首脳会談への期待感から米10年債利回り上昇とともにドル高円安の流れが加速。NY時間には米1月中古住宅販売成約指数が7カ月ぶりに前月比プラス転換となったことも好感され、一時111円台を回復。今朝の東京市場では再び111円割れへと水準を切り下げての膠着状態に。110円台後半のレンジを維持しての保ち合い推移が継続もレンジブレイクなら相応の値動きも見込まれそうな状況にも。上方向なら112円台半ばまで、下方向なら108円台後半も視野に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/27終値とチャート

28日の国内金価格は-18円、0.36%の続落。NY金に追随する形で調整局面入り。1月後半からサポートされてきた9日移動平均線(5048)を割り込み、5030円の節目もわずかに下回って調整幅拡大の可能性。NY金の下げ渋りが続けば一時的な下振れにとどまる可能性も残しながらも、そうでなければ5000円の大台割れ、4970円近辺までが当面の下値目安に。
月間ベースでは+96円(1.95%)となり、6カ月続伸。上昇幅としては10月(+134円、2.9%)以来4カ月ぶりの大幅上昇、6カ月続伸は過去10年で最長。

プラチナ価格は+32円、0.98%高で4日続伸。昨年11月20日(3310)以来、3カ月ぶり高値水準。11月後半の保ち合いレンジ上限にほぼ到達し、RSIも80を超えて急反落警戒感も高まる状況にも。1月安値からの上昇幅に対する23.6%戻しなら3226円。昨年10月の保ち合い水準にも相当し、急反落時のサポート水準候補にも。
月間ベースでは+232円(7.56%)で続伸。ブレグジット直後の2016年7月(+490円、13.78%)以来、2年7カ月ぶりの大幅上昇。
※参考:金プラチナ国内価格2/28とチャート

2019年02月28日(木)時点の相場
国内金:5,028 円 2/28(木) ▼18(0.36%)
国内プラチナ:3,302 円 2/28(木) ▲32(0.98%)
NY金:1,321.2 ドル 2/27(水) ▼7.3(0.55%)
NYプラチナ:869.9 ドル 2/27(水) ▲9.5(1.10%)
ドル円:110.99 円 2/27(水) ▲0.45(0.41%)
→2/27(水)のその他主要マーケット指標

←米朝会談決裂も米GDP上振れで金利もドルも急反発 03/01(金)
→住宅価格も頭打ち、米住宅市場は減速基調も 02/27(水)
→FRBハト派転換と米中関係改善期待からNYダウは85%戻し 02/26(火)
→国内金価格5000円台6日連続は過去6位タイ 02/25(月)

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