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米朝会談決裂も米GDP上振れで金利もドルも急反発
更新日:2019年03月01日(金)
米GDP四半期推移 2018年第4四半期速報値注目度はそれほど高くはなかった2度めの米朝首脳会談。しかし、事前からも、会談スタート後もあまりに楽観的な発言と友好ムードを両首脳が演出したこともあり、それなりの具体的な成果が発表されるのでは?との期待値も徐々に高まりつつあったようです。
会談1日め終了後には市場も若干リスクオンムードとなりましたが、2日めの昼には突然のスケジュール変更でざわめき立つマスコミの動向にも連れて暗雲が漂い始め、ランチミーティング前に会談決裂となって合意見送り。市場も小幅ながらもリスクオンの巻き戻し、という展開に。

トランプ米大統領は単独会見(ポンペイオ国務長官同席)で北朝鮮側が経済制裁の全面解除を要求したと説明し、北朝鮮側は後の単独会見で全面解除ではなく、一部解除だと反論。このすれ違いが今回の会談決裂を象徴しているようです。
トランプ大統領の安易な妥協も懸念されていただけに、現時点でこの結果は良かったのかもしれません。

やや中途半端な停滞ムードとなった市場センチメントは、NY市場で一変。
米商務省が発表した第4四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率で+2.6%。市場予想の+2.2%を大きく上回る好結果となり、金利上昇とドル高をサポートする形となりました。
これで2%超となるのは7四半期連続となり、2003年第1四半期から2005年第1四半期までの9四半期連続以来、約14年ぶりの好調期を形成していることになります。
そして、最後のリセッション明けとなった2009年第3四半期からスタートした景気拡大局面は9年半続いています。

パウエルFRB議長は 「今後の金利決定についてFOMCは辛抱強くなる」 理由としては、「12月小売売上高の予想外の落ち込み」への警戒感であると説明しましたが、その落ち込みをカバーするような結果にもなったようです。

さらに、その後発表された2月のシカゴPMIも1月の56.7から64.7へと予想を大幅に上回る急反発。2月はNY連銀が3.9から8.8へ、リッチモンド連銀も-2から16へ、ダラス連銀も1.0から13.1へといずれも急上昇となっており、ISM製造業景況指数の2月も好結果が予想されそうな状況にもなってきました。
GDPとの相関性が強いISMの製造業景況指数は2018年前半のピーク水準からは水準を下げてはいますが、依然として高水準を維持しています。この状況が続けば、米国の景気拡大局面はもう少し延長することにもなりそうです。

米朝会談もこれで途切れることなく、延長することを期待したいものです。

NY金・日足チャート 2019/1/24 - 2/2828日のNY金相場は-5.1ドル、0.39%安で4日続落、2週間ぶりの安値水準に。20日移動平均線(1322.9)付近で下げ渋る状態から、欧州時間には米朝会談が物別れに終わったことを受けての株安・円高、ユーロ高・ドル安の流れとともに1320ドル台後半へと上昇。しかし、NY朝に発表された米GDPの上振れを受けたドル高の流れに急失速、その後発表された2月シカゴPMIも予想を大きく上回り、金利上昇とドル高の流れが続いて金は1310ドル台半ばまで下落。インドとパキスタンの紛争問題など地政学リスクへの警戒感もあり、一方的な流れにもなり難い面もあるものの、サポートラインとなってきた20日移動平均線を下放れる形となり、下値目安1300ドル付近を目指す調整局面がもう少し進行しそうな状況に。
月間ベースでは-9.1ドル(0.69%)で5カ月ぶりの小反落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/1/24 - 2/28NYプラチナ相場は+5.3ドル、0.61%高となって5日続伸。昨年後半の高値となった11月7日(878.8)以来、3カ月半ぶりの高値水準に到達。5日続伸以上となるのは昨年11月初旬以来ほぼ4カ月ぶり。高値乱高下状態のパラジウムが前日の1500ドル割れからの反発で1480ドル付近から1500ドル台へと大幅反発した流れに追随する形となり、NY朝には880ドル付近まで上昇。しかし、NY市場では金もパラジウムも頭打ちとなったことにも連れて失速。それでも870ドル台を維持する堅調ぶり。過熱感と急反落への警戒感を高めながらも900ドルの大台ラインも視野に。
月間ベースでは+50.5ドル(6.12%)、13カ月ぶりの大幅高となって3カ月続伸。3カ月続伸となるのは2016年2-4月以来、3年ぶり。

ドル円・日足チャート 2019/1/25 - 2/28ドル円は40銭のドル高円安となって続伸、12月19日(112.45)以来2カ月半ぶりのドル高円安水準となり、2カ月ぶりに200日移動平均線(111.31)も上抜け。米朝首脳会談での合意見送りを受けて東京市場終盤からの株安の流れとともに円高基調となり、欧州序盤には110円60銭台まで下落して下げ渋り。NY時間には米GDPの上振れを受けて111円台へとジャンプアップ、シカゴPMIの好結果も米国経済の力強さを示す形となり、金利急騰とドル高にサポートされたドル円は一時111円50銭近辺まで上昇。保ち合い上方ブレイクとなり、112円台半ばを上値目標にもう一段水準を切り上げる展開となる可能性も。
月間ベースでは+2.52円(2.31%)で3カ月ぶりの反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/28終値とチャート

1日の国内金価格は+1円、0.02%の小幅高で3日ぶりの反発。NY金の調整局面進行分を円安でカバーする形となって下げ渋り。2月の米主要地区連銀の製造業PMIはフィラデルフィアを除いて好結果となり、今晩のISM製造業景況指数も好結果が予想され、2月指標の好調が続けばドル高の流れがもう少し続く可能性も。NY金が1300ドルまで下げた場合、ドル円が112円に到達した場合でも国内金価格は5000円の大台割れへ。目先、4970円近辺程度までの調整は進行しやすい状況にも。予想外に全く逆の展開となって5060円台超へと切り返した場合には昨年高値5127円更新トライへと向かう可能性も。
週間ベースではわずかに-1円(0.02%)となり、3週ぶりの小反落。

プラチナ価格は+27円、0.82%高で5日続伸。昨年11月12日(3352)以来、3カ月半ぶりの高値水準に。5日続伸以上は昨年11月初旬以来、4カ月ぶり。RSIは86.9まで上昇し、昨年高値3843円をつけた1月22日の87.7以来、1年1カ月ぶりの高水準。年末年始の安値保ち合いから上抜けた流れが一方的に続く形となり、中期的な上値目安3350円から3400円までの水準も視野に。
週間ベースでは+182円(5.78%)で続伸。2016年1月25日からの週(+207円、6.2%)以来、2年1カ月ぶりの大幅上昇。
※参考:金プラチナ国内価格3/1とチャート

2019年03月01日(金)時点の相場
国内金:5,029 円 3/1(金) ▲1(0.02%)
国内プラチナ:3,329 円 3/1(金) ▲27(0.82%)
NY金:1,316.1 ドル 2/28(木) ▼5.1(0.39%)
NYプラチナ:875.2 ドル 2/28(木) ▲5.3(0.61%)
ドル円:111.39 円 2/28(木) ▲0.40(0.36%)
→2/28(木)のその他主要マーケット指標

←インフレ2%弱継続で3月FOMCでの見通しも「辛抱強く」継続へ 03/02(土)
→英国景況感はブレグジット決定直後を下回り5年8カ月ぶり低水準 02/28(木)
→住宅価格も頭打ち、米住宅市場は減速基調も 02/27(水)
→FRBハト派転換と米中関係改善期待からNYダウは85%戻し 02/26(火)

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