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賃金上昇率3%台の高水準維持も伸び悩み、インフレ加速には・・・
更新日:2019年05月04日(土)
米雇用統計・平均時給と賃金上昇率 2019年4月米4月雇用統計では、雇用の強さが再確認された一方で、賃金の伸び悩みが続く結果に。
・非農業部門雇用者数(NFP):前月比+26.3万人※3カ月ぶり高水準、6カ月平均+20.72万人、今年の年間平均+20.5万人
・失業率:3.6%※1969年12月(3.5%)以来、49年4カ月ぶり低水準
・U6失業率:7.3%※3カ月連続横ばい推移、2001年3月(7.3%)以来、18年ぶり低水準
・労働参加率:62.8%※7カ月ぶり低水準に悪化
・長期失業者の割合:21.1%※横ばい推移、10年半ぶり低水準となった1月の19.3%からは上昇
・賃金上昇率:前年比+3.2%※横ばい推移

平均時給の上昇率は市場予想の前年比+3.3%を下回り、2月の+3.4%をピークに伸び悩み。
ただし、昨年8月以降は9カ月連続で3%以上の高水準を維持しています。3カ月平均でも同様で直近5カ月は3.3%での横ばい推移。安定した賃金上昇が続いていることから、個人消費の押し上げ材料にはなりそうです。
しかし、3.3%程度で上値を押さえられて伸び悩む状態が続いていることから、インフレ押し上げ要因とはなり切れていない状況でもあります。

この日、FRB関係者からは異口同音にインフレ低迷に関する発言も聞かれました。
クリーブランド連銀のメスター総裁は「低インフレが一時的であると考える正当な理由がある」とし、クラリダFRB副議長は「インフレ圧力は弱まっている」が、「しばらくは安定推移を予想」とFOMC後のパウエルFRB議長発言に同調。
その一方で、セントルイス連銀のブラード総裁は「インフレは若干低い」、シカゴ連銀のエバンズ総裁は「インフレ率の低下は一時的な要因による可能性」としながらも「コアインフレの低下を軽視すべきではない」との警戒発言も。
この2人は、年末までに利下げへの可能性についても言及しています。

賃金上昇率の伸び悩みとともに、インフレ率の伸び悩みへの警戒ムードもしばらく続きそうな状況です。

NY金・日足チャート 2019/3/29 - 5/33日のNY金相場は+9.3ドル、0.73%高となって3日ぶりの反発。保ち合い下限1270ドル付近での小康状態から、強い雇用統計の結果を受けてわずかに1270ドル割れ、しかし賃金の伸び悩みを確認すると流れは即反転、金利低下とドル安の流れが強まり1270ドル台後半へと急反発。追い打ちをかけるように米4月ISM非製造業景況指数も予想を下回る結果となって1280ドル超え、一時1280ドル半ばまで上昇。1270ドルが強めのサポート水準となって反発に転じた可能性、ローソク足も包み線に近い形状となってこれを示唆。ただし目先は右肩下がりの20日移動平均線(1286.7)が基調継続への攻防ポイントにも。これを突破して節目の1290ドルも上抜けできれば4月高値1310ドル台までが次の上値目標に。確率は低下したようにも思われるものの、1270ドルのサポートを割り込んだ場合には下値トライ再加速となって12月半ばの水準1240ドル台までが下値目安にも。
週間ベースでは-7.5ドル、0.58%の反落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/3/29 - 5/3NYプラチナは+20.6ドル、2.41%の大幅高となって5日ぶりの反発。前日までの下落基調が続いた時間外には一時850ドル割れへと一段安、下値目安840ドル近辺にはわずかに届かなかったものの、短期的な売り圧力をほぼ消化した形となって買い戻しへ。都合よく米雇用統計をきっかけにした金の反発に追随する形で850ドル台から870ドル台へと20ドル超の大幅上昇、大陽線での包み線となって短期底打ちと反発への可能性を示唆。目先は850ドルを下限に900ドル台の上限までの広めのレンジ内で方向感模索の展開にも。
週間ベースでは-28.8ドル、3.19%の続落。

ドル円・日足チャート 2019/4/1 - 5/3ドル円は40銭弱のドル安円高。111円50銭近辺での小康状態から、雇用統計では111円60銭台へと小幅急騰の反応。しかし、ここ数日間の抵抗水準に上値を押さえられると、賃金上昇率の伸び悩みが材料視されて米長期金利急低下とともにドル売り急進。111円30銭近辺まで急反落後、ISM非製造業景況指数が55.5と予想を下回り、1年8カ月ぶり低水準となったことで一段安。111円割れは回避したものの、4月10日(110.95)以来ほぼ1カ月ぶりの安値水準に。目先は111円が下値攻防ラインとなり、これを下抜けるとドル安円高の流れが強まる可能性もあり、1月末安値108円台半ば辺りまでが当面の下値目安にも。次週の米インフレ指標が低調となった場合には加速要因にも。
週間では-0.48円、0.43%安となって3週続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/3終値とチャート

2019年05月04日(土)時点の相場
国内金:4,909 円 4/26(金) ▼20(0.41%)
国内プラチナ:3,406 円 4/26(金) ▼12(0.35%)
NY金:1,281.3 ドル 5/3(金) ▲9.3(0.73%)
NYプラチナ:874.8 ドル 5/3(金) ▲20.6(2.41%)
ドル円:111.11 円 5/3(金) ▼0.39(0.35%)
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