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★金プラチナ短期相場観★

賃金上昇率は前年比+3.2%前後で伸び悩み
更新日:2019年08月03日(土)
米雇用統計・賃金上昇率 2019年7月トランプ大統領の対中追加関税第4弾発動予告の余波が大きく、リスク回避の流れが強まる週末となりましたが、米7月雇用統計はそれなりの好結果となりました。
非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは、ほぼほぼ市場予想どおりの水準となり、失業率は49年4カ月ぶり低水準となった4-5月の3.6%をわずかに上回る3.7%での横ばい推移。
賃金上昇率は前年比+3.1%予想を上回る+3.2%。賃金上昇率はこれまで、市場予想を下回り続けてきました。予想を上回るのは2月以来、5カ月ぶりのこと。

やむを得ずパートタイム労働に従事する人などを含む、広義の失業率、U6失業率は7.0%となり、2000年12月(6.9%)以来、18年7カ月ぶり低水準となっています。
また、U6失業率とU3失業率(通常の失業率)との差は3.3%となり、2001年8月(3.2)以来、17年11カ月ぶりの低水準。この差は6月までは3.5%で底打ちの兆しとなっており、拡大に転じればリセッション入りも警戒される状態となっていました。

また、通常の失業率3.7%に対して、12カ月移動平均は3.76%まで低下してきましたが、これを下回る水準を維持。過去には、失業率が12カ月移動平均を上回る状態が続けばリセッション入りとなっていました。

長期失業者の割合は6月の23.7%から、7月は19.2%に急低下。2008年7月(18.9)以来、11年ぶり低水準となり、12カ月移動平均21.24%を下回りました。
5-6月には12カ月移動平均を上回る状態となり、過去の推移からはリセッション入りへと向かう可能性も警戒される状態となっていました。

米労働市場は、さらに引き締まる状態が続いているようです。

ただし、賃金上昇率は過去の高水準、3%台半ばを目前に伸び悩みの状態が続いています。3カ月平均では昨年9月、9年ぶりに前年比+3%台に到達して以降、3%台は維持し続けていますが、12月の3.33%をピークに6月の3.13%が最低水準となり、3.2%前後で伸び悩みます。賃金上昇率の伸び悩みが低インフレ要因の一つとしても警戒される状態も続きます。

また、NFPの6カ月移動平均は14.07となり、2012年10月(14.02)以来、6年9カ月ぶり低水準となり、年間平均でも今年ここまででは2010年以来、9年ぶり低水準となっています。

賃金上昇率の伸び悩みとともに、雇用者数の伸びが鈍化していることも、今後の追加利下げの追い風となる可能性もあります。

NY金・日足チャート 2019/6/28 - 8/22日のNY金相場は+25.1ドル、1.75%の大幅高で3日ぶりの反発。6月20日(+48.1ドル、3.57%)以来1カ月半ぶり、今年2番めの大幅上昇となって2013年5月9日(1468.6)以来、6年3カ月ぶりの高値水準。トランプ大統領の対中国追加関税第4弾発動予告を受けて前日NY引け後に急騰し、東京朝の時間帯に1461.9ドルまで上昇したのがこの日の高値。中国サイドも対抗措置について言及するなど、米中貿易戦争長期化への懸念も強まり、急騰後の反動安も1440ドル付近までと下値も限定的、米10年債利回りが1.8%台後半から前半へと一段と低下したNY市場では株安・ドル安の流れも強まり、再び1460ドルを試す場面も。ただし1460ドルラインでは何度も上値を押さえられて失速、このラインが目先の抵抗線にも。
7月末までの抵抗水準となっていた1440ドル台を完全に上抜けたことによる上値目標水準は1460ドル近辺となり、これも即日到達。目先は1440ドル台がサポートに切り替わった可能性もあり、1460ドルを上限に新たな水準での高値保ち合いレンジ形成にも。下方向には1430ドルが重要な節目にもなり、これを下回ると1400ドル台までが次の下値目安に。
週間ベースでは+38.2ドル、2.69%の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2019/6/28 - 8/2NYプラチナは+1.7ドル、0.2%の小反発。3%超の大幅安となった前日安値845ドルから、時間外では860ドルまで反発する場面もあったものの、戻り売り圧力も強くNY引け後には850ドル割れ。840ドル半ばでは下げ渋るそぶりも見せながらも、流れとしては調整局面入りしており、下値目安830ドル台までもう少しの下落余地も。
週間ベースでは-14.8ドル、1.71%安となって4週ぶりの反落。

ドル円・日足チャート 2019/7/1 - 8/2ドル円は80銭弱のドル安円高となって大幅続落。終値ベースでは今年安値を更新し、昨年4月3日(106.56)以来、1年4カ月ぶりのドル安円高水準。トランプ大統領の対中追加関税発言により、ややタカ派寄りとなったFOMC後の流れが打ち消され、7月雇用統計のまずまずの結果もスルーされ、米中貿易戦争激化懸念によるリスク回避の流れが強まる展開となり、米10年債利回り低下と株安円高の流れがコンスタントに継続。サポート水準となる107円付近を完全に下抜けたことで6月以降続いていた108円をはさんだ保ち合い下放れの形となり、円高の流れがさらに続きやすい地合いにも。年初のフラッシュ・クラッシュでつけた安値104円台が当面の下値目標に。
週間ベースでは-2.08円、1.91%の反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/2終値とチャート

2019年08月03日(土)時点の相場
国内金:5,318 円 8/2(金) ▲37(0.70%)
国内プラチナ:3,164 円 8/2(金) ▼56(1.74%)
NY金:1,457.5 ドル 8/2(金) ▲25.1(1.75%)
NYプラチナ:853.0 ドル 8/2(金) ▲1.7(0.20%)
ドル円:106.59 円 8/2(金) ▼0.77(0.72%)
→8/2(金)のその他主要マーケット指標

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→10年半ぶりの利下げは保険、株式市場とトランプ大統領がっかり 08/01(木)
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