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★金プラチナ短期相場観★

金融政策適切も新型肺炎リスクで年内利下げ確率も急拡大
更新日:2020年01月30日(木)
CMEフェドウォッチ2020年12月FOMC予想 2020年1月29日FOMCは予定調和の現状維持、FF金利誘導目標は1.50-1.75%のまま。声明文も前回12月の内容をほぼ踏襲。唯一変更されたのは「家計支出は力強いペース(strong pace)で増加」していたのが、「緩やかなペース(moderate pace)で増加」へと減速。

パウエル議長会見では現状維持の金融政策は適切であることを強調する一方で、月額600億ドルの財務省証券の「買い入れについては4-6月期に規模縮小を開始する公算」としたことで議長が否定するQEのテーパリングとの見方から株安と金利低下が進行。金市場にとってもマイナス材料と見る向きもあるのに対し、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済への影響が明白な状況となり、「世界経済への影響も注視」していく、と警戒感を示したことがサポートにもなった様子。

この結果、年初には一時60%超まで上昇したCMEフェドウォッチの年内利下げ確率は50%台まで下げて落ち着いていましたが、新型肺炎リスクの高まりとともに70%台へと急上昇、そして今回のFOMC後に80%超へと一段高。対照的に据え置き予想は40%付近から20%割れへと急低下。利上げ予想は1月半ばに一時6%台まで上昇する場面もありましたが、FOMC後には0%。

米10年債利回りも先週末時点で1.75%を割り込み、現在のFF金利誘導目標の上限割れ、この日は1.6%も割れて1.50%台まで低下。現在のFF金利誘導目標の下限も意識される水準となってきました。
債券市場は既に、「利下げ催促相場」となりつつあるようです。

NY金・日足チャート 2019/12/23 - 1/2929日のNY金相場は+0.6ドル、0.04%の小幅反発。2日前に1590ドル手前まで上昇した後の調整局面はこの日の時間外まで続き、20日移動平均線(1557.4)手前、1562ドルまで下げて折返し。ただしFOMCを控えて市場全体が様子見状態となるなかでの反発も前日終値付近、1570ドル近辺までと限定的。NY引け後のFOMCでは予定通り金利据え置きも、パウエル議長会見では新型コロナウイルスの不確実性への警戒感が示されたことなどから株価が軟調推移となり、米10年債利回りは3ヵ月半ぶりに1.6%割れへと急低下。時間外のNY金は1570ドル台後半へと水準を切り上げ。1540ドルから1580ドルまでのレンジ上限付近での高止まり状態も、流れ的には調整局面にもかかわらず調整不足の感も。目先は1560ドル近辺がサポート候補にもなり、どちらかと言えば調整方向優勢ながら、月末月初の米指標などをきっかけに1580ドル超へと抜け出すようだと1600ドルの大台再トライの展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2019/12/23 - 1/29NYプラチナは-19.7ドル、1.98%の大幅反落。今年最安値952.5ドルをつけた1月9日の終値972ドル以来、20日ぶりの安値水準。時間外には小幅に水準を切り上げて1000ドルの大台にワンタッチしたところで戻り売り。NY朝にはこれまで何度もサポートされた20日移動平均線(992.1)を下抜けたことで一段安、NY午後には一時974ドルまで下落し、短期下値目安970ドル台にも到達。11月安値867.8ドルから1月高値1046.7ドルまでの38.2%戻し(978.4)を達成した状態にもなり、程良い調整幅にも。NY引け後には金の上昇に追随し、980ドルを回復。目先はこの近辺でしっかり足場固めができるかどうか、さらに水準を切り下げるようだと昨年6月以降下値を切り上げてきた中期トレンドに変化も。

ドル円・日足チャート 2019/12/25 - 1/29ドル円は15銭程度の反落で109円近辺。109円10銭をはさんでの揉み合い推移が続き、米12月住宅販売保留指数が予想を下回ると109円20銭付近から109円割れへと小幅に急落も、一時的にとどまり元の水準へと反発。FOMC後には米長期金利の急低下とともに109円20銭台から一時109円割れへと急反落。109円近辺では下げ渋る状態にもなり、今朝の東京市場にかけても109円ちょうど付近での揉み合い状態に。引き続き109円台前半を中心に小幅保ち合いが続くなか、月初にかけての指標でネガティブな結果があれば下方圧力が強まることにもなり、108円70銭の重要なサポートを割れると一段安へ、昨年夏の安値保ち合い水準106円割れを目指すような流れとなる可能性も。上方向には110円台前半の今年高値が当面の抵抗水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/29終値とチャート

30日の国内金価格は+26円、0.43%の反発。6000円の大台ラインをはさんでの保ち合いレンジを縮小し、微妙にその水準も切り上げながら三角保ち合いを形成。目先、5990円台が下方向への節目となり、これを下抜けた場合には6000円突破後の安値となった1月14日の5946円、12月安値から1月高値までの23.6%戻し(5944)付近、5940円前後辺りまでが短期的な下値目安に。上方向に6030円台の節目を超えた場合には高値再トライへ、6080円近辺までが上値目標に。

プラチナ価格は-39円、1.03%の反落。14日(3722)以来半月ぶりの安値水準となり、短期下値目安3730円台に到達。NYプラチナと同様に下げ止まりやすい水準までしっかり調整してきた状態とも思われるものの、月末月初のインフレ指標やISM景況感指数、雇用統計などで(確率は低いと思われるものの)ポジティブ・サプライズがあった場合には金の急落も想定され、それに追随するような展開にも。下げ過ぎの場合には3650円近辺がサポート候補にも。
※参考:金プラチナ国内価格1/30とチャート

2020年01月30日(木)時点の相場
国内金:6,023 円 1/30(木) ▲26(0.43%)
国内プラチナ:3,733 円 1/30(木) ▼39(1.03%)
NY金:1,570.4 ドル 1/29(水) ▲0.6(0.04%)
NYプラチナ:975.3 ドル 1/29(水) ▼19.7(1.98%)
ドル円:109.00 円 1/29(水) ▼0.14(0.13%)
→1/29(水)のその他主要マーケット指標

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