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★金プラチナ短期相場観★

崩れ始めた米国の完全雇用
更新日:2020年03月20日(金)
米新規失業保険申請件数4週移動平均と52週移動平均 2020年3月米労働省が19日に発表した週間新規失業保険申請件数は前週から7万件の急増。コロナショックの影響が想定以上に早く、大きく表れ始めた様子も。
申請件数28.1万件は2017年9月2日までの週(29.9万件)以来、2年半ぶりの高水準となり、4週移動平均でも23.23万件となって2018年1月27日までの週(23.45)以来、2年2カ月ぶりの高水準。

4週移動平均はこの1年間、21万件台を中心とした水準で上下動を繰り返す保ち合い状態が続いていました。そして52週移動平均のこの1年間は、21万件台でほぼ水平移動。ただし厳密には21万9000件台からわずかながら減少傾向は続き、今年3月7日までの週では21万5000件台。それが最新分の3月14日までの週では21万7千件台へと上昇。
52週移動平均が増加した3月14日までの週に、4週移動平均は4週続伸となって52週移動平均も上抜け。

これまでも散発的に4週移動平均が52週移動平均を上抜けることはありましたが、いずれも52週移動平均の明確な低下基調が続いた時期。今回は52週移動平均のほぼほぼ水平状態が続き、上昇に転じたタイミングでの上抜けとなり、いわゆるゴールデンクロス状態。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、トランプ米大統領が国家非常事態を宣言した13日の週が、新規失業保険申請件数の底打ちの週となったかもしれません。
今後は申請件数のさらなる増加も見込まれ、失業率も悪化へと向かうことになりそうです。米国の完全雇用も、国家非常事態宣言とともに崩れ始めていくことになります。

なお、この日発表された3月の指標ではフィラデルフィア連銀の製造業景況指数も予想以上の急低下となって7年8カ月ぶり低水準、2月からの低下幅は過去最大となる急落となっています。
今後も、次から次へと急速に悪化した指標結果が発表されることになりそうです。


NY金・日足チャート 2020/2/13 - 3/1919日のNY金相場は+1.4ドル、0.09%の小反発。ECBの追加緩和にFRBはドルの流動性融通拡充策、各国中銀の利下げ、イングランド銀行の追加緊急利下げにQE拡大などこの日も相次ぐ金融緩和に世界株安連鎖も一服、欧米主要株価指数は1-2%程度の小反発、VIX指数も70台の高水準を維持しながらも小幅に低下。この流れを受けて下落局面一服となったNY金は時間外に1500ドルを何度か試して失敗すると、軟調推移となって下値目安の1460ドル台まで下落する場面も。NY市場にかけては1480ドル付近を中心にもみ合いながらも徐々に上値が切り下がる展開、NY引け後には一時1460ドル割れを試して1470ドル台へ。乱高下状態で水準を切り下げてきた流れから少しは落ち着きを取り戻しながら、ドル高の流れに押される状態も継続。短期下値目安1460ドル台で下げ止まらない場合には、11月安値1440ドル台が意識される可能性も。地合い回復に向けては200日移動平均線(1500.1)超えが目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/2/13 - 3/19NYプラチナは-8.2ドル、1.36%の続落で2003年1月以来、17年2ヵ月ぶりの安値水準。株や金、パラジウムなどの下げ一服に取り残されて軟調推移が継続。時間外には650ドル手前まで反発して失速、戻り売りの展開となってNY朝には600ドルの大台割れ。安値では585ドルまで、16日につけた大底候補562ドルにはまだ距離を残す状態ながら、600ドルラインに上値を押さえられつつある状態にも。大底候補を下回らずに、600ドルが抵抗水準となる前に、早期600ドル台回復をかけた攻防に。
金との価格差は4日連続の過去最大更新で882.5ドル。

ドル円・日足チャート 2020/2/14 - 3/19ドル円は2円60銭超、2.46%の大幅ドル高円安で3日続伸。2%超の上昇は今年3度めでいずれも3月、今年3番めの急騰となって2月21日(111.58)以来、1ヵ月ぶりの高値水準。前日までの有事のドル高主導での上昇に、この日はリスク回避一服の円安も加わっての一段高。3週間ぶりに90日移動平均線(108.94)を上抜け、短期上値目安109円台には東京午前のうちに到達、欧州時間以降には株高とともにNY原油も前日の暴落分の大半を取り戻す23%超の急騰となったことなどもあり、NY時間には一時110円90銭台まで上昇。今朝の東京時間には111円台前半へとさらに水準を切り上げ、長期三角保ち合いを再び上抜けの兆し。前回失敗してダマシに終わった時の高値、今年高値でもある112円20銭台が視野に入ってきた状態のようにも。110円台は短期的なサポート候補となるいっぽう、長期三角保ち合い上限ライン付近でもあり、中期的には抵抗水準となりやすいところ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/19終値とチャート

2020年03月20日(金)時点の相場
国内金:5,682 円 3/19(木) ▼114(1.97%)
国内プラチナ:2,441 円 3/19(木) ▼87(3.44%)
NY金:1,479.3 ドル 3/19(木) ▲1.4(0.09%)
NYプラチナ:596.8 ドル 3/19(木) ▼8.2(1.36%)
ドル円:110.79 円 3/19(木) ▲2.66(2.46%)
→3/19(木)のその他主要マーケット指標

←リーマンショック後のドル高と金安、とその反転 03/21(土)
→リーマンショック後のNY金とダウの安値とVIXの高値 03/19(木)
→ドイツZEW、期待指数は再び現況指数を下抜けて過去最大の急落 03/18(水)
→NY連銀製造業景況指数も3月は11年ぶり低水準へ、過去最大の急落 03/17(火)

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