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2023年までゼロ金利継続も、3年後にはインフレ2%到達へ
更新日:2020年09月17日(木)
ジャクソンホールで8月末、パウエルFRB議長が宣言したインフレ目標「平均2%」への変更を、初めて声明文に盛り込んだFOMC。
「目標を下回るインフレ率が続いている為、当面は2%をやや上回る程度のインフレ率(inflation moderately above 2 percent for some time)の達成を目指す」ことを明記し、目標達成までは「緩和的な金融政策の姿勢を維持」するとの予想が示されました。
FOMCメンバの経済見通しでは今回から2023年が追加され、FF金利予想中央値は2023年末でも0.125。実質ゼロ金利政策の継続見通しに。

ただし、ドットチャートでは2023年に利上げを予想するメンバが17名中4名。2名が0.25%利上げ、0.5%利上げも1名。
残る1名は1.25%利上げを予想。0.25%づつの利上げなら年5回。一定期間のインフレ2%超容認の弊害から、インフレ急騰を警戒しているかのような利上げペースに。

FOMC・GDP見通し 2020年9月また、GDP予想も前回6月からは引き上げられ、2020年は-6.5%から-3.7%へ。2021年は5%から4%へ、2022年も3.5%から3.0%へと引き下げ。
経済協力開発機構(OECD)がこの日発表した2020年の世界経済見通しでも、米国は6月時点の-7.3%から-3.8%へと引き上げられています。

FOMC・失業率見通し 2020年9月失業率見通しも今年の年末予想は6月時点の9.3%から7.6%へ引き下げられ、2021年は6.5%から5.5%へ、2022年は5.5%から4.6%へといずれも下方修正。2023年には長期見通しと同水準となる4.0%まで低下するとの予想に。

FOMC・PCEインフレ見通し 2020年9月さらにインフレ見通しも引き上げられ、2020年末のPCEインフレは6月時点の前年比+0.8%から+1.2%へ、2021年は1.6%から1.7%へ、2022年も1.7%から1.8%へ。2023年には長期見通し、かつインフレ目標2.0%到達予想となっています。

労働市場とインフレについては、3年後には目標到達予想にもかかわらず、その3年後までゼロ金利見通しは継続となっています。
2%到達時期と2%超の度合いとその期間にもよりますが、3年後の2023年は雇用最大化とインフレ目標達成警戒フェーズ入りとなり、早ければ2023年のどこかで利上げ再開も警戒する時期となる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2020/8/12 - 9/1616日のNY金相場は+4.3ドル、0.22%の小幅高で3日続伸。前日の流れを繰り返すかのように、FOMCを控えて買い先行。時間外には一時1960ドル割れを試して反発へ、ロンドン市場までに節目の1970ドル超え、NY朝には8月の小売売上高が予想を下回る低調な結果となったことを受けて小幅に急騰、一時前日高値をわずかに上回る1980ドル半ばまで上昇。しかし、前日同様1980ドル台では上値も重く、ドル安の巻き戻しにも連れて反落。FOMCでの経済見通しなどの引き上げに加え、パウエルFRB議長会見でもそれほどハト派的でもない、との受け止めもあり米10年債利回りが急騰、ドルも一段高となったNY引け後には1960ドル付近まで下落。2日連続1980ドル台を試して反落、節目の1970ドル超えも維持できなかったことから、1940ドル台から1970ドルまでの保ち合いレンジ上抜けには実質失敗した格好に。三角保ち合い先端部分からのブレイクでの変動幅拡大への可能性はやや後退、主要レンジをほぼ維持する形での横ばい推移傾向継続が目先の主要シナリオにも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/8/12 - 9/16NYプラチナは-8.7ドル、0.89%安で3日ぶりの反落。970ドル台で下げ渋った時間外はロンドン市場にかけて上値再トライとなって前日高値超え、一時990ドル手前まで上昇し、短期上値目標990ドル近辺にあらためてしっかり到達。達成感からの反落となってNY市場では970ドル台に戻しての揉み合い推移。NY金がFOMC後に上値トライとはならなかったことから、欲張りな展開となっての一段高への可能性も大きく後退。目先は目標水準到達に伴う一服感から多少の調整も、夏場の高値保ち合い下限付近、950台がサポート候補。当面の抵抗水準となりそうな980ドル台を上抜けることになれば、1000ドルの大台トライへ。

ドル円・日足チャート 2020/8/13 - 9/16ドル円は45銭程のドル安円高、0.42%安で3日続落。7月30日(104.79)以来、1ヵ月半ぶりの安値となって105円割れ。東京時間には下方向への節目105円30銭の攻防となり、105円20銭台から40銭付近まで反発したところで戻り売りスタート。欧州時間に105円割れ、NY朝には8月小売売上高が予想を下回ったことをきっかけに一段安となって104円80銭台まで下落。FOMC前には下げ渋り、パウエルFRB議長会見を経て長期金利上昇とドル高の流れにも株安・円高に相殺されてドル円の戻りは限定的に。今朝の東京時間には105円台を回復も、上値が重そうな状態は継続。FOMC前に下方ブレイクし、3月安値から3月高値までの61.8%戻しとなる105円20銭台ではサポートされず、76.4%戻しとなる103円60銭台辺りまでが当面の下値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/16終値とチャート

17日の国内金価格は-5円、0.07%の小幅続落。下方向への流れが逆流する可能性は低下、7270円台の節目がやや遠ざかり、短期下値目安7190円前後までを試しに行く可能性のほうが優勢に。イベント通過後の若干の期待ハズレ感から、やや軟調推移から横ばい推移傾向への展開にも。

プラチナ価格は-8円、0.23%安となって6日ぶりの反落。堅調推移が続いた後、FOMC後のさらなる一段高期待は剥落。なにもない場合と同様、調整が入りやすい状態に。ただ、その調整も限定的に。9日移動平均線(3450)が21日移動平均線(3440)を上抜けて強気相場継続へののサポート候補にも。
※参考:金プラチナ国内価格9/17とチャート

2020年09月17日(木)時点の相場
国内金:7,222 円 9/17(木) ▼5(0.07%)
国内プラチナ:3,531 円 9/17(木) ▼8(0.23%)
NY金:1,970.5 ドル 9/16(水) ▲4.3(0.22%)
NYプラチナ:973.5 ドル 9/16(水) ▼8.7(0.89%)
ドル円:104.97 円 9/16(水) ▼0.44(0.42%)
→9/16(水)のその他主要マーケット指標

←失業保険申請件数の回復率は50%到達 09/18(金)
→米鉱工業生産は回復率50%到達、も回復ペースは鈍化 09/16(水)
→コロナ前に底打ちしていたゼロ賃金の割合は2年半ぶり高水準に 09/15(火)
→短期的な国内政局と長期的な金融政策確認の週 09/14(月)

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