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激戦州でバイデン逆転、長期失業者の割合は急騰へと反転
更新日:2020年11月07日(土)
米雇用統計・長期失業者の割合 2020年10月当確が出そうで出ない米大統領選、激戦州のジョージア、ペンシルベニアではバイデン氏が逆転、ネバダ、アリゾナではバイデンがリードを維持。しかし、トランプ陣営はこの4州でも「まだ勝利は可能」と最後まで諦めない姿勢だけは尊敬に値。異常事態がなければ時間の問題のようにも見える状況にもなってきたようです。

<米10月雇用統計で急速に悪化し始めた指標:長期失業者の割合>
米10月雇用統計では、失業率が6.9%へと予想以上の低下となり、雇用者数の伸びも予想を上回る好結果。
そんななかで急速に悪化し始めた指標もあります。失業期間が27週(=半年)以上となる人、長期失業者の割合は10月に32.5%。9月の19.1%から急騰し、2014年7月(32.6)以来6年3ヵ月ぶりの高水準。前月比では+13.4ポイントとなって2ヵ月連続で過去最大の急騰。その9月の+7.1ポイントの2倍弱の急騰。

リーマンショック後の世界金融危機を経て労働市場の回復に時間を要した米国では、労働市場の歪としてFRBが注目した指標の一つ。リセッションの度に急騰する長期失業者の割合は2010年4月には過去最高となる45.5%まで上昇、その後回復目安として示された水準は19.1%。
今回のコロナショックでは短期失業者急増を受けて、長期失業者の割合は急低下。4月には4.1%と66年ぶり低水準となりましたが、その後反転。9月の急騰でようやくリーマンからの回復目安水準、急落前の水準を回復し、半年経過した10月には悪化方向へ、急騰へと反転した格好です。

米大統領選後の分断解消とともに、労働市場の歪解消に向けて、ますは長期失業者の割合のピーク水準がどこまで上昇するのかが注目されます。

NY金・日足チャート 2020/10/5 - 11/66日のNY金相場は+4.9ドル、0.25%の小幅続伸。前日の急騰からの一服となり、9月18日(1962.1)以来1ヵ月半ぶり高値圏での小幅調整から上下動。1950ドルでスタートした時間外には一時1940ドル割れへと調整も、ロンドン市場にかけてはユーロ高ドル安の流れにもサポートされる形で押し目買い。NY朝には米10月雇用統計の好結果による下押しも限定的となり、一時1960ドル超へと上昇。しかし雇用統計後に米10年債利回りが0.77%台から0.8%台へと急浮上した流れを受けて一時1940ドル付近まで急反落。トランプ大統領の敗北受け入れ報道とその後の否定報道などもあり、一時的にドル高急進となったことも影響した様子でNY午後には1950ドルまで戻して収束。バイデン優勢でドル安が急速に進行してきた流れにサポートされた状態も、決着しそうでしない状況に失速し、反落への可能性も示唆する十字線を形成。ただし保ち合い上方ブレイクの形をしっかり維持し、緩和政策長期化も確認した状況でドル安基調も続くことになれば、9月半ばの戻り高値1980ドル台を目指す流れも継続へ。
週間ベースでは+71.8ドル、3.82%高となって4週ぶりの反発。7月27日からの週(+88.4ドル、4.66%)以来3ヵ月ぶり、上昇率では今年7番めの急騰。

NYプラチナ・日足チャート 2020/10/5 - 11/6NYプラチナは-0.5ドル、0.06%の小反落。時間外は890ドル台で下げ渋るとロンドン・NYにかけて金の反発局面に追随、NY朝には前日高値を上回って一時917ドルまで上昇。短期上値目標910ドル台を再度しっかり確認する形となってその後の急失速にも追随、再び890ドル付近まで20ドル超の急反落。NY午後には900ドルを回復もこれを維持できず。金の上昇一服に連れる形で十字線を形成、やや上ヒゲ長めとなって90日移動平均線(907.0)に抵抗感も。
週間ベースでは+51ドル、6.01%の反発。7月20日からの週(+106.4ドル、12.52%)以来3ヵ月半ぶり、今年4番めの急騰。

ドル円・日足チャート 2020/10/5 - 11/6ドル円は-14銭、0.14%のドル安円高となって小幅に続落。終値ベースでは3月9日(102.14)以来8ヵ月ぶり安値圏での一段安。前日のドル安急進から自律反発の展開となった東京午前には103円70銭台まで上昇。しかし、バイデン優勢の状況は続きドル安地合いも継続、欧州序盤までは下値目安103円台半ばでの揉み合いとなって下げ渋る状態も徐々に上値が重くなり、NY時間にかけて103円10銭台まで下落。NY市場ではトランプ敗北受け入れ報道などの混乱もあり一時的に103円70銭台まで急騰する場面もあったものの、程なく103円30銭近辺まで戻して落ち着く状態に。ドル安地合いはまだしばらく続きそうな状況にもなり、下値警戒感は払拭しきれない状態にも。短中期的にはコロナショックでつけた終値ベースでの今年安値102円10銭台辺りまでが下値警戒水準にも。
週間ベースでは-1.31円、1.25%安で4週続落。4週続落となるのは昨年5月以来、1年半ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/6終値とチャート

2020年11月07日(土)時点の相場
国内金:7,048 円 11/6(金) ▲76(1.09%)
国内プラチナ:3,226 円 11/6(金) ▲34(1.07%)
NY金:1,951.7 ドル 11/6(金) ▲4.9(0.25%)
NYプラチナ:899.4 ドル 11/6(金) ▼0.5(0.06%)
ドル円:103.36 円 11/6(金) ▼0.14(0.14%)
→11/6(金)のその他主要マーケット指標

←ようやく決着、バイデン・ラリーにドル安で金高も追随か 11/09(月)
→終わらない米大統領選、止まらない失業保険申請 11/06(金)
→二転三転、トランプも失速、ADP雇用回復基調も失速 11/05(木)
→トリプルブルーを織り込んで株高ドル安進行、金も連れ高 11/04(水)

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