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ワクチン相場、今度はモデルナから94.5%効果も
更新日:2020年11月17日(火)
NY連銀製造業景況指数 2020年11月ワクチン相場加速に向けて治験結果第2弾はバイオテクノロジー企業の米モデルナから。ブルームバーグからの報道によれば、大規模な臨床試験の第3相で「94.5%の確率で効果」を示したとの暫定分析結果を発表。ファイザーの90%を凌ぐ高水準となり、しかも保存方法としてマイナス70度の超低温が必要としたファイザーに対して、モデルナでは「冷蔵庫で30日」。2度から8度程度の温度で30日間の保存が可能とされ、マイナス20度なら最大6ヵ月の保存が可能とも。実用化に向けてのハードルは急激に下げられた格好にも。
最終的に安全確認が完了し、数週間後とも言われる当局の承認がおりれば米国では12月中にも、2種類のワクチンの緊急使用がスタートする可能性もあり、来年に向けては相当数の規模で世界に出回る可能性も出てきたことになります。

折しも来日中の国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「多くの参加者に対し、できる限りワクチンを受けていただきたい」との思いを表明し、「まずは医師や看護師のような医療従事者や、我々を社会で生かしてくれる方々への接種が1番」としながらも、「さらにワクチンを入手可能になるのであれば、IOCがコストを見ます」と費用負担を約束。

治験の好結果第2弾を受けてワクチン相場は再加速となりましたが、前回ほどの勢いはなく、米11月のNY連銀製造業景況指数がやや低調な結果となったこともリスクオン相場の巻き戻しを後押ししてしまったようです。
市場予想の13.8に対して6.3にとどまり、5ヵ月連続のプラス圏は維持したものの10月の10.5からは急減速。新規受注が10月の12.3から11月は3.7へ、出荷も17.8から6.3へと急低下したことなどが指数を押し下げました。
ただし、仕入れ価格は10ヵ月ぶり高水準、販売価格は9ヵ月ぶり高水準、雇用は11ヵ月ぶりの高水準となるなど、回復基調が続く面も。また、今後の見通しを示す期待指数も6月に56.5まで急騰してしまったことから、その後は失速気味になってはいますが、11月は33.9となり、10月の32.8からは上昇。

後続のワクチン開発メーカにとっては、ハードルが上げられてしまった感もあるのと同様に、米指標に対する市場の見方もより厳しくなり、指標にとってのハードルもやや上げられたかもしれません。

NY金・日足チャート 2020/10/13 - 11/1616日のNY金相場は+1.6ドル、0.08%の小幅高で3日続伸。週明け時間外は先週末水準1880ドル台での小動きからドル安の流れにもサポートされて上値トライ再開、1890ドル台へと水準を切り上げると先週末高値を上回る1898ドルまで上昇。短期上値目標1900ドルにほぼ到達したことによる一服感もあり、ロンドン市場にかけては小幅に調整、1890ドルをはさんでの揉み合い推移となったところでワクチン報道第2弾、モデルナ効果が伝えられると株高と円安急進のリスクオンとなって1860ドル付近まで約30ドルの急落。しかし、下値サポート水準で下げ止まると米11月NY連銀製造業景況指数の下振れなどもあり、長期金利上昇と株高にドル高の巻き戻しとなって徐々に反発へ。NY朝のうちに1880ドル台を回復すると一時1890ドル台半ばまで上昇し、ほぼ全戻し状態。ワクチン相場に抗体ができたか。

NYプラチナ・日足チャート 2020/10/13 - 11/16NYプラチナは+31.5ドル、3.52%の大幅高となって3日続伸。9月18日(938.5)以来、2ヵ月ぶりの高値。時間外は金の上値トライに追随する形で堅調推移となって900ドルの大台トライ、節目超えに成功するとロンドン市場までに910ドル超へ。モデルナ報道を受けての急落局面では890ドルまで、20ドルほどの急落でこの日の安値。金よりも浅めの下押しにとどまると反発の勢いは金を上回り、NY朝に元の水準を回復するとNY市場では一段高、NY午後には930ドル台まで上昇し、900ドルの節目超えに伴う上値目標940ドルに急接近。90日移動平均線(909.6)が目先のサポート候補となって上値目標940ドルまでもう少しの上昇余地も。

ドル円・日足チャート 2020/10/13 - 11/16ドル円はわずかに5銭程のドル安円高、0.04%安で3日続落。104円半ばでの保ち合い推移となった東京時間から、欧州時間スタートとともにユーロ高ドル安の流れに連れて104円30銭台までドル安。10月後半に保ち合いを形成した104円半ば近辺では底堅く、104円60銭台まで反発したところでモデルナ報道を受けて急騰。米株急騰とともに円安急進にドル高も加わり105円10銭台まで、50銭ほどの上昇。しかし、米10年債利回りが0.88%付近から再び0.92%台まで急騰したところで失速し、ダウの3万ドル手前での失速にも同調、105円維持をかけた攻防状態となったところでNY連銀製造業景況指数の下振れ。格好の下押し材料となってしまった様子で104円50銭台まではほぼ抵抗感なく切り下げ。結果的に上に行ってこいとなって居心地の良い104円台半ば付近に収束。短期的にはドル売り圧力は緩和された状態ながら、円安の勢いも株高に追随できず、保ち合い継続の様相に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/16終値とチャート

17日の国内金価格はわずかに+1円、0.01%高で3日続伸。ワクチン相場の乱高下にも、NY金の下に行って来い、ドル円の上に行って来いで何事もなかったのように前日からほぼ変わらず。ただし、流れは好転方向へと向いつつあり、上方向への節目7060円台に向けた流れとなる可能性も。しかしNY金の上値トライ一服感からは少し時間も必要か。下値サポート6900円を割り込んでしまうと10月安値6850円台までの一段安へ。

プラチナ価格は+92円、2.81%の大幅高で3日続伸。9月18日(3461)以来、2ヵ月ぶりの高値水準となり、1ヵ月半ぶりに90日移動平均線(3322)を上抜けての一段高。9月前半の保ち合い水準に到達したことによる一服感もあるものの、短期上値目標はその先、8月末の保ち合い水準3420円台辺りまでもう一段の上昇余地。ただし、もう一伸びの可能性もあるNYプラチナが一目均衡表の雲の上限、930ドル付近での攻防となって足踏み状態に・・・。
※参考:金プラチナ国内価格11/17とチャート

2020年11月17日(火)時点の相場
国内金:6,941 円 11/17(火) ▲1(0.01%)
国内プラチナ:3,364 円 11/17(火) ▲92(2.81%)
NY金:1,887.8 ドル 11/16(月) ▲1.6(0.08%)
NYプラチナ:927.5 ドル 11/16(月) ▲31.5(3.52%)
ドル円:104.59 円 11/16(月) ▼0.04(0.04%)
→11/16(月)のその他主要マーケット指標

←米中対立、鉱工業生産は中国好調、小売は消費大国の面目躍如 11/18(水)
→国内金価格の38.2%戻し、6900円は重要な攻防ライン 11/16(月)
→ミシガン大消費者信頼感、11月はトランプ支持者の期待急落 11/14(土)
→CPI低迷、中古車価格高止まりも自動車保険などはデフレ再加速 11/13(金)

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