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2年5ヵ月ぶり人民元高ドル安で中国の輸出は2年9ヵ月ぶり急増
更新日:2020年12月08日(火)
中国・貿易収支 2020年11月中国の11月貿易統計では、ドル建て輸出が2080.7億ドル、輸入が1926.5億ドル。貿易収支は754.2億ドルの黒字。輸出の伸びは前年比+21.1%となり、2018年2月以来、2年9ヵ月ぶりの急増。貿易黒字は1981年以降のデータでは過去最大。
欧州や米国など、中国からの輸出先相手国、世界の需要と景気が回復していることも示し、中国の第4四半期GDPが一段と加速する可能性を示します。

人民元建てでは、11月の輸出は1兆7994.8億人民元。輸入が1兆2923.8億人民元で貿易収支は5071億元。輸出の伸びは前年比+14.9%となり、2019年3月(+21.0%)以来、1年8ヵ月ぶりの急増。
ドル建てとの差は、為替で人民元高ドル安が進行していることも大きく影響しているようです。

ドル人民元(USDCNY)では、現状1ドル=6.5297人民元。2018年6月22日(6.5058)以来、2年5ヵ月ぶりの人民元高ドル安水準。
人民元の今年5月末からの対ドル上昇率は9.8%に達しています。

対ドルでの通貨高が進行しているのは中国だけでなく、アルゼンチン・ペソを除く新興国通貨全般。とりわけ米大統領選後には不透明感払拭でリスク後退に伴うドル安が進行。過去最安値更新が続いていたトルコリラですら、11月6日に底入れし、リラ高基調となっています。
さらに、ECBや日銀でも緩和政策と通貨安誘導が続き、ユーロ安と円安とドル安の三つ巴となって新興国通貨を押し上げる状態が続きます。

大統領選後の不透明感払拭とバイデン効果、ワクチン効果によって急落が続いた金も、足下ではドル安効果を再確認するように、反発に転じています。

NY金・日足チャート 2020/11/2 - 12/77日のNY金相場は先週末から+26.0ドル、1.41%の大幅反発。11月20日(1872.4)以来2週間ぶり高値となり、1ヵ月ぶりに20日移動平均線(1847.3)を上抜け。週明け時間外は1840ドル付近での小動きスタート、ロンドン市場ではジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長との電話会談で英EU離脱後の貿易協定決裂懸念が高まってポンドが急落。ユーロも連れ安となってドル高急進でこの日の安値1825ドル近辺まで急落。しかし、その後は対面で協議継続見通しなども伝えられてドル高の巻き戻し。金曜日の雇用統計後に急騰していた米10年債利回りの低下基調も続き、NY市場にかけて金は押し目買い。NY朝に元の水準1840ドルを回復するとさらに加速、一段高となって1860ドル台へと急騰、一時1870ドル台まで上昇。この日、トランプ政権が香港の民主派弾圧に関連した中国公職者に対する制裁を発表し、米中対立懸念も影響した様子。この日の高値1870ドル台が目先の節目、これを突破することができればもう一段の上値トライへ、90日移動平均線(1917.4)を上抜けて1920ドル台辺りまでが上値目標に。下値は以前のサポート水準1850-60ドル付近が目先のサポート候補。

NYプラチナ・日足チャート 2020/11/2 - 12/7NYプラチナは-23.4ドル、2.18%の大幅安で6日ぶりの反落。金曜日の雇用統計直後につけた高値1093.1ドルからの調整局面は週をまたいで継続、時間外は1060ドル台から1040ドル台へと乱高下気味に推移。ロンドン市場で金に連れ安となった場面では一時1014.1ドルまで急落。1030ドル台まで戻してのNY市場では1050ドル台まで反発も、NY引けにかけては1040ドル割れへと軟調推移。2011年8月高値(1912)から今年3月安値(562)までの38.2%戻し(1077.7)が当面の抵抗水準となり、上抜けできれば1100ドルの大台トライへ、下値はこの日の安値1010ドル台がサポート候補。

ドル円・日足チャート 2020/11/3 - 12/7ドル円は12銭のドル安円高、0.12%の小反落。週明け東京市場朝には金曜高値104円20銭台まで上昇して反落、日経平均の軟調推移に連れると104円割れ、しかし103円90銭台で下げ渋ると欧州時間にはポンド安・ユーロ安・ドル高に連れて104円30銭台まで反発。NY時間にはドル高の巻き戻しと米10年債利回り低下にも連れて再び104円割れ。今朝の東京市場にかけては104円をはさんでの小幅揉み合い状態に。下方向には103円80銭のサポート手前で支えられ、上方向には104円半ばのレジスタンス手前で上値が押さえられる展開に。方向感のない中立状態が続くも上下どちらか抜け出した方向へ、一定程度の変動の可能性も。上方向なら105円台後半へ、下方向なら102円台半ばまでが目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/7終値とチャート

8日の国内金価格は+90円、1.34%の大幅高で6日続伸。6日続伸以上は7月以来5ヵ月ぶりで今年4回め。水準としては11月19日(6827)以来、半月ぶりの高値。21日移動平均線(6778)超えは1ヵ月ぶり。11月後半の急落前安値、10月末の6850円台がようやく見えてきた状態に。これを超えると直近高値6940円台の節目との攻防へ、これも上抜けできれば1ヵ月以上ぶりに7000円の大台回復トライへも。21日線が目先のサポートとなるかどうか。

プラチナ価格は-93円、2.45%安となって7日ぶりの反落。21日移動平均線(3433)がゆるやかに上昇する90日移動平均線(3372)をゴールデンクロスして強気のパーフェクトオーダー完成直後の大幅調整で過熱感を緩和。9日移動平均線(3593)がサポートとなれば上昇トレンド継続へ、3800円の節目を超えることができれば2月高値3880円を目指す流れにも。
※参考:金プラチナ国内価格12/8とチャート

2020年12月08日(火)時点の相場
国内金:6,809 円 12/8(火) ▲90(1.34%)
国内プラチナ:3,701 円 12/8(火) ▼93(2.45%)
NY金:1,866.0 ドル 12/7(月) ▲26.0(1.41%)
NYプラチナ:1,049.4 ドル 12/7(月) ▼23.4(2.18%)
ドル円:104.06 円 12/7(月) ▼0.12(0.12%)
→12/7(月)のその他主要マーケット指標

←英ワクチン接種開始、ドイツZEW期待指数も急騰 12/09(水)
→プラチナの長期トレンド転換点 12/07(月)
→雇用統計NFPは急減速、雇用回復100%まではあと2年? 12/05(土)
→ISM非製造業景況指数11月は半年ぶり低水準も雇用指数は下げ渋り 12/04(金)

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