国内金価格の日柄とプラチナのタイムリミット
更新日:2021年01月25日(月)
ワクチンのスケジュール見直しが報道されており、国内ではファイザー社の当初今年6月末の予定が最終年内へとずれ込み、アストラゼネカ社とモデルナ社と合わせて6月末、9月末と段階的な供給ということで、実際にワクチン接種が末端市民まで回ってくるのは年内?と見ておいたほうが良いかもしれません。ワクチン供給会社の生産面での遅延は世界的にも影響し、EU向けなどでも供給量削減や遅延が発生しているようです。
ある程度供給が進み、接種も広まってその効果への評価なども進行し、新型コロナへの世界的な集団免疫の状況、見通しが立ち始めるには、年央あたりまでかかるのかもしれません。
その年央あたりには、国内金価格も日柄的に転換点を迎える可能性もありそうです。
月足の一目均衡表では、昨年9月から10月にかけて雲のねじれが発生し、その少し前、8月7日の過去最高値更新で金価格はピークアウトしました。大きな流れでは調整局面が続く国内金価格は今年、6月から7月にかけて、再び雲のねじれが発生します。この前後で流れが反転、もしくは加速など、大きな転換点を迎える可能性にも警戒しておかなくてはなりません。
25日の国内金価格は-30円、0.44%の続落。NY金の週末にかけての続落を反映、週明け時間外のNY金は1850ドル台後半でわずかに反発方向への動きも。短期トレンドの分岐点にもなりやすい21日移動平均線(6813)に上値を押さえられて失速していた国内金価格はそのまま反落方向へと押し戻された格好となり、短期上値目標6830円台を目指した流れは21日の6801円までで腰折れ。軟調地合いながらもNY金の下げ渋りによってサポートされる可能性も、9日移動平均線(6739)を下回るようだと徐々に下方圧力が強まる展開にも。切り返して直近高値6801円をしっかり上抜けて21日線も超えることができれば12月中旬高値圏6850円近辺を目指す流れにも。
国内プラチナ価格は年が明けても急騰が続き、2013年高値から2020年安値までの半値戻し(3934)を上抜け、日足、週足に続いて月足でも三役好転を目指すべく、一目均衡表の雲の上限(4052)トライに挑み、いったん跳ね返されました。
この雲の上限ラインは水平状態がしばらく続き、7月から下降し始めます。現状水準維持でも7月以降なら雲の上抜けへ、理論的にはそうなりますが、得てしてそうはならず、逆に上限ラインに上値を押さえられるような展開に陥りがちです。
国内プラチナ価格は、年央までに雲の上限ラインを突破できなければ、長期トレンド好転に失敗する可能性を警戒することになるかもしれません。
プラチナ価格は-76円、1.88%の大幅安となって3日ぶりの反落。乱高下状態からの収縮、そして拡散となっての2016年以降の最高値4072円トライに失敗。乱高下状態はまだ続いていた?様相となり、下値切り上げをサポートしてきた9日移動平均線(3971)もわずかに下抜け。時間外のNYプラチナは先週末水準1110ドル台で下げ渋る状態にもあり、現状水準以上を維持できるなら、上値再トライへのチャンスも。4040円台超へと切り返すことができれば2016年以降の最高値再トライで4080円台へと目標水準切り上げも。その一方で3940円の節目割れへとさらに水準を切り下げるようだと高値保ち合い崩れとなって一段安の展開へ、トリプルトップのネックラインとなる今年安値圏3820円近辺までが下値目安に。
※参考:
金プラチナ国内価格1/25とチャート
2021年01月25日(月)時点の相場
国内金:6,767 円 1/25(月)
▼30(
0.44%)
国内プラチナ:3,967 円 1/25(月)
▼76(
1.88%)
NY金:1,856.2 ドル 1/22(金)
▼9.7(
0.52%)
NYプラチナ:1,111.6 ドル 1/22(金)
▼16.4(
1.45%)
ドル円:103.75 円 1/22(金)
▲0.25(
0.24%)
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