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世界のプラチナ需給2020年はともに急減、2年連続供給不足
更新日:2021年02月16日(火)
世界のプラチナ需要・自動車排ガス触媒需要 2020年ジョンソン・マッセイ社発表のレポートによれば、2020年のプラチナ総需要は215.2トンとなって2019年の263.1トンからは大幅減、2011年以降では最低水準。供給量も大幅減となり、2年連続の供給不足となっています。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年のプラチナ需給は需要も供給もほぼ全てにおいて減少。
強いて挙げるなら供給面ではジンバブエの産出量が前年の14.0トンから15.2トンへと8.4%増加し、その他エリアが4.9トンから6.2トンへと27.6%増加した以外は主要国の産出量は大幅減、需要面では全4カテゴリ全てで減少。

需要減を牽引したのは欧州での自動車触媒需要の減少と中国の宝飾品需要の減少。
2018年まで世界シェア50%前後で推移してきた欧州での自動車触媒需要は、2015年秋のVWショック以降のディーゼル車販売の落ち込みで排ガス触媒需要の減少が止まらない状況に加え、コロナ感染対応に伴うロックダウンで工場一時停止などもあり、前年比-26%の激減。4年連続の急減で30トン割れ。世界シェアも2016年の53.5%をピークに4年連続の減少で42.9%。2013年(42.4%)以来7年ぶり低水準へと低下。

世界のプラチナ需要・宝飾品需要 2020年2013年の69.4%から2017年まで世界シェア60%超を維持してきた中国の宝飾品需要は、少なくとも7年連続の減少で2020年は26.2トン。前年比-24.8%の急減となって20年ぶり低水準。
中国のシェアが53.3%まで低下したことで、逆に8年間では最大となる15.6%までシェア拡大の日本でも前年比-16%で8年間では最低水準。欧州でも-17.4%、北米でも-23.9%など世界中で2020年に宝飾品需要は激減しました。

前年比-20.3%となった投資需要は自動車触媒と宝飾品ほどは落ち込まず、全体シェアでも4カテゴリでは最下位ながらも前年の13.4%から13.0%へと小幅ダウンにとどまる存在感も。
安値圏で買い支えた日本の投資需要は2020年に推定値で11トンを上回って4年ぶりの高水準。また、第3四半期に大きく買い越しとなったプラチナETFには、ピークアウトした金からの流入に加え、ガソリン車向けの触媒需要と燃料電池車への需要増への思惑などにもサポートされた様子も。

ドル円・日足チャート 2021/1/12 - 2/15週明け15日はプレジデンツデーの祝日でNY市場が休場。時間外のNY金は1820ドル台での小動きからロンドン時間には1820ドルをはさんでの揉み合いへと軟調気味に推移。NYプラチナは株高に連れて堅調推移。1270ドル台から1290ドル台へと水準を切り上げて1300ドルの大台ラインとの攻防へ、これも突破すると今朝の時間外では1310ドル台。
ドル円は40銭のドル高円安、0.38%高で3日続伸。東京朝には日経平均の30年半ぶり3万円のご祝儀相場とばかり円安の流れで105円10銭台へと上昇。いったん反落の日経平均に連れる形で105円近辺へと小幅に反落も、後場には3万円再浮上にサポートされて下げ渋ると欧州時間もドイツDAXの最高値更新など株高の流れで円安基調、1週間ぶり高値となる105円40銭まで上昇。閑散状態のNY時間には105円30銭をはさんでの揉み合い推移の展開に。上方向への節目には下げ止まりつつある200日移動平均線(105.55)も、これを超えるともう一段の円安進行へ、106円台が短期上値目標に。

16日の国内金価格は+24円、0.36%の上昇。やや軟調なNY金を円安でカバー、三角保ち合い先端部分での攻防は続き、流れとしては中立状態のなかでも軟調優位から徐々に堅調方向へと傾斜しつつある様子も。上方向への節目6770円を上抜けできれば上昇トレンド形成へ、上値目標は6920円近辺まで。下値サポートを6720円に切り上げる形となり、反落となってこれを下抜けてしまうと下落トレンド再開へ、6580円近辺までが下値目標に。

プラチナ価格は+191円、4.15%の大幅高で8日続伸。8日続伸は2017年8月以来、3年半ぶり。上昇率では今年2番めの急騰。水準としては2015年5月26日(4821)以来、5年9ヵ月ぶりの高値。リスクオンの株高円安の流れに追随する形で上昇一服どころか加速状態に。2013年高値(5445)から2020年安値(2422)の76.4%戻し(4732)も大きく超えて目ぼしい節目を次々に突破。今後意識される水準としては4900円、5000円の大台、2015年高値5193円など。
金との価格差は2000円を割れて1947円まで急縮小、2019年6月13日(1937)以来、1年8ヵ月ぶりの低水準。
※参考:金プラチナ国内価格2/16とチャート

2021年02月16日(火)時点の相場
国内金:6,745 円 2/16(火) ▲24(0.36%)
国内プラチナ:4,798 円 2/16(火) ▲191(4.15%)
NY金:1,823.2 ドル 2/12(金) ▼3.6(0.20%)
NYプラチナ:1,259.0 ドル 2/12(金) ▲12.0(0.96%)
ドル円:105.32 円 2/12(金) ▲0.40(0.38%)
→2/12(金)のその他主要マーケット指標

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