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出来過ぎの2月雇用統計、このペース継続無理?ドルも上げ渋り
更新日:2021年03月06日(土)
非農業部門雇用者数(NFP)の推移 2021年2月米2月雇用統計はポジティブ・サプライズ。労働参加率が61.4%で横ばい推移のまま、失業率は前月から0.1%低下して6.2%。昨年3月(4.4%)以来、11ヵ月ぶりの低水準に改善。
非農業部門雇用者数(NFP)は前月比+37.9万人と市場予想の20万人程度を大幅に上回り、10月(+68.0)以来4ヵ月ぶりの大幅増。一時的に停滞していた雇用回復ペースが再加速し始めた格好にも。感染者数の減少と行動規制の緩和、ワクチン効果が表れ、今後の追加経済対策によってさらなる加速を想定する向きもあるようです。

ただし、コロナショックで失われた雇用が全面回復するまでには、長い道のりが待ち構えています。
コロナ前、2020年2月の非農業部門雇用者の総数は1億5250万人。これが4月には1億3020万人。わずか2ヵ月で2236万人もの雇用が喪失。その後の急回復で2月時点では1億4300万人。
全面回復までは残り947.5万人。

増加ペース+20万人/月なら、947.5/20=47.38=48ヵ月=4年・・・雇用全面回復は2025年。
増加ペース+30万人/月なら、947.5/30=31.58=32ヵ月=2年8ヵ月・・・100%回復は2023年10月。

過去の実績からは年間平均での最速増加ペースは2014年の+25万人/月。世界金融危機の時には、失った雇用860万人を回復するのに4年半ほどを要しました。
今回は事情が異なる為、前回ほどの期間はかからない可能性も想定できそうですが、月間+30万人ペースが2年以上続くような状況を想像するのは、少し困難ではあります。

失業期間が半年以上となる、長期失業者の割合は2月に41.5%となり、10ヵ月続伸で2012年6月(42.3)以来、8年8ヵ月ぶり高水準。依然として悪化傾向は続き、ピークアウトすらしていない現状では、労働市場の歪みの回復ペースを予想するのも困難な状況です。

NY金・週足チャート 2020/9/14 - 3/55日のNY金相場は-2.2ドル、0.13%の小幅安で3日続落。昨年6月5日(1683.0)以来、9ヵ月ぶり安値で1700ドルの大台割れ。1720ドルの節目割れに伴う下値目安1700ドル付近到達後の自律反発は限定的となり、時間外の戻り売り局面での安値は1683.0ドル。雇用統計待ちの警戒感からも一方的な流れにもならず、ロンドンにかけては1700ドル付近まで反発する場面もありながら1690ドル台を中心に小幅保ち合い推移。NY市場では雇用統計の好結果を受けて急落の反応も、安値は1683.8ドルまでと時間外での安値がサポートにも。その後は米10年債利回りが1.6%台までの小幅上昇で上げ渋り、ドル高の反応も一時的にとどまったことを受けて1700ドル台へと急反発。ただし上値も重く、NY午後にかけては1700ドル回復をかけた攻防状態に。この日1683ドルの安値を二度つけて小さなダブルボトムを形成し、ネックラインとなる1700ドル付近での攻防状態のまま越週、昨年3月安値から8月最高値の61.8%戻し(1694.7)も維持したことで下げ止まりへの可能性も。次週、大台回復できれば1710ドル台へと反発基調も想定される反面、大台回復に失敗して1680ドル割れへダブルボトム崩れとなれば一段安への警戒感も。
週間では-30.3ドル、1.75%安で3週続落。3週続落は昨年11月以来。

NYプラチナ・週足チャート 2020/9/14 - 3/5NYプラチナは-7.0ドル、0.62%安で3日続落。2月4日(1103.0)以来、1ヵ月ぶりの安値。前日NY午後につけた安値1120ドルから時間外には1134ドルまで反発後、1110ドルまで下落したのがこの日の安値となり、ロンドン・NYにかけては小幅揉み合い推移の展開に。雇用統計発表直後に一時的に1120ドル割れとなった以外は1120ドルが下値サポートとなり、上値は1134ドルできっちり押さえられる小幅レンジでの保ち合い。NY引け後に一時的に1134.2ドルまで上昇したのがこの日の高値。安値圏での小さな下ヒゲ十字線を形成し、反発への可能性も示唆。次週、1134ドルの攻防ラインを突破できれば一定の反発局面形成へも。米長期金利が落ち着き、ドル高一服となって金も下げ止まるなら、2月高値からこの日の安値までの23.6%戻し(1166.2)辺りまでが目先の戻り目安にも。
週間では-57.0ドル、4.81%の大幅続落。下げ幅は前週(-107.8ドル、8.34%)に次いで今年2番めの急落。続落は今年初で昨年9月以来、5ヵ月半ぶり。

ドル円・週足チャート 2020/9/14 - 3/5ドル円は42銭のドル高円安、0.39%高で3日続伸。昨年6月8日(108.39)以来、9ヵ月ぶりの高値。東京朝には日経平均の大幅安とともに107円80銭近辺まで下げたのがこの日の安値、その後は日経平均の下げ幅縮小にも連れて押し目買いの展開となって堅調推移へ。米雇用統計への警戒感もよそに欧州時間にかけて水準を切り上げて108円50銭台まで上昇。NY朝には108円20銭台まで調整後、雇用統計には急騰で反応し、108円60銭台まで上昇。しかし1.6%台まで急騰した米10年債利回りが1.56%台へと急失速した流れにも連れてドル高も失速、ドル円も一時108円ちょうど付近まで下落。それでも108円を割れない底堅さもあり、30銭台へとジリ高推移。昨年3月高値から年初安値までの61.8%戻しとなる108円20銭台にもしっかり到達した状態となって過熱感も高まり、そろそろ調整も。
週間では+1.81円、1.7%高で3週続伸。昨年3月16日からの週(+2.89円、2.68%)以来、ほぼ1年ぶりの大幅上昇。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/5終値とチャート

2021年03月06日(土)時点の相場
国内金:6,413 円 3/5(金) ▼26(0.40%)
国内プラチナ:4,207 円 3/5(金) ▼138(3.18%)
NY金:1,698.5 ドル 3/5(金) ▼2.2(0.13%)
NYプラチナ:1,128.3 ドル 3/5(金) ▼7.0(0.62%)
ドル円:108.38 円 3/5(金) ▲0.42(0.39%)
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