ユーロ圏景況感指数、4月は全セクタ・全加盟国で上昇
更新日:2021年04月30日(金)
欧州委員会が発表した4月のユーロ圏景況感指数は110.3となって2018年9月(111.0)以来、2年7ヵ月ぶりの高水準。3ヵ月続伸で3月からは9.4ポイントの急騰。前月比上昇幅では昨年6月の+7.9ポイントを上回って過去最大の急騰。
セクタ別では製造業が+10.7となって過去最高。これまでの最高2018年1月の10.3を3年3ヵ月ぶりに更新。サービス業も2.1へと上昇し、1年2ヵ月ぶり高水準でプラス圏回復。消費者信頼感、小売、建設いずれも1年2ヵ月ぶり高水準となり、雇用期待指数は1年10ヵ月ぶり高水準。
国別でもユーロ圏19カ国全ての国で景況感指数は4月に上昇。
ビッグ4はドイツが牽引。109.4となって2018年11月(111.2)以来、2年5ヵ月ぶりの高水準。
スペインが106.0(1年8ヵ月ぶり高水準)で追随、イタリアは104.8(2年4ヵ月ぶり)、フランスは104.7(1年2ヵ月ぶり)。
景況感指数でユーロ圏を上回り、牽引役となったのは4カ国。
マルタ117.3(3年3ヵ月ぶり)、ルクセンブルグ116.5(20年7ヵ月ぶり)、ベルギー114.8(13年9ヵ月ぶり)、オーストリア113.5(2年8ヵ月ぶり)。
ユーロ圏未満ドイツ以上は2カ国。
アイルランド110.0(2年4ヵ月ぶり)、フィンランド109.8(2年7ヵ月ぶり)。
ドイツ未満、長期平均100超の好調となったのは6カ国。
オランダ108.6(2年7ヵ月ぶり)、リトアニア108.2(1年2ヵ月ぶり)、スロベニア106.1(1年7ヵ月ぶり)、ポルトガル104.0(1年2ヵ月ぶり)、スロバキア103.3(3年ぶり)、エストニア102.9(2年5ヵ月ぶり)、ラトビア101.7(1年2ヵ月ぶり)。
以上、いずれも昨年2月以前の水準以上、コロナ前を回復。
長期平均100を下回る不調となったのは2カ国。
ギリシャ97.9(1年ぶり高水準)、キプロス93.2(1年1ヵ月ぶり高水準)。この2カ国もコロナ前には届かなかったものの、回復基調は進行中。
29日のNY金相場は-5.6ドル、0.32%安となって3日続落。4月15日(1766.8)以来、2週間ぶりの安値。FOMC後に反発した流れは時間外序盤に1790ドル近辺まで上昇して力尽きた格好に。直近高値圏で上方向への節目となっていた1790ドル台目前での抵抗感から失速すると、1.61%近辺で下げ渋っていた米10年債利回りが時間外に反発し始めた流れを受けて戻り売り。ロンドン時間には下値サポート1770ドル近辺でいったんは下げ渋ったものの、NY朝には米1-3月期GDP速報値が6.4%の好結果となったことなどもあり米10年債利回りが1.68%近辺まで急騰。売り圧力が強まって一時1750ドル台半ばまで急落した後は米10年債利回りが1.64%へと反落した流れに連れて急反発、NY引け後には1770ドル台を回復。1770ドルの節目割れに伴う下値目安1740ドル台には少し届かなかったことから、再度下値トライを試す可能性も残しながら1770ドル以上を維持できれば保ち合い継続の展開にも。
NYプラチナは-14.6ドル、1.2%の続落。4月20日(1196.3)以来の安値となって1200ドルの大台割れ。時間外には前日高値付近、1230ドル台前半まで反発後、金の軟調推移に追随。1210ドル付近でいったん下げ渋った後、NY朝の急落局面では4月15日(1172.6)以来、2週間ぶり安値となる1175ドルまで下落して程なく1200ドル台を回復する乱高下。1200ドル台のサポート割れに伴う下値目安1180ドル到達後に戻してきた状態となり、再度下値トライの可能性も残しつつ、下げ渋れば1190ドル台を下限に改めて保ち合い形成の展開にも。
ドル円は28銭のドル高円安、0.26%の反発。FOMC後の軟調な流れは東京午前の時間帯、108円40銭台で下げ止まり。バイデン大統領の議会演説を好感した株高のリスクオンの流れと長期金利上昇とともに円安優勢の展開となり、欧州時間には109円を回復。NY時間には米GDPと個人消費の好結果を受けてドル高の流れも加わり一時109円20銭台まで一段高。ただし米3月住宅販売保留指数が低調となったこともあり、長期金利の急低下とともに109円割れ。今朝の東京市場では一時109円台再トライもこれを維持できず、109円近辺が目先の抵抗水準候補にも。これをしっかり超えて109円70銭の節目を突破することができれば今年高値更新トライへと向かう流れとなって111円台が上値目標に。下方向には5日移動平均線(108.45)がレジスタンスからサポートへと切り替わった状態。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/29終値とチャート
30日の国内金価格は28日から変わらず、FOMC後のNY金と為替の乱高下をやり過ごしての横ばい推移。パウエルFRB議長の一貫した慎重姿勢に支えられて軟調局面を先送りする状況が継続。チャート形状では21日移動平均線(6705)が90日線(6696)を上抜け、価格ラインの下に9-21-90日線が昇順に並ぶ強気のパーフェクトオーダーを完成。この状態が続いて6780円超へと保ち合い上抜けとなれば6850円近辺までが短期上値目標。ピークアウトのシグナルという結果となって6710円台のサポート割れへと反落の場合には4月安値更新トライで6620円台までが下値目安に。
週間ベースでは+18円、0.27%高で5週続伸。5週続伸は2019年12月以来、1年4ヵ月ぶり。月間では+239円、3.67%高で4ヵ月ぶりの反発。
プラチナ価格は-58円、1.25%の続落で4月23日(4534)以来、1週間ぶりの安値。
今年高値と4月高値を結ぶラインが通過するレジスタンス4700円に上値を押さえられての急反落局面を形成。ただし、下値も徐々に切り上げる形を維持して三角保ち合い形状にも。切り返して4700円の節目上抜けとなれば今年高値も視野に4770円台辺りまでを目指す流れにも。下方向には4530円台の節目を割れると三角保ち合い下放れ、一段安の展開で4月安値更新トライへ4420円台が下値目安に。
週間ベースでは+38円、0.84%高で3週ぶりの反発。月間では+102円、2.28%の反発。
※参考:
金プラチナ国内価格4/30とチャート
2021年04月30日(金)時点の相場
国内金:6,756 円 4/30(金) +-0(0.00%)
国内プラチナ:4,572 円 4/30(金)
▼58(
1.25%)
NY金:1,768.3 ドル 4/29(木)
▼5.6(
0.32%)
NYプラチナ:1,197.6 ドル 4/29(木)
▼14.6(
1.20%)
ドル円:108.90 円 4/29(木)
▲0.28(
0.26%)
4/29(木)のその他主要マーケット指標
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