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一時的インフレ上振れでコアCPIは25年ぶり高水準
更新日:2021年05月13日(木)
米・消費者物価指数(CPI) 2021年4月インフレ懸念が高まり、一時的な上振れも予想されて注目度が高まった米4月消費者物価指数は想定以上の上振れとなってリスク回避の株安ドル高が進行しました。
米労働省が発表した4月CPIは前年比+4.16%。市場予想の+3.6%を大幅に上回って2008年9月(4.94)以来、12年7ヵ月ぶりの高水準。
食品とエネルギー関連を除くコアCPIは前年比+2.96%。これも市場予想の+2.3%程度を大きく上回って1996年1月(2.96)以来、実に25年3ヵ月ぶりの高水準。

これにはさすがにクラリダFRB副議長も自身の予想を上回る結果だったと認める発言。
それでも一時的な上振れであるとの見方は変わらず、ただし「インフレ圧力が一時的でなければ行動へ」との用意があることも示唆。しかしながら、現在の経済指標には「多くのノイズ」が混じっているとの発言も。

項目別では、中古車価格が3月の前年比+9.4%から4月は+21.0%へと急騰。自動車保険も3月の前年比-2.5%から4月は+6.1%へ、1年1ヵ月ぶりのプラス圏回復。
航空運賃も3月の-15.1%から4月は+9.6%へと1年2ヵ月ぶりのプラス圏回復。ガソリン価格は3月の前年比+22.5%から4月は+49.6%へと急騰。
女性用アパレルは前年比-0.3%と2018年7月以降、前年割れが続くなかでは1年8ヵ月ぶりの高水準。

なお、CPIの指数を2年前の4月と比較すると、+4.50%。CPIが前年比+2.29%だった2019年12月時点で2年前と比較すると、+4.24%。CPIが前年比+1.55%だった2019年1月時点で2年前と比較すると+3.65%。
コアCPIでも2年前の4月と比較すると+4.44%。コアCPIが前年比+2.26%だった2019年12月を2年前と比較すると+4.49%。コアCPIが前年比+1.78%だった2017年12月を2年前と比較すると+4.01%。
それほど高くもないようにも見えます。

なお、昨年5月にはコアCPIの指数自体が4月よりも低下しているため、5月のコアCPIはさらに一段と上振れる可能性もありそうです。
ただし、この状況が夏以降も続くようなら要注意かもしれません。

NY金・日足チャート 2021/4/8 - 5/1212日のNY金相場は-13.3ドル、0.72%の続落で5月6日(1815.7)以来、1週間ぶりの安値。予想されていた米4月消費者物価指数の上振れも、その振れ幅が想定以上となったことを受けてNY朝には乱高下の反応、1830ドル台半ばから1220ドル付近まで急落後に一度は1840ドル台半ばまで反発。しかし米10年債利回りが1ヵ月ぶり高水準となる1.69%台へと急騰し、為替も乱高下の反応後にドル高へと推移。軟調推移となったNY金はNY午後には1820ドル台、引け後には一時1810ドル台前半まで下げる場面も。1790ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1830ドル台到達後に4日連続で1840ドル台の高値をつけ、団子天井を形成しての下落局面入り。ただし調整幅としてはまだ控えめ、1810ドルから1800ドル近辺までの調整は想定範囲。上方向には1840ドルが当面の上限となり、保ち合い形成後にこれを上抜けることになれば2月高値圏1860ドル近辺を目指す展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2021/4/8 - 5/12NYプラチナは-15.3ドル、1.23%の続落。金に追随する形で乱高下となったNY朝には1220ドル台から1250ドルまでの範囲で上下動、その後の軟調推移で引けにかけて1220ドル割れ、時間外では1210ドル台前半へ。下値も上値も徐々に切り上がるゆるやかな上昇軌道の範囲内での下限付近に到達。短期上昇トレンドは失速状態となり、下値サポートとなる1190ドル台までで下げ止まれば保ち合いの展開へ、これを割り込んでしまうと調整幅拡大へ、4月安値圏1160ドル近辺までが下値目安に。切り返して1260ドル台の節目上抜けとなれば終値ベースでの今年高値(1293.1)更新トライへ。

ドル円・日足チャート 2021/4/8 - 5/12ドル円は1円6銭のドル高円安、0.98%の大幅反発。今年最大の上げ幅となり、1円超の上昇は昨年11月9日(+1.97円、1.91%)、ファイザーのワクチン報道が好感されて世界同時株高となった日以来、半年ぶり。今回はインフレ懸念によるリスク回避の株安ドル高と逆のパターンに。水準としては4月7日(109.85)以来、1ヵ月ぶりの高値水準。米CPI上振れ確認後の急騰局面では109円台へと上昇後に一時躊躇する展開も、米10年債利回り上昇に追随する形となって109円60銭台まで上昇。108円台後半での小幅保ち合い上抜けに伴う短期上値目標109円台半ばに到達して一服。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/12終値とチャート

13日の国内金価格は-13円、0.19%の続落。2日合計でも-18円、0.26%の小幅調整。NY金の下げ渋りと円安サポートで高止まりの状態も、引き続き200日移動平均線(6884)辺りまでの調整は想定可能。目先は若干の調整幅拡大も含めて高値保ち合い形成か。想定外に浅めの調整で切り返す展開となり、6990円超へと高値更新なら一段高となって今年高値(7016)更新濃厚という流れにも。

プラチナ価格は-60円、1.28%安で3日続落。5月6日(4631)以来、1週間ぶりの安値となって短期サポートラインとなってきた9日移動平均線(4677)を下抜け。4月後半以降の上昇チャネル下限付近となり、もう一段水準を切り下げることになればトレンドが崩れることにも。下方向への節目4570円を割り込むようだと下げ幅拡大へ、4480円程度までが短期下値目安に。上方向へと切り返して4750円の節目を突破した場合には一段高の展開へ、今年高値(4798)更新濃厚となって4800円の大台トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格5/13とチャート

2021年05月13日(木)時点の相場
国内金:6,970 円 5/13(木) ▼13(0.19%)
国内プラチナ:4,636 円 5/13(木) ▼60(1.28%)
NY金:1,822.8 ドル 5/12(水) ▼13.3(0.72%)
NYプラチナ:1,225.9 ドル 5/12(水) ▼15.3(1.23%)
ドル円:109.68 円 5/12(水) ▲1.06(0.98%)
→5/12(水)のその他主要マーケット指標

←生産者物価も一時的上振れ、コアPPIも全て前年比過去最高 05/14(金)
→市場予想のインフレ見通しも上昇持続、雇用見通しも改善 05/12(水)
→それでも年内利上げ織り込みは10% 05/11(火)
→国内金価格、今年高値更新なら逆三尊完成 05/10(月)

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