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米・週次経済指数WEIは13週移動平均でもピークアウトの兆し
更新日:2021年07月20日(火)
週次経済指数WEI 2021年7月10日米国経済の回復基調を比較的短期レンジで把握しやすい、週次経済指数「WEI」はNY連銀やダラス連銀、ハーバード大学の関係者によって開発された指標で、消費動向、労働市場、生産状況など10項目のインプット指標を基に週間ベースで算出される指標。

2020年春に急落したこの指数は、4月25日までの週に-11.40と過去最低を記録。その後はゆるやかな回復基調が続き、2021年3月20日までの週には4.52となってプラス圏を回復。長期平均1.37も上回ってコロナ前の水準も回復。その翌週からも急騰局面は続き、4月24日までの週には12.01となり、5週連続で過去最高を更新してピークアウト。
その後はゆるやかな低下傾向となり、回復基調の減速を示す状況が続きます。そして7月3日までの週までは10ポイント前後の水準で下げ渋る状態にもなっていたものの、7月10日までの週には8.59へと急低下。

これに伴い、トレンドを示す13週移動平均も7月3日までの週の11.07まで、10週連続で過去最高を更新し続けていましたが、7月10日までの週には10.83へと11週ぶりに過去最高更新が途切れました。13週移動平均が前の週から反落となるのは過去最低を記録した2020年6月27日までの週以来、53週ぶり。
4月にピークアウトした週次経済指数WEIは13週移動平均でも7月に入ってピークアウト、回復基調の加速フェーズが終了し、回復ペースの鈍化フェーズが本格的にスタートした状況を示している可能性もありそうです。

緩和政策長期化などを背景に、楽観過ぎた金融市場の足下の巻戻しを、示唆していたかのようです。

NY金・日足チャート 2021/6/14 - 7/1919日のNY金相場は先週末から-5.8ドル、0.32%の続落で7月12日(1805.9)以来、1週間ぶりの安値。週明け時間外早々に1818ドルまで小幅に上昇してこの日の高値をつけ、週末からの軟調な流れを再開。欧米でのコロナ感染再拡大とともに楽観過ぎた株高の巻戻しが進行し、リスク回避のドル高の流れが欧州時間からNY朝まで続いたことを受けて一時1800ドルの大台を割れて1795ドルまで下落。しかし、米10年債利回りが1.2%割れへと一段安となり、円高ユーロ高の勢いに押されてドル高の巻戻しとなったこともあり1810ドル台へと急反発。NY午後から引けにかけては1810ドルをはさんでの揉み合いに。下げ止まって上昇に転じた20日移動平均線(1793.8)にもサポートされる形となり、保ち合い下限1800ドルでの底堅さも確認して1830ドルの上限までの保ち合いレンジを維持。あらためて下限を維持できなくなるようだと1780ドル前後までが下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/6/14 - 7/19NYプラチナは-37.1ドル、3.35%の大幅続落。下げ幅としては今年の平均騰落値幅18.1ドル(絶対値)の倍、今年7番めの大幅下落となり、6月29日(1070.6)以来3週間ぶりの安値。一度はサポートされた200日移動平均線(1095.8)を突き抜け、1110ドルの節目割れに伴う下値目安1080ドル台に到達してさらにオーバーラン。金に連れての軟調推移でロンドン市場からNY午前にかけては1080ドルをはさんでの揉み合いとなって下げ渋るも、NY午後には一時1060ドル台半ばまで下げて戻りも1080ドルに届かず。目標到達で短期的には下値トライ一服となる可能性が高まる状況ながら、早速1080ドルが抵抗水準へと切り替わるようだとやや厳しい展開にも。

ドル円・日足チャート 2021/6/15 - 7/19ドル円は62銭のドル安円高、0.56%の反落で6月10日(109.32)以来、5週間ぶりの安値。欧米株の全面安に伴い、リスク回避のドル高・円高の流れとなって均衡状態のドル円は110円を割れながらも欧州時間までは109円80銭近辺までで下げ渋り。しかし徐々に円高優勢となってジリ安の展開で保ち合い下限109円70銭まで下げてNY時間へ、米10年債利回りが1.2%割れへと一段と低下した流れを受けて節目を割れると下げ幅を急拡大、一時109円00銭台まで急落。5月27日(109.04)以来、7週間ぶり安値をつけながら109円割れを回避すると109円50銭台まで反発し、今朝の東京市場にかけては膠着状態に。109円70銭割れに伴う下値目安108円80銭近辺までの再トライへの可能性も若干残しながら、109円ラインで反発した状態を維持することになれば下値トライ一服となる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/19終値とチャート

20日の国内金価格は-24円、0.34%の続落で7月9日(6961)以来、10日ぶりの安値。9日移動平均線(7007)を割り込んで失速した流れが継続。ゆるやかな上昇に転じ、保ち合いレンジ下限まで上昇してきた21日移動平均線(6960)にサポートされるかどうか。これを下回るようだと3月以降下値を切り上げてきた流れにも黄色信号。短期的には6900円前後までが下値目安に。7050円の節目上抜けへと切り返すことができれば上値トライ再開へ、5月半ばの急騰局面での押し目形成水準7120円台辺りまでが上値目標にも。

プラチナ価格は-121円、2.84%の大幅続落。下げ幅としては今年の平均騰落値幅62円の2倍、今年9番めの急落。4290円台の節目下抜けに伴う短期下値目安4230円程度を突き抜け、6月22日(4109)以来、ほぼ1ヵ月ぶりの安値。6月後半以降下値を切り上げてきたトレンドが崩れ、5月18日高値を起点としたレジスタンスラインを上抜けた状態から再び微妙な水準へと逆戻り。短期的には下値トライ一服となりやすい状況ながら、短期トレンドは下方向へと傾斜中。
※参考:金プラチナ国内価格7/20とチャート

2021年07月20日(火)時点の相場
国内金:6,981 円 7/20(火) ▼24(0.34%)
国内プラチナ:4,146 円 7/20(火) ▼121(2.84%)
NY金:1,809.2 ドル 7/19(月) ▼5.8(0.32%)
NYプラチナ:1,071.4 ドル 7/19(月) ▼37.1(3.35%)
ドル円:109.45 円 7/19(月) ▼0.62(0.56%)
→7/19(月)のその他主要マーケット指標

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