住宅建設許可件数も年初にピークアウト、6月は8ヵ月ぶり低水準
更新日:2021年07月21日(水)
米商務省が発表した6月の住宅着工件数は年率換算で164.3万戸。市場予想の159万戸を上回り、2ヵ月連続の増加で3ヵ月ぶりの高水準。その3月は172.5万戸で2006年7月(173.7)以来、14年8ヵ月ぶりの高水準となっていました。
今後この水準を上回るのか、それともこれがピークとなって減少傾向へと転じるのか、今後の推移が注目されます。
なお、着工件数の6ヵ月平均では、3-4月に158.72万戸となって2006年12月(163.62)以来、14年3ヵ月ぶりの高水準。その後2ヵ月連続の減少で6月は158.33万戸。
また、着工件数の先行指標とされる建設許可件数は159.8万戸。市場予想の170万戸を大幅に下回り、5月の168.3万戸からも減少、3ヵ月連続の減少となり、昨年10月(159.5)以来、8ヵ月ぶり低水準となっています。許可件数の最近のピークは1月の188.3万戸で2006年5月(190.5)以来、14年8ヵ月ぶりの高水準となっていました。
木材価格の高騰や労働不足、住宅価格自体の高騰もあり、コロナによる巣ごもりニーズなどによる住宅需要が今年、ピークを迎え、住宅市場は一定の減少トレンドがスタートした可能性も警戒されそうです。
今週、全米住宅建設業者協会が発表したNAHB住宅市場指数も7月には80となり、昨年8月(78)以来11ヵ月ぶりの低水準となっていました。
こちらは昨年9月から3ヵ月連続の過去最高更新で11月の90がピークとなり、住宅市場の景況感としては今年、低下傾向が続いています。
20日のNY金相場は+2.2ドル、0.12%の小幅高で3日ぶりの反発。前日NY市場で一時1800ドルの大台割れからの急反発で下ヒゲを残した流れはこの日の時間外も継続、ロンドン時間までは1810ドル台での保ち合いとなったものの、NY朝には1.2%台を回復していた米10年債利回りが再び1.2%割れへと低下し、株安の流れとなったことを受けて1820ドル台半ばまで上昇。しかし、先週も上値を押さえられた200日移動平均線(1827.8)を超えられずに失速すると、米10年債利回りの1.2%台回復と米株急反発にドル高の流れも加わり、1810ドル割れへと急反落。20ドル程の下落も安値は1805ドル付近まで、1800ドルの大台でのサポートは確認。ただし自律反発も1810ドル近辺までと限定的。1800ドルから1830ドルまでのレンジを往復する形で保ち合い推移継続へ。下ヒゲの翌日に上ヒゲを残す形にもなり、上下双方向睨みで大台割れなら1780ドル前後までが下値目安、上方ブレイクなら1850ドルの上値目標トライへ。
NYプラチナは-6.2ドル、0.58%安となって3日続落。6月21日(1050.6)以来、1ヵ月ぶりの安値。時間外序盤には一時1080ドル台半ばまで10ドル余り反発したのがこの日の高値となり、1070ドル台での小幅揉み合い推移を経てNY朝には米株の軟調局面にも連れて1050ドル台まで下落。その後の米株急反発局面では金の急反落との板挟みで乱高下状態、結果的にNY午後には1060ドル台半ばに落ち着いて小康状態に。短期下値目安1080ドル台をオーバーラン後に下げ止まり切れず、反発局面では1080ドル台が抵抗水準に切り替わった可能性も残す展開に。下方向には6月末以降の安値水準1060ドル前後でいったんは下げ止まりへの可能性も示す形に。そうでない場合には6月半ば安値圏1040ドル前後が意識され、ダブルボトムをつけに行く可能性も。
ドル円は40銭のドル高円安、0.37%の反発。109円台半ばでの膠着状態で東京午前をやり過ごし、午後には一時109円30銭台まで下落後に欧州序盤には109円70銭台まで反発。徐々に保ち合いレンジを拡大する展開も下値は109円30銭割れを回避し、NY時間には米10年債利回りの反発上昇とドル高局面に連れて109円90銭台まで上昇。結果的に週初の109円70銭の節目割れに伴う下値目安108円80銭近辺トライは109円ラインを突破し切れず、もう少しのところで失敗。目先は109円40銭がサポートとなり、あらためてこれを割れると109円割れ再トライへ、5月前半安値圏108円台半ばまでが下値目安に。上方向には110円60銭の節目を突破すると今年高値更新トライへ、111円80銭台辺りまでが上値目標に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/20終値とチャート
21日の国内金価格は+4円、0.06%の小幅高で3日ぶりの反発。6960円から7050円までの保ち合いレンジ下限寄りでの小康状態。9日移動平均線(7005)から90日移動平均線(6912)までが収束状態での横ばい推移傾向。6月末からは下値切り上げ傾向を維持しながらも、6月初旬からは上値切り下げ傾向が継続。方向感喪失状態で国内は五輪休暇の4連休入り。連休明けに水準が切り替わる可能性も要注意。保ち合い下放れなら下値目安6900円前後、上放れなら7120円程度までが上値目標に。
週間ベースでは-63円、0.89%安で5週ぶりの反落。
プラチナ価格は-23円、0.55%安で3日続落。6月22日(4109)以来、1ヵ月ぶりの安値。6月後半以降下値を切り上げてきたトレンドが崩れた状態が続き、5月18日高値を起点としたレジスタンスラインを再び下回る形となって軟調局面入りの様相にも。短期的にはいったん下げ止まりの展開も予想されるものの、4連休明けとなれば多少値が飛ぶような展開にも要注意か。意識され得る下値警戒水準は6月安値4030円台。
金との価格差は2862円となり、1月13日(2864)以来半年ぶりの水準まで拡大。
週間ベースでは-262円、5.97%の反落。下げ幅は3月1日からの週(-296円、6.57%)以来、4ヵ月半ぶりで今年2番めの急落。
※参考:
金プラチナ国内価格7/21とチャート
2021年07月21日(水)時点の相場
国内金:6,985 円 7/21(水)
▲4(
0.06%)
国内プラチナ:4,123 円 7/21(水)
▼23(
0.55%)
NY金:1,811.4 ドル 7/20(火)
▲2.2(
0.12%)
NYプラチナ:1,065.2 ドル 7/20(火)
▼6.2(
0.58%)
ドル円:109.85 円 7/20(火)
▲0.40(
0.37%)
7/20(火)のその他主要マーケット指標
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