失業保険継続受給者数、4週移動平均では13週連続減
更新日:2021年09月03日(金)
失業保険申請状況は一時の停滞期を経て、再び減少基調が加速し始めた様子となっています。
8月28日までの週の新規失業保険申請件数は、2週ぶりにコロナ後の最少を更新して34万件まで減少。4週移動平均では35.5万件となって3週連続で減少、3週連続でコロナ後の最少を更新しています。
新規申請件数の4週移動平均では、コロナ前の22万件と比較するとその差は13.5万件。4週移動平均の前週比は-1.18万件。これを10週平均で見ると-4400件。このペースで今後も減少し続けた場合に、コロナ前の水準まで減少するのに必要とする期間は8ヵ月。来年4月には4週移動平均で22万件程度まで減少する可能性があります。
8月21日までの失業保険継続受給者数は274.8万人となって2週ぶりにコロナ後の最少を更新しました。4週移動平均では285.5万人となり、13週連続で減少、13週連続でコロナ後の最少を更新しています。
継続受給者数の4週移動平均では、コロナ前の170万件と比較するとその差は115.5万人。4週移動平均の前週比は-5.8万人。これを10週平均で見ると-70150人。このペースで今後も減少し続けた場合、コロナ前の水準まで減少するのに必要な期間は4ヵ月。今年12月には4週平均で170万人程度まで減少する可能性があります。
2日のNY金相場は-4.5ドル、0.25%の続落。雇用統計前日、この日の変動値幅は前日の12.1ドルをわずかに上回る13.1ドル、それでも今年の平均26.2ドルの半分以下で今年11番めの小動き。ロンドン市場での小幅上昇も前日高値に届かず、保ち合い上限1820ドル手前まで。NY朝には失業保険申請件数が予想以上に改善傾向を示したことで長期金利上昇とドル高の流れとなって小幅に急落。安値では保ち合い下限1810ドルを割れて一時1800ドル台半ばまで下落、しかしこのタイミングでの下限割れでは底堅く、ほどなく1810ドル台を回復。2ヵ月連続でADPのネガティブ・サプライズ直後に雇用統計のポジティブ・サプライズというパターンも十分に想定されそうで、それを警戒するような値動きにもなりつつある様子も。そうなれば、もはやサプライズとは言えないものの一定程度のドル買い・金売りの流れは進行する可能性。小幅保ち合い下方ブレイクの場合の短期下値目標は8月後半安値圏、1780ドル台まで。逆サプライズとなって上方ブレイクなら一段高への勢いも増す可能性、当面の上値目標は5月前半高値圏1850ドル近辺まで。
NYプラチナは-5.4ドル、0.54%の続落。前日NY午後に1000ドルの大台を割り込んでからは、大台ラインが保ち合い上限となる形でこの日は990ドル台を中心に小幅保ち合い推移。NY午前には株高の流れにも連れてこの日の高値となる1006ドルまで上昇も一時的、上方向への小幅行って来いとなってNY午後には990ドル台前半へと収束。サポートされつつあった20日移動平均線(998.8)も抵抗線に切り替わる格好となり、970ドルから1020ドルまでの広めのレンジ中央部へと振れ幅を縮小、三角保ち合い形状となって動き出しを待つ状態に。上方向へ1020ドルの上限を超える展開となれば、上値目標1060ドル台に向けて反発局面形成へ。下方向へ970ドルの下限割れなら下値トライ再開で今年安値更新へ、930ドル近辺までが下値目安に。
ドル円は10銭程のドル安円高、0.09%安となって4日ぶりの反落。東京朝の110円10銭近辺がこの日の高値となり、その後の反落でつけた109円90銭近辺がこの日の安値。上下21銭程の小幅レンジでの揉み合いに終始したこの日の値幅は今年の平均54銭の4割弱、今年3番めの小動き。90日移動平均線(109.85)にもサポートされる状態を維持し、109円80銭から110円10銭台までが目先の主要レンジとなって雇用統計後のブレイク待ちへ。ポジティブな結果で上方ブレイクなら短期上値目標は8月高値110円80銭。逆サプライズとも言えるネガティブな結果で下方ブレイクとなれば下値目標は8月安値圏、109円前後まで。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場9/2終値とチャート
3日の国内金価格は-22円、0.31%安となって3日ぶりの反落。ややフライング気味だった7050円近辺を目標とする短期上値トライは失敗、いったん巻き戻し。7000円の大台ラインと90日移動平均線(6999)に一抹の抵抗感も感じながら、6980円から7010円台までのレンジでの保ち合いからリスタート。雇用統計後に下方ブレイクなら次週、短期下値目標は8月終盤の押し目6920円近辺まで。上方ブレイクなら上値トライ再開、6月高値(7335)から8月安値(6710)の61.8%戻し(7096)近辺、7090円近辺までが当面の上値目標に。
週間ベースでは+61円、0.88%高となって3週続伸。
プラチナ価格は-6円、0.16%の小幅続落。保ち合い継続中のレンジ幅拡大局面がもう一段続いて下方向への小幅拡大、にとどまらず先行して動き出した下方ブレイクの流れが続くなら、下値目安は8月安値圏、3740円台まで。切り返して3920円台の節目を上抜けることができれば逆三尊形成と反発局面再トライへ、8月高値圏4070円台までが当面の上値目標に。
週間ベースでは+66円、1.74%の続伸。続伸は5月第1週以来、4ヵ月ぶり。
※参考:
金プラチナ国内価格9/3とチャート
2021年09月03日(金)時点の相場
国内金:6,990 円 9/3(金)
▼22(
0.31%)
国内プラチナ:3,858 円 9/3(金)
▼6(
0.16%)
NY金:1,811.5 ドル 9/2(木)
▼4.5(
0.25%)
NYプラチナ:994.2 ドル 9/2(木)
▼5.4(
0.54%)
ドル円:109.94 円 9/2(木)
▼0.10(
0.09%)
9/2(木)のその他主要マーケット指標
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