ドイツ10月IFO景況感、建設業以外は減速基調継続
更新日:2021年10月26日(火)
ドイツ10月のIFO企業景況感指数は97.7。市場予想を下回って前月比-1.2ポイント、4ヵ月連続の低下となって3ヵ月連続の節目100割れ。で半年ぶりの低水準。現況指数は100.1で続落、前月比-0.3の小幅低下で4ヵ月ぶり低水準も節目の100を維持。その一方で期待指数は95.4となって前月比-2.0。4ヵ月続落で3ヵ月連続の節目100割れ、8ヵ月ぶり低水準。期待感の低下が足を引っ張りました。
業種別では全般に低調。
製造業は17.2。4ヵ月続落で8ヵ月ぶり低水準。企業は現況に不満を抱えながら、期待感も一段と低下。供給のボトルネックが大きく影響。
サービス業は16.5。反落で5ヵ月ぶり低水準。現況については若干の改善も、今後数ヵ月の見通しは悪化。
貿易は3.7。前月比-5.3の急落で半年ぶり低水準。現況も期待も悲観的。ここでも供給のボトルネックが影響。
その他、卸売が30.2で5ヵ月ぶり低水準、小売は-2.1で5ヵ月ぶり低水準となって唯一のマイナス圏。
建設業は12.9となって6ヵ月続伸、1年8ヵ月ぶりの高水準。現況も期待も上昇し、唯一回復基調が順調に進行中。
供給のボトルネックにエネルギー価格の高騰も影響し、さらにはコロナの感染状況も再拡大しており、4週間で27万人台となって世界11番目の悪化となっている状況も消費者マインド抑制につながったようです。
この日ドイツ連銀が発表した月報でも、ドイツ経済は第4四半期に急減速へ、との見通しを示しました。
この結果を受けてユーロドルは10月半ばに1年3ヵ月ぶり安値をつけて底入れ、1ヵ月ぶり高値へと反発基調が進行していた流れも失速。ユーロ安でドル高を後押しし、NY金の上値も抑制されました。
25日のNY金相場は+10.5ドル、0.58%の続伸で9月14日(1807.1)以来、6週間ぶりの高値。週明け時間外は1790ドル台半ばからスタート、売り買い交錯で徐々に水準を切り上げる堅調な展開に。NY原油が一時7年ぶり高値となる85ドル台まで上昇するなどエネルギー価格高騰に追随するインフレ資産高の流れにもなり、ロンドン市場で1800ドルの攻防を突破するとNY朝には一時1810ドル超え。NY午後には1810ドルがいったん上限にもなりそうな状態となったものの、下値も限定的となって1ヵ月半ぶりに200日移動平均線(1794.8)をしっかり上抜けて1800ドルの大台も維持。1800ドルの節目超えに伴う短期上値目標1820ドル近辺に対しては既に先週末時点で急接近しており、1810ドルが抵抗線とならない限りは早々にも到達可能か。月末にかけての指標結果などによってはさらにもう一段上値を伸ばす展開も想定され、9月高値(1836.9)超え、1840ドル近辺までが第2目標にも。大台維持できなくなるようだと保ち合い回帰の展開へ、下値サポート候補は下げ止まった90日移動平均線(1786.1)近辺。
NYプラチナは+11.7ドル、1.11%の続伸で7月29日(1067.6)以来、3ヵ月ぶり高値となって1060ドル台を回復。アジア時間には1040ドル台から1050ドル台へと反発スタート、ロンドン市場で1040ドル付近までの安値をつけて押し目を形成すると、NY市場では1060ドル台へと反発。NY引けにかけては1060ドル近辺へと押し戻され、やや微妙な状況ながらも節目の1060ドルを上抜けた状態となり、上値トライ継続への様相にも。先週末時点でワンタッチした1080ドル近辺の上値目標再トライへ。NY金が一段高となって追随する展開となった場合には1100ドルの大台ラインが次の目標にも。下値は1030ドル台後半から1040ドルまでが比較的強めのサポート水準として堅まってきたはず。割れると急落となって1000ドルの大台ラインが意識される展開にも。
ドル円は22銭のドル高円安、0.19%高となって4日ぶりの反発。週明け東京市場朝の113円40銭近辺が安値となり、先週末安値と並び14日(113.21)以来、10日ぶりの安値からの反発基調へ。東京午前のうちに113円80銭台まで反発すると頭打ち、欧州時間にかけては113円50銭から70銭台までのレンジで揉み合い推移の展開。NY朝には一時113円90銭台まで上値を伸ばす場面もあったもののこれも一時的、横ばい推移の展開でNY終盤にかけては113円70銭近辺に収束。今朝の東京市場では株高の流れに連れて堅調推移でのスタートも113円90銭近辺では再び上値を押さえられて失速。113円20銭から114円40銭までの保ち合いレンジを維持して方向感模索の状態に。月末にかけての労働指標やインフレ指標などの結果をトリガに動き出すような展開にも。レンジ上抜けなら円安基調再開で115円台半ばが上値目標。下抜けの場合には調整幅拡大、112円近辺までが下値目標に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/25終値とチャート
26日の国内金価格は+62円、0.87%の続伸で6月11日(7268)以来、4ヵ月半ぶりの高値。昨年8月の過去最高値を起点として1年3ヵ月続いた上値抵抗線が通過する7160円台の強めの抵抗水準に何度か上値を押さえられ、上げ渋っていた状態を打破しての一段高。7160円台の節目上抜けに伴う短期上値目標7200円台にもしっかり到達。NY金の若干の上値余地を考慮すれば、極端な円高へと巻き戻されない限り7250円低度まで上値を伸ばす展開にも。さらに第2目標水準へと一段高となるようなら、6月高値圏7300円が意識される可能性も。
プラチナ価格は+64円、1.55%高となって3日ぶりの反発。7月19日(4267)以来、3ヵ月ぶり高値となり、4120円台から4180円までの小幅保ち合い上方ブレイク。失速感を振り切っての急反発となり、上値トライ再開へと一歩踏み出した格好にも。NYプラチナが上値再トライへと向かえば追随する展開に、短期上値目標4250円近辺を目指す流れへ。下方向には4130円が重要なサポート。
※参考:
金プラチナ国内価格10/26とチャート
2021年10月26日(火)時点の相場
国内金:7,214 円 10/26(火)
▲62(
0.87%)
国内プラチナ:4,195 円 10/26(火)
▲64(
1.55%)
NY金:1,806.8 ドル 10/25(月)
▲10.5(
0.58%)
NYプラチナ:1,063.8 ドル 10/25(月)
▲11.7(
1.11%)
ドル円:113.72 円 10/25(月)
▲0.22(
0.19%)
10/25(月)のその他主要マーケット指標
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