新規失業保険申請件数はコロナ前100%回復も射程圏内に
更新日:2021年11月05日(金)
新規失業保険申請件数は足下で改善基調が一段と加速、コロナ前の水準回復も射程圏内となってきました。
2020年4月のピーク時には610万件超まで急増していた申請件数は、9月末から5週連続で減少。10月第2週に30万件を下回ると4週連続20万件台でさらに減少へ。最終週には26.9万件。
コロナショック直前の2020円3月14日までの週(25.6)にあとわずかに迫る水準に。
トレンドを示す4週移動平均でも足下では4週連続の低下となって、2週連続の30万件割れ。10月最終週では28.48万件。コロナ直前週の22万件にも急接近。
コロナ前の水準100%回復に向けては、残り6万件。4週移動平均でも完全回復が射程圏内。
4週移動平均の前週比10週平均では-8200件。現状の減少ペースを維持した場合のコロナ前100%回復までの所要期間は7.9週。およそ2ヵ月。
早ければ今年、年末時点で100%回復を達成する可能性も。
失業保険継続受給者数も改善ピッチが加速しています。
10月23日までの週の継続受給者数は4週移動平均で235.68万人。コロナ前の170万人と比較すると、100%回復までは残り66万人。
継続受給者数の4週移動平均前週比の10週平均では-55625人。このペースを維持した場合のコロナ前100%回復までの所要期間は11.8週。3ヵ月弱。
継続受給者数も、早ければ年明け、1月末までには100%回復達成の可能性もあります。
失業保険については、テーパリング終了よりも随分早く完全回復を達成し、2020年の利上げスタートの可能性に備えた準備フェーズへと移行することにもなりそうです。
4日のNY金相場は+29.6ドル、1.68%の大幅高で3日ぶりの反発。今年の平均騰落11.8ドル(0.66%)の2.5倍、今年10番めの急騰で2日間の下げをほぼ取り戻す形で下へ行って来い。利上げは当分先とのパウエルFRB議長の再確認メッセージを受けてFOMC後に反発した流れが継続。アジア時間に1770ドル近辺までの浅めの押し目を挟み、ロンドン時間からは米10年債利回りが1.6%を割れて低下基調が進行した流れにも連れ、NY朝には1790ドル台を回復し、200日移動平均線(1792.4)も上抜けると一時1800ドルの大台にもワンタッチ。しかし、30ドル程急騰してきた勢いのまま抵抗水準となっている大台ラインを雇用統計前に突破できる程甘くもなく、いったん失速。NY引けにかけては1790ドル台前半へと収束して雇用統計待ちへ。最近の雇用指標の好調が続く延長線上で今回の雇用統計もある程度の好結果は予想されるものの、現状のタイミングで少々の上振れでは1760ドルの下値サポートを割れるような展開は想定し難いところ。もし割れるようなら1730ドル程度までが短期下値目安。想定外に低調な結果などをきっかけに上方向へ大台突破の場合には浅めの目標で1820ドル、今後の動向次第では1850ドルを目指す流れにも。
NYプラチナは+6.8ドル、0.67%高で3日ぶりの反発。金に追随する展開となり、FOMC後の反発基調を受け継ぐ形で時間外は1030ドル台から1040ドル台へ、ロンドン市場では前日高値をわずかに上回って一時1050ドルまで上昇。しかし2日連続1050ドルが抵抗線となり、NY市場では1040ドル台での揉み合いとなって上値再トライの様相にも。結果的に上値トライ失敗となって失速するとNY午後には1030ドル近辺まで急反落。安値では1025ドル近辺までで下げ止まって前日安値を下回らず、下値サポートを1020ドルへとわずかに切り上げる形となって1030ドル近辺へと反発。下値は堅くなりつつある様子も、もし割れた場合には1000ドルの大台割れを試しに行く展開へ。上方向には1050ドルが目先の抵抗水準、これを突破できれば徐々に地合い回復へも、1070ドルが当面の強めの抵抗水準。超えると1100ドルの大台超えへ。
ドル円は26銭のドル安円高、0.23%の反落。FOMC後のドル安の流れの巻き戻しとなった東京朝からはドル高円安の流れで114円近辺から114円20銭台へと上昇。東京午後には前日高値をわずかに上回るも114円20銭の抵抗水準を完全に上抜けるまでには至らず、欧州時間からは米10年債利回りの低下基調に連れて軟調推移の展開に。114円を割れるとNY朝には113円70銭台へと一段安、失業保険申請件数の好結果などを受けて114円再トライへと反発する場面もあったものの、英国中銀の利上げ見送りを受けたポンド円の売りにも連れて一段安、一時113円50銭近辺まで下落。しかし今後はレンジ下限でしっかりサポートされて113円70銭台へと反発。今朝の東京市場げは再び113円50銭の下限トライへ。雇用統計では好結果も予想され、下げ渋る展開も予想されるものの、想定外に低調な結果となれば下限割れとなって調整局面形成へ、下値目安は112円割れも。好結果で切り返す展開となって上限突破なら116円トライへも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場11/4終値とチャート
5日の国内金価格は+40円、0.56%の反発。9月安値(6764)から10月高値(7214)までの23.6%戻し(7108)を達成し、もう一段安への可能性もあった状況から巻き戻しの展開に。FOMC後のハト派メッセージを受けてのNY金の反発基調継続を反映、再び9日移動平均線(7162)との攻防にも。これを突破して7170円超へと節目上抜けの展開となれば、昨年来の中期抵抗線も再度上抜けとなって一段高を試しに行くような流れにも。その場合には7270円程度までが上値目標に。切り返す展開となって7100円割れ再トライとなってこれを割り込めば一段安へ、7000円の大台割れが意識される展開にも。
週間ベースでは-25円、0.35%の反落。
プラチナ価格は-56円、1.35%の続落で10月29日(4068)以来、1週間ぶりの安値。10月中旬以降の保ち合いでは上下にレンジを拡大する逆三角保ち合いとなり、方向感が定まらない乱高下状態が継続中。足下では軟調方向への勢いが増しつつある状態にもなり、目先のサポート候補は21日移動平均線(4073)、9月安値から10月高値の23.6%戻し(4052)、これらを下抜けて保ち合い下限4030円でも下げ止まらない場合には一段安の展開で3900円近辺までが意識される可能性、といった警戒感も多少は意識しながら目先は広めレンジ内での保ち合い継続へ。
週間ベースでは+18円、0.44%高で3週ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ国内価格11/5とチャート
2021年11月05日(金)時点の相場
国内金:7,149 円 11/5(金)
▲40(
0.56%)
国内プラチナ:4,086 円 11/5(金)
▼56(
1.35%)
NY金:1,793.5 ドル 11/4(木)
▲29.6(
1.68%)
NYプラチナ:1,029.3 ドル 11/4(木)
▲6.8(
0.67%)
ドル円:113.75 円 11/4(木)
▼0.26(
0.23%)
11/4(木)のその他主要マーケット指標
雇用統計は予想外の好結果、ドル高も予想外に一時的、で金急騰 11/06(土)FOMC直前、ADP雇用の2ヵ月連続大幅上振れでNY金は急落 11/04(木)ユーロ圏10月製造業PMI減速基調は4ヵ月、圏内格差は拡大 11/03(水)FOMC直前、2022年FF金利織り込みは2回から3回へ? 11/02(火)
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