想定外の展開に想定外の高値圏トライもチラつく国内金価格
更新日:2022年04月11日(月)
ロシアのウクライナ侵攻、想定外の事態でウクライナ国内が戦争状態となって10日余り経過した3月7日時点で8000円台に到達していた国内金価格。想定外の残虐行為なども報道され、想定外の戦争長期化も懸念され始めてさらに1ヵ月が経過。NY金の高止まりと為替のドル高円安進行に押し上げられ、想定外の価格高騰ペースとなった国内金価格は今や8490円台。
8000円台半ばはまだ非現実的か?とも思われた1ヵ月前に、
ウクライナ危機で注意すべき想定可能な国内金価格の高値目安として挙げた4つの上値目標のうちの3つめ、2020年8月高値(7676)から2021年3月安値(6413)までの161.8%戻し=8457円もクリア。
新たな中期上値目標として追加想定していた、3月上旬高値(9日:8299)から中旬安値(16日:7988)までの161.8%戻し=8491円にもちょうど到達した状態。
3月7日時点では、ほぼ想定外とも思えた4つめの上値目安、9631円もいずれ、想定外ではなくなる日が来るかもしれません。
ただし、短中期的には長期上昇チャネルのオーバーラン状態が続き、チャネル内回帰の確率は高まることにも。2021年3月安値(6413)からここまでの高値(8495)の23.6%戻し(8004)辺りまでの調整は、むしろ必然と言えるかもしれません。
11日の国内金価格は+84円、1.0%高で5日続伸。5日以上の続伸は今年4度め。2営業日連続、今年13回めの過去最高値更新。NY金は先週末の1950ドル付近から週明け時間外には1950ドル台半ばまで小幅急騰後に1940ドル台後半での推移。為替は先週末の1ドル=124円30銭近辺から40銭台へと水準を切り上げ、さらに124円60銭台から90銭台へと円安先行で週明けをスタート。NY金の保ち合い上方ブレイクは一時的な上ブレでダマシに終わる可能性も意識されるのに対し、ドル円は124円の節目上抜けに伴う上値トライへの流れが加速し始めた状態にもなり、国内金価格を下支え。短期下値サポート候補としては8450円近辺、3月半ばからここまでの上昇値幅の23.6%戻し(8375)など。
月足チャートで見る国内プラチナ価格は、2020年3月安値(2422)から2021年2月高値(4798)まで上昇後、その半値戻し(3610)近辺まで反落後に反発、徐々にレンジを縮小する形で中期三角保ち合いを形成。足下では、2013年2月高値(5445)から2020年安値までの61.8%戻し(4290)付近。過去の推移からも重要な攻防ライン付近に到達。
11日のプラチナ価格は+99円、2.38%の続伸。パラジウムとプラチナの供給不足懸念再燃となって先週末からの反発局面が続き、週明け時間外のNYプラチナは980ドル台へと水準を切り上げてのスタート。下落基調となっていた9日移動平均線(4199)を上抜けた国内プラチナ価格は4220円の節目も大きく上抜け、3月28日(4279)以来2週間ぶり高値となり、短期上値目標4280円程度までもあとわずか。
※参考:
金プラチナ国内価格4/11とチャート
2022年04月11日(月)時点の相場
国内金:8,495 円 4/11(月)
▲84(
1.00%)
国内プラチナ:4,266 円 4/11(月)
▲99(
2.38%)
NY金:1,945.6 ドル 4/8(金)
▲7.8(
0.40%)
NYプラチナ:975.6 ドル 4/8(金)
▲17.6(
1.84%)
ドル円:124.28 円 4/8(金)
▲0.32(
0.26%)
4/8(金)のその他主要マーケット指標
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