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★金プラチナ短期相場観★

輸入物価も4月は鈍化、でも10年半で2番めの高水準で高止まり
更新日:2022年05月14日(土)
輸入物価指数×CPI×PPI 2022年4月米労働省が発表した4月の輸入物価指数は、前月比では+-0%の横ばい。+0.6%予想を下回り、+2.95%へと上方改訂されて11年ぶり高水準となった3月の反動も。
前年比では+11.98%。市場予想の+12.3%を下回り、上方改訂された3月の+13.01%からも鈍化。ただし、3月の前年比+13.01%は2011年7月(13.74)以来、10年9ヵ月ぶりの高水準。4月の+11.98%は2011年10月(11.09)以降の10年半では2番めの高水準。

前日までに発表されたCPI、PPIと同様、4月の輸入物価インフレも伸びは鈍化しながらも、依然として高水準での高止まり状態。
輸入物価とPPIとの差も4月は0.94%となり、3月の1.48%からは縮小も、今年に入ってからは1%前後での推移が続き、PPIへ一定の価格転嫁余地を残す状態。
そして、輸入物価指数(の前年比)がPPIをデッドクロスする、インフレ・ピークアウトサインも見られそうで見られない、微妙な関係性が続きます。

この日発表されたミシガン大学消費者信頼感指数の5月速報値は59.1となり、2011年8月(55.8)以来、10年9ヵ月ぶりの低水準。
ピークアウトしそうでし切れない、高インフレ懸念が消費マインドを悪化させています。
なお、ミシガン大の1年期待インフレ率は5月速報でも5.4%で3ヵ月連続横ばい推移。1981年以来、約40年ぶり高水準での高止まり状態。
こちらも歴史的高水準でピークアウト待ち、ピークアウトしそうでし切れない、もどかしい状態が続きます。

NY金・日足チャート 2022/4/8 - 5/1313日のNY金相場は-16.4ドル、0.9%の続落で2月4日(1807.8)以来、3ヵ月ぶりの安値。1840ドル割れに伴う短期下値目安1820ドル近辺到達後も下げ止まらず。時間外スタート直後に1820ドル付近から1810ドル割れへと急落して反発した流れで底打ちかとも思われた展開はロンドン時間に崩れ、米10年債利回り上昇とドル高再開の流れに連れて1820ドル台半ばから1800ドル近辺へと軟調推移。NY午前には一時1800ドルを割れて反発、NY午後には1810ドル付近に収束。下値警戒水準1800ドルの大台ライン前後までしっかり下げたことから、短期的にはいったん達成感も。反発方向へは4月高値(2003.0)からこの日の安値(1797.2)までの23.6%戻し(1845.8)から1850ドル近辺までが当面の抵抗水準。これを突破できれば38.2%戻し(1875.8)から1880ドル近辺までが上値目安に。
週間ベースでは-74.6ドル、3.96%安で4週続落。昨年6月以来11ヵ月ぶりの大幅安で1月末以来、3ヵ月半ぶりに52週移動平均線(1836.3)割れ。4週続落は2019年4月以来、3年1ヵ月ぶり。

NYプラチナ・日足チャート 2022/4/8 - 5/13NYプラチナは-0.7ドル、0.08%の小幅続落で4月28日(911.1)以来、2週間ぶり安値で下げ止まり切れず。今年最大となった前日の急落からの自律反発はロンドン時間に失速。930ドル付近から950ドルまで反発し、ゆるやかな下落基調が続く20日移動平均線(950.4)超えには失敗。NY金の軟調局面にも連れてNY午前にかけて920ドル台前半まで下落、NY引けにかけての戻りも930ドル近辺まで。上ヒゲ陰線を形成して下げ止まり切れない状況を示唆、短期下値目安910ドル近辺までもう少しの下げ余地も。
週間ベースでは-25.3ドル、2.65%安で3週ぶりの反落。

ドル円・日足チャート 2022/4/11 - 5/13ドル円は96銭のドル高円安、0.75%高で3日ぶりの反発。今年最大の下げ幅となった前日の急落で短期下値目安、3月末安値(121.28)から今年最高値(131.35)までの38.2%戻し(127.50)に到達したNY時間からの反発基調が継続。東京朝にはリスク回避の巻き戻し、株価の反発にも連れた円安の流れで128円30銭台の安値から129円30銭台まで急騰。欧州時間にかけて128円50銭近辺まで戻すもNY朝にかけては129円台へと再浮上。米4月輸入物価指数も鈍化しながらも高止まりを確認すると129円40銭台まで上昇。20日移動平均線(129.18)割れからもわずか1日で回復し、短期調整を終えてしまった可能性も示唆。目先は128円30銭から130円60銭までを主要レンジに保ち合い傾向の展開にも。あらためて下限を割れると127円台前半へと調整再開へ、上限突破となれば高値更新トライ再開、132円台後半を目指す流れにも。
週間では-129銭、0.99%安となって10週ぶりの反落。1円超の下落は1月10日からの週(-116銭、1.18%)以来、4ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/13終値とチャート

2022年05月14日(土)時点の相場
国内金:8,238 円 5/13(金) ▼199(2.36%)
国内プラチナ:4,281 円 5/13(金) ▼166(3.73%)
NY金:1,808.2 ドル 5/13(金) ▼16.4(0.90%)
NYプラチナ:930.7 ドル 5/13(金) ▼0.7(0.08%)
ドル円:129.26 円 5/13(金) ▲0.96(0.75%)
→5/13(金)のその他主要マーケット指標

←国内金価格の短期トレンド転換点 05/16(月)
→16ヵ月ぶりの低下でPPIも4月は鈍化、も過去2番めの高水準 05/13(金)
→CPIは8ヵ月ぶりの鈍化も依然40年ぶり高水準で高止まり 05/12(木)
→ドル円と米10年債利回りは近年最大の相関状態 05/11(水)

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