ドルインデックスの38.2%戻しとNY金の61.8%戻しのその後
更新日:2023年02月10日(金)
1ヵ月前、NY金は1870ドル台、ドルインデックスは104ポイント付近。90日相関係数は-0.943台まで低下して近年最大水準の逆相関状態となっていた時期。
NY金は終値ベースで2022年3月高値(2043.3)から11月安値(1630.9)までの61.8%戻し(1885.8)近辺に到達。ドルインデックスは2021年5月安値(89.62台)から2020年9月高値(114.05台)までの38.2%戻し(104.72)近辺に到達していました。
NY金もドルインデックスもキリの良い水準まで反発、反落していたことから、そろそろ反転か、もしくは次の節目までトレンド継続かという状況となっていました。
結果的にNY金は1月末に1945.3ドルの高値をつけ、76.4%戻し(1946.0)を達成して折り返し。ドルインデックスは2月1日に101.03台まで下げて半値戻し(101.83)を達成して折り返し。
そして2月初旬にNY金は急反落、ドルインデックは急反発。
現時点でNY金は1870ドル台、11月安値(1630.9)から1月高値(1945.3)までの23.6%戻し(1871.1)付近に到達。ドルインデックスは103ポイント台での推移となり、9月高値(114.05)から2月安値(101.03)までの23.6%戻し(104.1)付近。
両者の90日相関係数は現在-0.949台、近年最大水準の逆相関を維持し、トレンド転換(の可能性)後の最初の節目水準に到達した状態。
浅めの調整(戻り)局面を終えて以前のトレンドに回帰する展開とならない場合、次なる節目としてNY金は38.2%戻し(1825.2)、ドルインデックスも38.2%戻し(106.00)が意識される可能性が高まりそうです。
9日のNY金相場は-12.2ドル、0.65%安で4日ぶりの反落。3日分の上げ幅をほぼ帳消しにして4日前、先週末3日(1876.6)以来の安値水準に。時間外は1880ドル台から揉み合いながらも堅調推移、ドル安の流れに連れてロンドン市場では1890ドル台後半、NY朝には失業保険申請件数の悪化を受けて一時1900ドルの大台超え。前日高値を上回り、3日連続で上値を切り上げたところで一服、NY午後には米10年債利回り急上昇とドル高の流れに連れて急反落。NY引けにかけて1880ドルを割れると1月9日(1869.3)以来1ヵ月ぶりとなる1870.2ドルの安値。小幅保ち合い下限、1870ドルではいったんサポートされた状態も、これを維持できなくなれば1850ドル近辺へと下値切り下げの展開にも。上方向へは1890ドル台が抵抗水準、突破できれば1920ドル近辺までの反発余地も。
NYプラチナは-23.0ドル、2.33%安で3日ぶりの反落。昨年11月4日(960.5)以来、3ヵ月ぶりの安値。ロンドン市場にかけての堅調局面では990ドル台まで上昇も、前日高値には届かず失速。NY朝には980ドル割れ、NY午後には下値サポート970ドル割れ、NY引け後につけた安値は957.5ドル。970ドルの節目割れに伴う短期下値目安950ドル程度まで、若干の下げ余地も残す状態。上方向へは990ドルが当面の抵抗水準に、突破できれば20日移動平均線(1025.7)も下落してくる1020ドル近辺までの反発局面形成にも。
ドル円は8銭のドル高円安、0.06%の小幅続伸。東京時間は次週本格化する日銀総裁人事を巡る思惑交錯から不安定な展開。131円30銭近辺を中心にほぼ横ばい推移の状態から、午前には一時131円80銭台まで上昇してこの日の高値をつける行って来い、午後には130円70銭台までの急落から131円70銭台までの急反発を経て東京市場終了後には徐々に軟調推移。欧州時間に131円を割れるとNY市場では失業保険申請件数の結果を受けて130円30銭台まで一段安。しかしNY午後には米10年債利回りが3.6%割れで下げ渋って3.6%台後半へと急騰した流れにもサポートされ、131円台半ばへと反発。130円台では下値が堅くなりつつあり、20日移動平均線(129.90)も底打ち反発へ、ただし上値も132円手前が重くなる状態。これを超えると132円台後半の節目トライへも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場2/9終値とチャート
10日の国内金価格は-39円、0.45%の反落で1月18日(8606)以来、3週間ぶりの安値。前日反発分を全戻し、2日前の水準(8617)を下回りながらも12月安値(8348)から1月高値(8857)の半値戻し(8603)、ゆるやかに上昇する90日移動平均線(8601)にサポートされる状態。これを下回ると一段安へ、61.8%戻し(8542)近辺までが短期下値目安に。上方向には8650円超へと切り返すことができれば一定の反発局面形成へ、8700円台回復と21日移動平均線(8714)上抜けが目標に。
週間ベースでは-52円、0.6%の続落。
プラチナ価格は-46円、1.04%安で3日続落。10月3日(4345)以来、4ヵ月ぶり安値圏で下げ止まり切れず。NYプラチナの一段安で下押し圧力が持続、4300円の大台ライン、9月安値(4052)から11月高値(5076)の76.4%戻し(4294)辺りまでが意識される可能性も。局面打開に向けては9日移動平均線(4505)上抜けが必須条件。
週間では-201円、4.38%の大幅安で5週続落。5週続落は昨年7月以来、7ヵ月ぶり。
※参考:
金プラチナ国内価格2/10とチャート
2023年02月10日(金)時点の相場
国内金:8,610 円 2/10(金)
▼39(
0.45%)
国内プラチナ:4,383 円 2/10(金)
▼46(
1.04%)
NY金:1,878.5 ドル 2/9(木)
▼12.2(
0.65%)
NYプラチナ:964.2 ドル 2/9(木)
▼23.0(
2.33%)
ドル円:131.53 円 2/9(木)
▲0.08(
0.06%)
2/9(木)のその他主要マーケット指標
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