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コアPCE鈍化でドル高一服、NY金は大台維持で年後半へ
更新日:2023年07月01日(土)
PCE・コアPCE・トリム平均PCE・メディアンPCE 2023年5月パウエルFRB議長も警戒感を示していたコアPCEの高止まり。5月のコアPCEは市場予想を若干下回り、インフレ鈍化の兆しを示したことで多少の安心感にも。ドル高一服となり、1900ドルの大台割れを回避して年前半を終了したNY金市場にも安心感。ドル高円安一服の兆しにもなったことで介入への使命感も漂い始めていた関係者にも安堵感?もあったかもしれません。

米商務省発表の5月コアPCE価格指数は前年比+4.62%。市場予想の+4.7%を下回り、4月の+4.68%からは0.06%低下し、3月(4.61)以来2ヵ月ぶりの低水準。
ただ、7ヵ月連続4%台後半、6ヵ月連続4.6%台での横ばい推移状態。
なお、モノの価格が前年比+1.1%となり、4月からは1.0%低下で2年3ヵ月ぶり低水準。サービス価格は+5.3%で4月から0.2%低下で6ヵ月ぶり低水準。高止まり状態のサービス価格も2月の5.8%でピークアウトし、鈍化傾向が少しづつ進行し始めてきた様子も。

ダラス連銀発表のトリム平均PCEは前年比+4.61%。40年半ぶり高水準となった前月から-0.2%、4ヵ月ぶりの反落で10ヵ月ぶり低水準。13ヵ月連続4%台、10ヵ月連続4.6%超での推移。
クリーブランド連銀発表のメディアンPCEは前年比+5.45%。前月から-0.32%の大幅低下となり、40年7ヵ月ぶり高水準となった3月(5.87)から続落で10ヵ月ぶりの低水準。12ヵ月連続5%台での推移。
いすれの指標でも、少なくとも7月の追加利上げを否定するような状況ではなさそうです。

NY金・日足チャート 2023/5/25 - 6/3030日のNY金は+11.5ドル、0.6%高となって4日ぶりの反発。下ヒゲを残して反発の可能性を示唆した前日NY市場の流れは1920ドル手前で小康状態となって一服、ロンドン序盤にはドル高優勢の流れに押される形で一時1910ドル割れへと下押しも、NY市場ではコアPCEが予想よりも鈍化したことを受けて急騰。1920ドル台を回復するとNY午後には高値で1930ドルまで上昇。インフレ鈍化にサポートされて反発への流れ継続も、目先は1930ドル台の節目が攻防ライン。月初の重要指標などをきっかけに上抜けできれば一定の反発局面形成へ、上昇軌道を維持する90日移動平均線(1961.9)付近までが短期上値目標に。逆に1910ドル台の下値サポートを割り込むようだと下値トライ再開、1900ドルの大台を割れて1880ドル付近までが下値目安に。
週間ベースでは-0.2ドル、0.01%の小幅安で3週続落。月間では-52.7ドル、2.66%の続落。

NYプラチナ・日足チャート 2023/5/25 - 6/30NYプラチナは+6.4ドル、0.71%高で4日ぶりの反発。アジア時間には900ドル付近から910ドル台半ばまで反発して戻り売り、ロンドン市場では再び900ドルの大台割れ、前日安値を下回って890ドル台半ばまで下落。昨年10月21日安値(891.4)以来、8ヵ月ぶり安値圏で下げ渋るとNY市場ではPCE後のドル安・金高の流れに追随、高値では910ドル台後半まで上昇し、NY引けにかけても910ドル近辺を維持。短期下値目安900ドル近辺到達と中期二番底形成の可能性を残しての反発の兆しとなり、930ドルが当面の抵抗水準。これを突破できれば4月高値(1148.9)から6月安値(894.2)の23.6%戻し(954.3)近辺までが短期上値目標に。逆に900ドルの大台を維持できなくなるようだと反発失敗、880ドル近辺まで下値余地拡大へ。
週間ベースでは-10.5ドル、1.14%安で3週続落。月間では-85.8ドル、8.59%の大幅続落。

ドル円・日足チャート 2023/5/29 - 6/30ドル円は50銭のドル安円高、0.35%安となって4日ぶりの反落。前日までの堅調推移の勢いが持続した東京朝には144円70銭台から上値トライ、昨年11月10日高値(146.59)以来7ヵ月半ぶりの水準まで上昇して失速。145円の節目突破と介入警戒感などから144円80銭台まで急落すると東京市場終了後には144円40銭台まで下落。144円60銭台を中心に保ち合い推移となった欧州時間を経て、NY市場ではコアPCEの下振れを受けて軟調推移、144円台前半へと水準を切り下げて安値では144円20銭近辺まで下落。若干の過熱感緩和となる小幅調整にとどまり、次週雇用統計までの一連の指標を見極めてもう一段の上値トライか調整局面形成か。144円90銭超を維持して145円再トライとなれば10月高値(151.94)から1月安値(127.21)の76.4%戻し(146.1)近辺までが上値目標に。145円近辺が上限となって調整継続となれば6月安値(138.38)から高値(145.07)の23.%戻し(143.49)近辺が浅めの調整目安、売り圧力が少し強まれば38.2%戻し(142.51)近辺も。
週間ベースでは+57銭、0.4%高で3週続伸。月間では+4.99円、3.58%高で3ヵ月続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/30終値とチャート

2023年07月01日(土)時点の相場
国内金:9,701 円 6/30(金) ▲26(0.27%)
国内プラチナ:4,560 円 6/30(金) ▼38(0.83%)
NY金:1,929.4 ドル 6/30(金) ▲11.5(0.60%)
NYプラチナ:913.2 ドル 6/30(金) ▲6.4(0.71%)
ドル円:144.30 円 6/30(金) ▼0.50(0.35%)
→6/30(金)のその他主要マーケット指標

←国内金価格は中期上限ライン、プラチナは下限ライン付近 07/03(月)
→ユーロ圏6月景況感指数も低調、12ヵ月連続で節目100割れ 06/30(金)
→市場予想は7月利上げ後に年内据え置き、年明けには利下げへ 06/29(木)
→予想以上に強い米指標、消費者信頼感指数は6月に急上昇 06/28(水)

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