現況と製造業悪化でドイツIFO景況感指数も低迷止まらず
更新日:2023年07月26日(水)
ドイツのIFO景況感指数は7月も低迷状態が継続。
景況感指数の87.3は3ヵ月続落で8ヵ月ぶりの低水準。期待指数が83.5となり、3ヵ月続落で7ヵ月ぶり低水準に対し、現況指数は91.3。4ヵ月続落で2021年2月以来、2年5ヵ月ぶりの低水準。
期待も低調ながら現況が一段と悪化、現況悪化が景況感指数低迷を主導。
セクター別では、製造業が-14.2。前月比-4.5で4ヵ月続落、3ヵ月連続マイナス圏での急低下となって9ヵ月ぶりの低水準。製造業でも現況が著しく低下。新規受注はますます減少し、設備稼働率は83.0%まで低下。稼働率が長期平均83.6%を下回ったのは2年以上ぶり。
サービス業は0.9。7ヵ月連続プラス圏推移も4ヵ月続落で半年ぶりの低水準、マイナス圏入り目前に。現況低下に対し、悲観見通しはやや減少。
貿易は-23.7。4ヵ月続落で8ヵ月ぶり低水準、17ヵ月連続マイナス圏。見通しは著しく悪化、現況も悪化。
建設業は-24.0。3ヵ月続落で17ヵ月連続マイナス圏、昨年10月と並び2010年2月以来の低水準。見通しもよりも現状に対する不満がかなり大きく、悲観的。
卸売は-27.0。4ヵ月続落で17ヵ月連続マイナス圏、コロナ後最低となる3年2ヵ月ぶりの低水準。
製造業の急低下が景況感指数の低迷を主導。
この日IMFが発表した2023年の成長率見通しでは、世界経済が前回4月予想から0.2%アップの3.0%。
米国も+0.2%で1.8%となり、ユーロ圏も0.1%の上方改定で0.8%となるなか、ドイツの見通しは0.2%の下方改定で-0.3%。
ドイツ経済のマイナス成長がユーロ圏の成長鈍化に大きく影響し、米国に対する遅れとともにドル高ユーロ安基調の要因の一つとなっています。
25日のNY金は+1.5ドル、0.08%の小幅高で5日ぶりの反発。アジア時間には1950ドル台から1960ドル台へと反発して小幅揉み合い推移、ロンドン・NY朝にかけては1950ドル台半ばから1960ドル台半ばまでレンジを拡大しての保ち合い推移。米7月消費者信頼感指数が2年ぶり高水準となった直後には一時1950ドル付近まで急落も、NY午後には1960ドル台後半へと切り返し。3日連続1950ドル台では下げ渋り、1950ドルの下値サポートの堅さを確認した一方で、変動値幅は2日連続15ドル前後にとどまって今年の平均27.0ドルの半分強、FOMCへの警戒感も高まる様子。想定以上のタカ派傾斜で1950ドルの節目を割り込むようだと6月安値(1900.6)と7月高値(1989.8)の61.8%戻し(1934.7)から1930ドル近辺までを目安に一段安の展開にも。逆に1980ドル台の節目超えとなれば2000ドルの大台近辺トライへと向かう可能性も。
NYプラチナは+7.1ドル、0.73%の反発で7月19日(984.8)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間の960ドル台半ばが安値となり、4日連続960ドル台で下げ渋り、2日連続で下値を切り上げる形となって小動きが続くなかでも反発基調を維持する状態。ロンドン・NY朝にかけては980ドル台を回復し、高値では一時980ドル台半ばまで上昇。しかしこれを維持できずに急反落を挟んでNY午後の自律反発でも980ドルには届かず。960ドルから1000ドルまでの保ち合いレンジ内の下半分での推移が継続。FOMC後に下限を割り込むようだと6月安値(894.2)から7月高値(1003.7)の61.8%戻し(936.0)近辺までが下値目安に。
ドル円は57銭のドル安円高、0.4%の続落。東京朝には141円60銭台まで小幅上昇後に141円20銭台まで反落、午後には141円50銭台まで反発。欧州・NY朝にかけても概ね141円台前半での保ち合い推移、高値では一時141円70銭台まで上昇も、前日高値と右肩下がりの20日移動平均線(141.61)に上値を押さえられる形となり、NY午後には141円割れへと軟調推移。抵抗感が強まる20日線から141円90銭までの節目を上抜けるためには、FOMCでのタカ派姿勢が予想以上に強まるなど、多少のサプライズも必要か。そうなれば6月高値(145.07)から7月安値(137.24)の76.4%戻し(143.22)近辺までを目安に一段高の展開にも。下方向へは38.2%戻し(140.23)近辺までが目先のサポート候補。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/25終値とチャート
26日の国内金価格は+26円、0.27%の反発。最高値(9772)更新トライ失敗後も最高値付近での高止まり。トリプルトップ形成への警戒感も若干緩和した状態でFOMC待ちへ。0.25%追加利上げが確実視される状況で、パウエル議長のある程度のタカ派姿勢も予想されるところ。これをほとんど織り込み済と思われる市場動向としては、今回のFOMCではサプライズがなければ値動きは限定的となる可能性も。それでも9760円超へ、保ち合い上抜けとなれば最高値更新とトリプルトップ解消へ、9800円の大台近辺までが短期上値目標。逆に9700円のサポート割れなら9640円程度までが短期下値目安に。
プラチナ価格は+37円、0.79%の反発。4730円の節目をわずかに上回り、反発局面一服後の保ち合い形成から上抜けの兆しに。FOMC後に巻き戻しの流れとならなければ、上値トライ再開優勢の状況に。90日移動平均線(4792)を上抜けて4800円の大台回復が短期上値目標。4700円割れへと反落の場合には保ち合い下放れ、4600円近辺までが下値目安に。
※参考:
金プラチナ国内価格7/26とチャート
2023年07月26日(水)時点の相場
国内金:9,733 円 7/26(水)
▲26(
0.27%)
国内プラチナ:4,738 円 7/26(水)
▲37(
0.79%)
NY金:1,963.7 ドル 7/25(火)
▲1.5(
0.08%)
NYプラチナ:976.6 ドル 7/25(火)
▲7.1(
0.73%)
ドル円:140.93 円 7/25(火)
▼0.57(
0.40%)
7/25(火)のその他主要マーケット指標
追加利上げに含みを残した7月FOMC、市場の思惑は打ち止めへ 07/27(木)ユーロ圏7月総合PMIは一段と低調、ユーロ安が金の上値も抑制 07/25(火)FOMCと日銀会合前に国内金価格は過去最高値再トライへ 07/24(月)NY金と円安、ダブルサポートで国内金は最高値更新再トライ 07/22(土)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン