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★金プラチナ短期相場観★

下げ渋った賃金上昇率、中央値では低下基調再開の兆しも
更新日:2024年02月10日(土)
賃金上昇トラッカー+平均時給+ゼロ賃金 2024年1月アトランタ連銀が今週発表した賃金上昇トラッカー(個人時給の中央値・前年比3ヵ月平均)は伸び率が鈍化。年末まで下げ渋っていたこの指標は年明けに低下基調再開の兆し。
1月の賃金上昇トラッカーは前年比+5.0%。9月から12月まで4ヵ月連続横ばい推移となった+5.2%からは0.2%の低下。5ヵ月ぶりに低下し、2年1ヵ月ぶりの低水準。
過去平均3.76%との乖離幅は1.24%まで縮小。ピークとなった2022年8月の6.7%からは17ヵ月かけて1.7%低下。同じペースで今後も低下していった場合、過去平均に到達するまでの所要月数はおよそ12ヵ月。
賃金上昇率中央値が過去平均並みに戻るまでは、あと1年。

賃金上昇率が+-0.5%内にとどまる、ゼロ賃金の割合は1月に12.3%となり、12月の11.6%から上昇し、2年ぶりの高水準。
過去平均13.19%にはまだ届かないものの、22年ぶり低水準で底打ちした昨年5月(10.3)からの反発基調は継続。
過去平均との乖離幅は0.89%。ボトムとなった昨年5月からは8ヵ月かけて2.0%上昇。同じペースで今後も上昇していった場合、過去平均に到達するまでの所要月数は4ヵ月。
ゼロ賃金の割合は、早ければ今年年央までに過去平均並みに戻る可能性も。

雇用統計の平均時給上昇率前年比・3ヵ月平均の1月は+4.35%。12月の+4.29%からは上昇。
過去平均3.06%との乖離幅は1.29%。ピークとなった2022年5月の5.75%からは20ヵ月かけて1.4%低下。同じペースで今後も低下していった場合、過去平均に到達するまでの所要月数は18ヵ月。あと1年半。
平均時給の上昇率が過去平均並みに戻るのは、2025年春以降になる可能性も。

NY金・日足チャート 2024/1/5 - 2/99日のNY金は-9.2ドル、0.45%の続落で1月29日(2025.4)以来、10日ぶりの安値。時間外は2050ドルがほぼ上限となり、2040ドル台後半での小幅保ち合い推移、ロンドン市場からは米10年債利回り上昇とドル高傾向の流れとなって軟調推移。NY市場では米CPIの年次改訂の結果を受けてのドル安局面で2040ドル付近から2050ドル台へと急騰、しかしこれも一時的となって前日高値(2053.8)も超えられずに軟調局面再開。NY午後には2030ドル台半ばまで下落し、自律反発でも2040ドルの節目には戻し切れず。結果的にわずかながら2040ドルの節目を割り込んだ状態で週末を迎え、次週は高値保ち合い崩れからもう一段の下値トライへと向かいやすい状況に。20日移動平均線(2037.0)にもサポートされなければ、短期下値目安2010ドル台を目指す流れにも。逆に一時的な下振れにとどまって2050ドル台の節目上抜けへと反発できれば上値トライ再開へ、今年高値圏2080ドル台再トライへと向かう可能性も。
週間ベースでは-15.0ドル、0.73%の反落。

NYプラチナ・日足チャート 2024/1/5 - 2/9NYプラチナは-15.8ドル、1.77%の反落で11月13日(863.6)以来、3ヵ月ぶりの安値。前日の反発の流れでアジア時間には890ドル台半ばから小幅に上昇、しかし900ドルの大台寸前で失速すると戻り売り。ロンドン市場で890ドルを割れるとNY午後には880ドルの節目割れ、一時870ドル台前半まで下落してNY引け後には880ドル近辺へ。安値では前日安値(877.5)を下回り、1月安値(883.2)と合わせてダブルボトムの可能性も崩れ始める状況に。次週、880ドルを維持できなくなれば860ドル台辺りまでの下値切り下げも。反発方向へは900ドルの大台ラインが当面のレジスタンス、突破できれば920ドル近辺までを短期上値目標に反発局面形成へ。
週間ベースでは-23.4ドル、2.6%の続落。

ドル円・日足チャート 2024/1/8 - 2/9ドル円は3日ぶりの反落でわずかに6銭のドル安円高、0.04%の小反落。149円20銭台から40銭台までの小幅レンジで揉み合い推移となって東京時間を通過、欧州時間には米10年債利回り上昇に連れて149円50銭台まで上昇し、今年高値を更新も一時的。NY市場では米CPIの年次改訂で12月の前月比伸び率が+0.3%から+0.2%へと下方修正されたことを受けて149円ちょうど近辺まで、ほぼ50銭の急落も一時的。NY午後には149円20銭台から40銭台までの小幅保ち合い推移に戻して静かな週末に。この日の変動値幅は55銭にとどまり、今年の平均128銭の4割強で今年最小の小動き。148円70銭の節目上抜けに伴う短期上値目標150円台後半を目指す流れは今年高値圏で小さな十字線を形成して一服。もう一段の上昇余地も次週、米1月CPIの結果次第で目標到達か、反落か。右肩上がりの20日移動平均線(147.87)が当面の下値サポート、147円90銭の節目を割り込むようだと調整局面入りへ、145円半ば辺りまでが下値目安に。
週間ベースでは+87銭、0.59%の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/9終値とチャート

2024年02月10日(土)時点の相場
国内金:10,691 円 2/9(金) ▲76(0.72%)
国内プラチナ:4,651 円 2/9(金) ▲67(1.46%)
NY金:2,038.7 ドル 2/9(金) ▼9.2(0.45%)
NYプラチナ:878.2 ドル 2/9(金) ▼15.8(1.77%)
ドル円:149.27 円 2/9(金) ▼0.06(0.04%)
→2/9(金)のその他主要マーケット指標

←NY連銀インフレ期待は低下基調継続、3年先は過去最低 02/13(火)
→日銀・FRB高官発言と米労働指標の好結果でドル円一段高 02/09(金)
→米貿易収支、2023年は貿易赤字大幅縮小、輸入も減少 02/08(木)
→世界の金需要-2023年第4四半期 02/07(水)

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