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★金プラチナ短期相場観★

ドル円と日米金利差の短期逆相関フェーズ終息の兆しも
更新日:2024年07月23日(火)
日米金利差とドル円 2024年7月22日ドル円と日米金利差との相関関係は長らく、日本の低金利政策により長期金利が低水準に押さえられてきたことにより、実質的には米10年債利回りとの関係性に準じた形で、相関関係での推移となってきました。
これが昨年のイールドカーブ・コントロールの緩和から今年3月にはマイナス金利解除とイールドカーブ・コントロールの撤廃により、日本の10年債利回りもゆるやかに上昇し始め、5月には1%台へ。
米10年債利回りも4月には4.7%付近でピークアウト、景気減速懸念などからゆるやかな低下基調に転じ、6月に4.3%台へ。
この結果、日米金利差は5月から縮小傾向に。しかしドル円は米国のインフレ懸念再燃などもあり6月から7月初旬にかけて一段高。
結果的に5月以降はドル円上昇に対して日米金利差縮小傾向となり、逆相関の関係に。

しかし7月中旬からは米国のインフレ鈍化や雇用の減速などに加えて円買い介入なども加勢したとものと推測され、ドル円は急速に巻き戻し。
ドル円と日米金利差との30日間相関係数は、4月までの0.8台から6月末には-0.4台へ、強い相関関係から逆相関に振れていました。
これが足下では逆相関関係は弱まり、19日時点でマイナス圏を脱出、22日時点では0.18台とプラス圏推移。
為替介入も功を奏した形となってドル円と日米金利差との短期的な逆相関フェーズは終焉を迎えた可能性もありそうです。
ただ、今後は金利差縮小の流れがさらに続き、円高の流れがどんどん進行する、というよりは、やや行き過ぎた国内長期金利の抑制と若干勢い余った円安の巻き戻しが一服となれば、米国のゆるやかな景気抑制状態が進行するに連れて米長期金利もゆるやかに低下し、多少のドル安円高局面にも振れやすい状態へ。そんなシナリオも想定できそうです。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年7月22日22日のNY金は-4.4ドル、0.18%安で4日続落。アジア時間での2410ドル台半ばが高値となって小幅に軟調推移。ロンドン・NY朝にかけては米10年債利回り上昇とドル高傾向の流れが重石となって2400ドルの大台割れ、安値では2390ドル割れも2380ドル台半ばで下げ渋るとNY午後には2390ドル台を回復。NY引け後には2400ドルの大台回復トライへも。急騰、急反落で巻き戻しを終えて一服、という状態に。上昇軌道を維持する20日移動平均線(2383.2)にサポートされる格好にもなり、大台回復をかけた攻防へ。20日線を割れるようだと比較的重要水準となりうる2360ドル近辺までが意識される展開にも。

NYプラチナ・日足+90日移動平均線 2024年7月22日NYプラチナは-17.3ドル、1.78%安で4日続落。6月13日(954.6)以来、1ヵ月半ぶりの安値。時間外序盤に980ドル台半ばまで反発したのが高値となって戻り売り。ロンドン序盤に970ドルを割れるとNY朝には960ドル割れへと一段安。安値では950ドルちょうど付近まで下げて下げ渋り。NY午後には960ドル回復トライへ。990ドルの節目割れに伴う短期下値目安950ドル近辺に到達し、短期的には下値トライ一服となって多少の反発も。ゆるやかな上昇軌道の90日移動平均線(981.6)が目先の反発目標にも。950ドル割れへと短期的には行き過ぎを試す展開となった場合には900ドルの大台が次の下値目安に。

USDJPY・日足+90日移動平均線 2024年7月22日ドル円は-44銭、0.28%安で3日ぶりの反落。東京朝には157円10銭台まで下げて60銭台まで反発。これが高値となり、先週末高値手前で上げ渋る状態が続くと東京市場終盤から欧州序盤にかけて軟調推移。米10年債利回り低下局面に連れる形で157円を割れると156円20銭台まで一段安。この日の安値をつけると欧州時間には156円半ばから157円回復トライ、NY午後には157円10銭台で小康状態に。157円60銭が目先の上限となり、週後半にかけては156円20銭までを主要レンジに保合い傾向となりやすい状況に。PCE前でも上限突破なら157円台後半へと上値トライへ、下限を割れると155円近辺までの下値トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/22終値とチャート

23日の国内金価格は-113円、0.85%の続落で7月1日(13143)以来、3週間ぶりの安値。13460円の節目割れに伴う短期下値目安13400円近辺に到達後も下げ止まらず、次のサポートとなる可能性もあった13360円の節目割れに伴う一段安警戒水準13240円近辺にも到達。そして若干の行き過ぎで6月安値(12689)から7月最高値(13743)の半値戻し(13216)を達成。目先の反発目安としては上げ渋る21日移動平均線(13313)、さらなる一段安警戒水準としては61.8%戻し(13092)。

プラチナ価格は-122円、2.28%の反落で6月14日(5218)以来、5週間ぶりの安値。5300円の大台を維持できず、戻り売りの構図となって下落局面継続で一段安、上昇軌道の90日移動平均線(5295)も4ヵ月ぶりに下抜け、短期下値目安5260円近辺到達後にややオーバーラン。6月安値(5218)近辺に位置し、この水準を維持できないようだと5月以降の上値トライ局面終了、それ以前の4000円台後半から5200円までに主要レンジを下方シフトする展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格7/23とチャート

2024年07月23日(火)時点の相場
国内金:13,217 円 7/23(火) ▼113(0.85%)
国内プラチナ:5,224 円 7/23(火) ▼122(2.28%)
NY金:2,394.7 ドル 7/22(月) ▼4.4(0.18%)
NYプラチナ:956.6 ドル 7/22(月) ▼17.3(1.78%)
ドル円:157.07 円 7/22(月) ▼0.44(0.28%)
→7/22(月)のその他主要マーケット指標

←中古住宅販売件数は1年7ヵ月ぶりの急減で半年ぶり低水準 07/24(水)
→バイデン撤退で市場も不安定化懸念、金価格も高値圏で不安定化 07/22(月)
→9月利下げ開始はほぼ100%、ほぼトラでも年内2-3回の利下げへ 07/20(土)
→米地区連銀製造業景況指数、フィラデルフィアは7月に急騰 07/19(金)

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