PCEインフレ9月はコア指数、サービス価格などで下げ渋り
更新日:2024年11月01日(金)
米9月の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)はコア指数、サービス価格などが下げ渋り。
PCEの総合指数は前年比+2.09%。前月から-0.18%の続落で2021年2月(1.85)以来、3年7ヵ月ぶりの低水準。
食品とエネルギー関連を除くコアPCEは前年比+2.65%。前月から-0.07%、3ヵ月ぶりの反落で3ヵ月ぶり低水準、2021年4月以降の3年半では2番めの低水準。5ヵ月連続2.6-2.7%台で下げ渋り。
住宅とエネルギーを除くサービス業の価格指数、スーパーコアPCEサービス価格(SPコアs)は前年比+3.27%。前月から-0.10%の反落で2ヵ月ぶり低水準、3年5ヵ月では2番めの低水準。4ヵ月連続3.2-3.3%台で下げ渋り。
セクタ別では、モノの価格が前年比-1.2%。8月の-0.9から一段と低下、5ヵ月連続の前年割れで4年4ヵ月ぶり低水準。
サービス価格は前年比+3.7%。8月の+3.8%からは低下、7月と同じでほぼ3年ぶりの低水準。4ヵ月連続3.7-3.8%で下げ渋り。
ダラス連銀発表のトリム平均PCEは前年比+2.65%。前月から-0.07%、17ヵ月続落で2021年9月(2.50)以来、3年ぶりの低水準。3ヵ月連続2.7%前後で下げ渋り。
クリーブランド連銀のメディアンPCEは前年比+3.17%。前月から-0.07%、18ヵ月続落で2021年10月(3.06)以来、2年11ヵ月ぶりの低水準。3ヵ月連続3.2%前後で下げ渋り。
31日のNY金は-51.5ドル、1.84%の大幅安で6日ぶりの反落。10月24日(2748.9)以来、1週間ぶりの安値。下落率は今年の絶対値平均騰落率0.72%の2.56倍、今年7番めの急落。アジア時間には2800ドル再トライも前日高値を超えられず、大台ラインに上値を押さえられ続けて失速。ロンドン・NY朝までは2790ドルを挟んでの小幅揉み合いとなって下げ渋るも、NY市場では9月コアPCEが予想を上回ったことをきっかけに米10年債利回り上昇とドル高の流れが強まった流れに連れ、2750ドル割れへと急落。安値では2740ドル付近まで下げてNY午後には小反発、NY引け後には2750ドル台半ばへ。雇用統計前に大幅調整を済ませて過熱感も解消、目先は2720ドルから2800ドルまでを主要レンジに指標結果次第の展開に。下限を割れるようなことがあれば2700ドル近辺までの下値切り下げ、最高値更新へと向かうようなら2830ドルまでが次の上値目標に。
月間ベースでは+89.9ドル、3.38%高で4ヵ月続伸。4ヵ月続伸は2020年7月以来、4年3ヵ月ぶり。
NYプラチナは-22.1ドル、2.16%の続落で10月15日(996.6)以来、半月ぶりの安値。アジア時間の1020ドル台前半が高値となって軟調推移、1020ドルの節目を割れるとNY市場では金の急落局面に追随、1010ドル台半ばから1000ドルの大台割れへと急落、安値では990ドル台前半まで下落して反発。NY午後には1000ドルの大台回復をかけた攻防状態に。1020ドルの節目割れに伴う短期下値目安1000ドルの大台近辺に到達して週末のイベント待ちへ。NY金が一段安となって追随する展開となれば970ドル近辺までの一段安も。
月間ベースでは+8.5ドル、0.86%の続伸。月足では長めの上ヒゲを残し、またしても長期三角保合い上抜けには失敗。
ドル円は-140銭、0.91%安で5日ぶりの反落。東京午前の153円60銭近辺が高値となって軟調推移、日銀は政策金利据え置きも、金融政策正常化に向けた利上げ路線継続が意識されて153円割れへ、東京市場終了後には植田日銀総裁の会見でのタカ派姿勢が意識されて152円割れトライ。安値では151円90銭台で下げ渋って反発すると欧州・NY時間にかけて152円台後半へ、NY市場ではPCEの高止まりや失業保険申請件数の改善などを確認後に一時153円を回復も、上値も重くNY午後にかけては米10年債利回り低下にも連れて152円割れ再トライ、安値では151円80銭台で下げ渋り。目先、151円80銭の節目を維持できなくなれば150円台半ばを短期目安に一段安へ、雇用統計の結果次第で売り圧力が強まるようだと150円割れを試しに行く可能性も。逆に153円50銭超へと切り返すようなら一段高トライ、155円近辺までが上値目標に。
月間では+8.34円、5.81%の大幅高で4ヵ月ぶりの反発。2022年4月(+8.18円、6.72%)以来、2年半ぶりの急騰。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/31終値とチャート
1日の国内金価格は-329円、2.19%安となって6日ぶりの反落。下落率は今年の絶対値平均騰落率0.71%の3.1倍、今年3番めタイの急落。10月25日(14596)以来、1週間ぶりの安値。急騰してきた9日移動平均線(14717)を1ヵ月半ぶりに下抜けて強気のパーフェクトオーダーも崩れる形に。上昇トレンド継続に向けては9日線の早期回復が必要に。調整継続となれば14590円が当面の下値サポート、これを割れると14500円近辺までの一段安も。逆に15030円超へと切り返すようなら15100円台トライへ。
週間ベースでは+100円、0.69%高で8週続伸。8週続伸は4月以来、半年ぶりで今年2度め。
プラチナ価格は-108円、2.02%の続落で10月18日(5168)以来、2週間ぶりの安値。5400円の節目割れに伴う短期下値目安5340円近辺に到達してさらに一段安、21日移動平均線(5223)も目前に。これがサポートとならないようだとさらに一段安へ、水平状態の90日移動平均線(5098)から5100円が次のサポートに。これも下抜けるようだと5000円の大台割れトライへ。
週間では-154円、2.85%安で3週ぶりの反落。
※参考:
金プラチナ国内価格11/1とチャート
2024年11月01日(金)時点の相場
国内金:14,696 円 11/1(金)
▼329(
2.19%)
国内プラチナ:5,249 円 11/1(金)
▼108(
2.02%)
NY金:2,749.3 ドル 10/31(木)
▼51.5(
1.84%)
NYプラチナ:999.6 ドル 10/31(木)
▼22.1(
2.16%)
ドル円:152.00 円 10/31(木)
▼1.40(
0.91%)
10/31(木)のその他主要マーケット指標
ユーロ圏景況感10月は8ヵ月ぶり低水準、主要上位国が急失速 10/31(木)米9月求人件数は予想外に増加した8月から予想外の大幅減 10/30(水)米主要地区連銀10月の賃金指数は下げ渋り 10/29(火)
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