生産者物価PPIも10月は下げ渋り、「利下げ急ぐ必要ない」
更新日:2024年11月15日(金)
前日の消費者物価指数、CPIに続いて10月はPPIも下げ渋り。
米10月の生産者物価指数、PPIは前年比+2.40%。市場予想の+2.3%を上回り、9月からは+0.53%、4ヵ月ぶりの上昇、8ヵ月ぶりの大幅反発で3ヵ月ぶりの高水準。
食品とエネルギー関連を除くコア指数、コアPPIは前年比+3.13%。市場予想の+3.0%を上回り、9月から+0.18%で3ヵ月続伸、4ヵ月ぶりの高水準。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数、コアPPI2は前年比+3.50%。前月から+0.20%、3ヵ月ぶりの反発で3ヵ月ぶりの高水準。
PPIは2023年6月の+0.26%で底打ちして以降、上下動を繰り返しながらも反発局面が進行中。
コアPPIは2023年12月の+1.79%、コアPPI2は2023年11月の2.52%でいずれも底打ち、ゆるやかな反発局面が継続中。
PPIは下げ渋り、というよりも、インフレ鈍化局面を終えて、インフレ上昇局面がゆっくりと進行中のようにも見えます。
パウエル議長はこの後、最近の米経済が「目覚ましく良好」であり、「利下げ急ぐ必要ない」との発言。
追加利下げに向けての慎重姿勢を示唆するタカ派発言でドルは一段高。
14日のNY金は-13.6ドル、0.53%安で5日続落。9月11日(2542.4)以来、2ヵ月ぶり安値圏での一段安。5日続落は2月以来、9ヵ月ぶりで今年3度め。時間外序盤の2580ドル台半ばが高値となってアジア時間は軟調推移、ユーロ安ドル高の流れにも連れてロンドン市場では2540ドル付近まで下落。ドル高一服となったことでNY市場にかけては巻き戻しの流れとなり、2580ドルまで反発。しかし
90日移動平均線(2582.5)に上値を押さえられ、NY引け後にはパウエルFRBの議長のタカ派発言を受けて2570ドル近辺へと失速。下ヒゲを残してようや下げ止まりの可能性も示唆する状態も、90日線が目先のレジスタンスに、底打ち確認にはこれを突破する必要、反発に向けては最高値(2801.8)からこの日の安値(2541.5)の23.6%戻し(2602.9)近辺、2600ドルの大台回復が最初の関門。
NYプラチナは+0.5ドル、0.05%高で5日ぶりの小反発。アジア時間には940ドル台から前日安値(940.8)を下抜けて930ドル台へと軟調推移、しかし930ドル付近の安値をつけた後はロンドン・NY朝にかけて930ドル台で下げ渋り、NY午後にかけては金の反発局面にも追随する形で940ドル台後半へと反発。結果的に9月安値(902.0)から10月高値(1064.6)の76.4%戻し(940.4)近辺で下げ渋る形で下ヒゲを残し、底打ちへの可能性も示唆。その為には940ドル台維持は必須、地合い回復に向けては10月末高値(1064.6)から11月安値(932.3)の23.6&%戻し(963.5)近辺、960ドル台回復の可否がポイントにも。
ドル円は+85銭、0.55%高で4日続伸。7月22日(157.07)以来、約4ヵ月ぶりの高値。東京朝の155円30銭台が安値となり、午前中のうちに156円トライ、午後には156円10銭台、欧州時間には156円20銭台まで上昇。NY朝には155円80銭付近まで戻し、10月PPIが予想を上回り、失業保険申請件数は予想を下回る好結果となったタイミングでは156円20銭近辺までの再トライ、ただし156円台では上値も重く、155円台後半での保ち合いとなってNY午後へ。NY終盤にはパウエルFRB議長の利下げ慎重姿勢を示唆する発言を受けて156円40銭台へと急騰。今朝の東京市場では156円70銭台まで上値を伸ばす場面も。7月高値(161.95)から9月安値(139.58)の76.4%戻し(156.67)近辺、156円台後半の短期上値目標にも到達した状態となり、短期的には一服感も。ただし10月小売売上高などが予想外の好結果となれば一段高トライとなって157円台を試しに行く可能性も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場11/14終値とチャート
15日の国内金価格は+49円、0.35%高で5日ぶりの反発。9月安値(12521)から最高値(15025)の38.2%戻し(14068)にあと少しのところでいったん下げ止まりの可能性。14080円が当面の下値サポートとならない場合には一段安トライ、14000円近辺までが次の下値目安に。底打ち、反発に向けては最高値(15025)から11月安値(14084)の23.6%戻し(14306)近辺、14300円台回復の可否がポイントに。
週間ベースでは-466円、3.19%の続落。4ヵ月ぶりで今年2番めの大幅安、続落も4ヵ月ぶりで今年3度め。
プラチナ価格は+50円、0.99%高で5日ぶりの反発。9月安値(4554)から10月高値(5586)の半値戻し(5070)を達成し、90日移動平均線(5059)と
200日移動平均線(5076)にサポートされた格好。5050円の節目を維持できないようだと一段安トライへ、5000円の大台近辺までが短期下値目安に。また、5050円から5100円の重要水準がサポートからレジスタンスに切り替わる可能性も。
週間ベースでは-212円、3.99%の反落。7月以来、4ヵ月ぶりで今年4番めの大幅安。
※参考:
金プラチナ国内価格11/15とチャート
2024年11月15日(金)時点の相場
国内金:14,133 円 11/15(金)
▲49(
0.35%)
国内プラチナ:5,106 円 11/15(金)
▲50(
0.99%)
NY金:2,572.9 ドル 11/14(木)
▼13.6(
0.53%)
NYプラチナ:944.0 ドル 11/14(木)
▲0.5(
0.05%)
ドル円:156.31 円 11/14(木)
▲0.85(
0.55%)
11/14(木)のその他主要マーケット指標
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