長期三角保合い延長戦、NYプラチナの上限ラインは上方シフト?
更新日:2024年11月21日(木)
ちょうど2ヵ月前に意識された、
2020年代の長期三角保合い上方ブレイクをかけたNYプラチナの攻防。
2021年12月高値(1348.2)を起点とし、2023年4月高値(1148.9)を経由するレジスタンスラインとの攻防では、その後も一時的な上抜けは何度も試しながら、月足チャートで見ると月末終値では上方ブレイク失敗が続く状況。
他方、2020年3月安値(562.0)を起点に下値を切り上げるサポートラインに対しては、一度も割り込むことなく9月安値(902.0)でもしっかりサポートされ、11月安値(932.3)でも今のところサポートライン手前で反発する形となり、下値の堅さも意識されるような展開にも。
このまま行けば、年明けには下値サポートは950ドル近辺へと切り上がり、レジスタンスラインの上抜けトライを繰り返すうちに、ゆっくりと上方ブレイクへ、そんな展開も想定可能かもしれません。
ただ、レジスタンラインを上ヒゲで今年2回、大きく上抜けた水準、5月高値(1105.0)と10月高値(1064.6)を結ぶ新たなレジスタンスラインが形成されつつあるようにも見えます。
このラインは、2021年12月高値を経由してさらに遡ると、南アフリカの電力不足などから2300ドル付近まで急騰した2008年3月高値に続きます。
年末年始にかけて1000ドル近辺から900ドル台後半へと切り下がる現状のレジスタンスラインを突破した場合でも、1050ドル近辺から1000ドル台前半へと低下する新たなレジスタンスラインを突破できなければ、2025年秋にかけて1000ドル近辺へと収束する三角保合いの頂点に向け、保ち合い状態が続く可能性もありそうです。
今年の年末にかけて1000ドル超なら第一関門突破の可能性、1050ドル超なら長期レジスタンス突破の可能性。できなければ長期三角保合い延長戦、来年秋に1000ドル近辺の攻防で決着をつける形にも。
20日のNY金は+20.7ドル、0.79%高で3日続伸。11月8日(2694.8)以来、2週間ぶりの高値。アジア時間には2630ドル台から40ドル台へと小幅上昇後に失速、ロンドン序盤に2620ドル台前半の安値をつけて下げ渋るとNY市場にかけて押し目買い。ウクライナのロシア領内への攻撃が前日の米国製ミサイルに続き、この日は英国製ミサイルで行われたとの報道などもあり、地政学リスクにもサポートされた格好でNY市場午後には高値で2660ドル付近まで上昇。10月末最高値(2801.8)から11月安値(2541.5)の38.2%戻し(2640.9)近辺ではいったん上値を押さえられながら、これを突破しての一段高で半値戻し(2671.7)も目前。38.2%ライン、2640ドル近辺が目先のサポートへと切り替わるかどうか。
NYプラチナは-12.8ドル、1.31%安で5日ぶりの反落。アジア時間の980ドル近辺が高値となって軟調推移、前日高値を超えられずに失速するとロンドン市場では970ドル割れ、NY午前には970ドル台後半へと反発もNY午後には960ドル台へと戻り売り。10月高値(1064.6)から11月安値(932.3)の38.2%戻し(982.8)の水準がいったんレジスタンスとなり、90日移動平均線(975.6)を含めた抵抗帯となる前に、早期上抜けできるかどうかが目先の攻防ポイント。980ドル超へと抜け出すことができれば1000ドルの大台回復トライの流れへ。940ドルの節目割れなら920ドル近辺までが短期下値目安に。
ドル円は+75銭、0.48%高で3日続伸。11月14日(156.31)以来、1週間ぶりの高値。東京朝の154円50銭台が安値となって堅調推移、午前の155円トライには失敗も、午後の再トライでこれを突破すると東京市場終了時には155円30銭台、欧州時間には155円80銭台まで上昇。NY朝にかけても155円60銭以上を維持して横ばい推移、NY午後にはロシア・ウクライナ戦争激化懸念などからリスク回避的な売りで155円00銭台まで急落、NY午後には155円前半での上下動。目先の主要レンジ下限を154円半ばへと切り上げ、156円半ばまでのレンジで保ち合いの様相に。下限割れなら152円半ばまでが短期下値目安に、上抜けると157円後半を短期目標に一段高トライへ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場11/20終値とチャート
21日の国内金価格は+112円、0.78%高で3日続伸。11月8日(14599)以来、2週間ぶりの高値。最高値(15025)から11月安値(13944)の38.2%戻し(14357)達成後も一服とはならず、一段高となって半値戻し(14485)も目前。21日移動平均線(14494)回復も含めて射程圏内に。RSIは35.9%、依然として売られ過ぎで反発余力ももう少し。
プラチナ価格は-41円、0.78%安で3日ぶりの反落。反発局面は若干の行き過ぎとなって10月高値(5586)から11月安値(5056)の38.2%戻し(5258)、21日移動平均線(5274)などが当面の抵抗水準となる形で失速。5240円超へと切り返すことができれば、これらの抵抗水準突破へ、5280円近辺までが短期上値目標に。5060円が当面の下値サポート、割れると5000円の大台割れトライへ。
※参考:
金プラチナ国内価格11/21とチャート
2024年11月21日(木)時点の相場
国内金:14,476 円 11/21(木)
▲112(
0.78%)
国内プラチナ:5,194 円 11/21(木)
▼41(
0.78%)
NY金:2,651.7 ドル 11/20(水)
▲20.7(
0.79%)
NYプラチナ:965.8 ドル 11/20(水)
▼12.8(
1.31%)
ドル円:155.43 円 11/20(水)
▲0.75(
0.48%)
11/20(水)のその他主要マーケット指標
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