インフレ期待高騰でミシガン大消費者信頼感指数は一段と悪化
更新日:2025年04月12日(土)

相互関税発動、即一部停止発表が9日、その前日、8日までが調査期間となったミシガン大消費者信頼感指数の4月速報では危機感MAXの状態。
消費者信頼感指数は50.8。市場予想の53.8を下回り、3月から-6.2、3ヵ月連続-6ポイント超の急低下、4ヵ月続落で2022年6月(50.0)以来、2年10ヵ月ぶりの低水準。
現況指数が56.5となり、2年10ヵ月ぶり低水準となったのに対し、期待指数は47.2。5ヵ月連続の急低下で1980年5月(45.3)以来、44年11ヵ月ぶりの低水準。
1年先インフレ期待は6.7%。3月から1.7%の急騰で5ヵ月続伸となり、1981年11月(7.3)以来、43年5ヵ月ぶりの高水準。
5年先は4.4%。これも3月から0.3%上昇して4ヵ月続伸、1991年6月(4.5)以来、33年10ヵ月ぶりの高水準。
トランプ関税ショックでインフレ警戒感は一段と高騰し、先行き不透明感による将来の警戒感はこの半世紀近くの間で最悪の状態に。
関税の一部停止と各国の交渉開始動向、その一方で米中対立は激化の様相に。月末の確報値は緩和方向?あるいはさらに悪化?

11日のNY金は+67.1ドル、2.11%の大幅高で4日続伸。上昇率は3日連続2%超、4日間で9.1%の急騰局面を形成して2日連続、今年21回めの過去最高値更新。この日もアジア時間序盤の安値3190ドル台前半から堅調推移。3240ドルまで上昇して一服後は3200ドル付近までの下押しを挟み、ドル安の流れに連れてNY市場にかけて3240ドル台へと水準を切り上げ、高値では3260ドル台まで上昇。安全資産買い圧力は続き、3170ドルの節目突破に伴う短期上値目標3240ドル近辺に到達し、中期上値目標となっていた2月高値(2974.0)から2月安値(2844.1)の300%戻し(3233.8)も達成。NY引け後も3250ドル台半ばで高止まり、次週、多少の調整が入れば3200ドル近辺が浅めのサポート、その下は3160ドル辺りまで。
週間ベースでは+209.2ドル、6.89%の大幅反発。2020年3月23日の週(+169.5ドル、11.42%)以来、5年ぶりの急騰。

NYプラチナは+11.3ドル、1.21%高で4日続伸。4月3日(956.6)以来1週間ぶり高値圏で一段高。アジア時間に920ドル台半ばまで浅めの下押し後に反発、堅調推移。ロンドン市場で940ドル台へと水準を切り上げて前日高値越え、NY市場では一時950ドル近辺まで上昇。3月高値(1036.3)から4月安値(878.3)の38.2%戻し(938.7)を達成も、勢いにはやや欠ける状態のようにも。目先、反発の勢い加速に向けては950ドルの心理的節目突破は必須、半値戻し(957.3)が次の攻防ラインにも。
金との価格差は2300.0ドルへと急拡大、2日連続で過去最大を更新。
週間ベースでは+30.0ドル、3.28%の反発。

ドル円は-103銭、0.71%の続落で昨年10月1日(143.53)以来、半年ぶり安値圏での一段安。東京朝の144円半ばが高値となって軟調推移継続。早々に144円を割れると143円割れへと一段安、142円80銭台では下げ渋って東京市場終盤には144円10銭台まで反発。しかし欧州時間には戻り売り、再び143円割れへと急落すると安値では142円ちょうど付近まで下落。欧州・NY朝までの時間帯は142円台での上下動となり、米PPIの下振れやミシガン大消費者信頼感指数の悪化などもあったものの142円台では下げ渋り、指標確認後は週末のポジション調整などもあり、下押し圧力は後退、NY午後には144円20銭台まで反発。146円の節目割れに伴う短期下値目安143円台前半にしっかり到達し、多少行き過ぎたところからは巻き戻した状態に。下ヒゲを残して下げ止まりへの可能性も、反発に向けては1月高値(158.87)から4月安値(142.07)の23.6%戻し(146.03)、直近の節目でもある146円回復が目先のポイントに。
週間ベースでは-3.31円、2.25%の続落。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/11終値とチャート
2025年04月12日(土)時点の相場
国内金:16,091 円 4/11(金)
▲120(
0.75%)
国内プラチナ:4,672 円 4/11(金)
▼133(
2.77%)
NY金:3,244.6 ドル 4/11(金)
▲67.1(
2.11%)
NYプラチナ:944.6 ドル 4/11(金)
▲11.3(
1.21%)
ドル円:143.57 円 4/11(金)
▼1.03(
0.71%)
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