インフレvs雇用動向見極めへ、ヒートアップしそうな3週間
更新日:2025年08月25日(月)
FEBのデュアル・マンデート、「雇用最大化」と「物価安定」に向けた金融政策において、現状から予想される9月の政策変更としては「0.25%の利下げ」再開が有力に。
パウエルFRB議長にとっては最後のジャクソンホール・シンポジウムでの講演。その内容からは、インフレ懸念よりも雇用悪化への対応が優先される状況。
これ以外に、トランプ政権からの利下げ圧力という場外要因が乱入してくる形で事態をややこしくする構図に。
9月FOMCまでおよそ3週間、それまでに確認可能な重要指標は29日のPCE、9月5日の雇用統計、そして11日のCPI。
雇用とインフレの両天秤で二大責務を全うしようとするFRB議長と、無条件大幅利下げを強要する時の政権。夏の終わりでもまだまだ暑い3週間、米国内では天秤と対立もさらにヒートアップしていくことが警戒されます。
週末に急騰したNY金は週明け時間外に3410ドル台から3410ドル割れへと軟調気味にスタート。小幅に連れ高となったNYプラチナの週明けは1360ドル台で横ばい推移。週末に急落したドル円は146円90銭台から147円回復トライ、147円4銭台へと反発基調。

25日の国内金価格は先週末から+50円、0.29%高で3営業日続伸。8月12日(17472)以来、2週間ぶりの高値。17360円の節目上抜けに伴う短期上値目標17480円近辺に向けた流れが一段と進行、もう少しの上昇余地も。9日移動平均線(17350)から21日移動平均線(17376)が目先のサポート候補となり、9日線が21日線を下回る状態が続き、地合いの弱さも示唆。
一目均衡表では基準線(17452)をわずかに上抜け、遅行線も26日前価格(17429)を上抜けて三役好転。ただし転換線(17338)が基準線を下回って地合いの弱さを示唆。遅行線は今週、最高値へと向かう26日前価格ラインとの攻防を迎え、不安定な展開も警戒される状況に。どちらかと言えば強気相場も勢いには欠ける状況。5月以降の中期上昇チャネルでは上半分のレンジへシフトしつつあり、6月安値(16618)から7月最高値(17683)の38.2%戻し(17276)近辺が当面の比較的重要なサポート水準にも。

プラチナ価格は+36円、0.52%高で3日続伸。7月30日(7210)以来、4週間ぶりの高値。保ち合いレンジを上下に拡大し続ける逆三角保ち合いが続くなか、上抜けの兆しを維持。3日続落後の3日続伸となり、保ち合いのなかでは下へも上へも最長。4日続伸なら保ち合い上抜け濃厚?となって短期上値目標7250円近辺までを目指す流れ加速の可能性も。21日移動平均線(6949)が目先の下値サポート候補。
一目均衡表では転換線(6887)を上抜けたものの基準線(7173)には届かない状態が継続。ただ雲の上限(6790)手前で跳ね上がる、上昇トレンド特有の動きにも。遅行線は26日前価格を下回り、一役好転、一役逆転、一役は揉み合いの中立状態に。次週7245円まで上昇する雲の上限との攻防が目先の重要ポイントに。
※参考:
金プラチナ国内価格8/25とチャート
2025年08月25日(月)時点の相場
国内金:17,454 円 8/25(月)
▲50(
0.29%)
国内プラチナ:7,026 円 8/25(月)
▲36(
0.52%)
NY金:3,418.5 ドル 8/22(金)
▲36.9(
1.09%)
NYプラチナ:1,363.1 ドル 8/22(金)
▲4.2(
0.31%)
ドル円:146.94 円 8/22(金)
▼1.43(
0.96%)
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