「近いうち解散」と言い続けていた野田首相が、2012年11月14日、国会党首討論で2日後の解散を宣言。12月16日投開票の衆議院総選挙が決定したことを受けて、自民党政権への交代への思惑が高まりました。自民党政権の円安誘導への圧力期待や、安倍総裁の、消費者物価の上昇率2-3%、日銀法改正、かつてとは次元の違う金融緩和、などの強行発言も背景に為替市場では円安ドル高、国内株式市場では株高が進んでいます。この円売り、株買いの流れを、その推進役となった安倍総裁にちなんで「安倍トレード」と呼ばれます。
長らく続いた円高の流れが反転に向かおうかという兆しも見え始めていた為替市場では、解散発言からの1週間で3円以上、約4%も円安ドル高が進んでいます。この影響で国内金価格やプラチナ価格も上昇しています。株式市場でも、米国の財政の崖問題への懸念などから伸び悩む欧米株を尻目に日経平均は6.5%も上昇しています。
総選挙の12月16日までが賞味期限とされる安倍トレード、ドル円相場の動向とともに、選挙結果を含めてその後の実行が伴うかどうか、日本の政局に注目が集まります。
最終更新:2012年11月22日