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2013年流行語大賞~マーケット編~
更新日:2013年12月23日(月)
2013年に流行した新語や造語、キーワードなどを、マーケットに関する記事などでの言及、使用頻度などをネットの検索数などからランキングし、2013年を振り返ります。

10位:「フラジャイル・ファイブ
米国の量的金融緩和(QE3)政策縮小に揺れた2013年のマーケットを象徴した事象の一つが有力新興国からの投資資金の流出。代表的な5ヶ国がブラジル、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカ。頭文字をとって「BIITS」と表現されることも。
9位:「ゴルディロックス
デフレ脱却を目指す日本、緩和縮小へと方向転換を図る米国など、状況は違えどいずれも懸念されるのはインフレ率の行き過ぎた上昇。相場状況なども含めて「程よさ」が求められていることを表現する場合にしばしばこのワードが出現しました。
8位:「グレートローテーション
前年までのリスクオフ、リスク回避傾向がしばしば強まった市場傾向に対し、2013年は景気回復に伴うリスクオン傾向が強まるとの見方によって、年初から盛んに用いられたワード。「大転換」を意味するこのワードのとおり、債券から株へ、安全資産からリスク資産への流れは、年前半に加速し、夏場以降やや減速傾向も見られましたが、年末にかけて再び加速しています。
7位:「ボルカー・ルール
以前から存在していたワードですが、内容見直しと適用先送りされていたものが今年最終案公表と当局による承認を経て、リーマンショック以降の金融危機を繰り返さない為の金融規制の内容がようやく固まり、動き出そうとしています。
6位:「フォワードガイダンス
これも以前から存在していた表現ですが、今年特にクローズアップされたワード。市場との対話を重視していたはずの米FRBのバーナンキ議長が5月にQE縮小の可能性を示唆したことで市場が混乱に陥ったことでその重要性が改めてクローズアップ。その後、ECBやBOEでもフォワードガイダンスを明確化し、年末には米FRBもQE縮小に伴うフォワードガイダンス強化を明示し、混乱回避へ。

5位:「シャドーバンキング
高成長を続けてきた中国の成長鈍化懸念の一因ともなった中国の金融不安。世界2位の経済を支える、中国地方政府による大規模都市開発などの裏では、シャドーバンキングの拡大による不良債権化への懸念が高まりました。中国人民銀行(中央銀行)による資金抑制策による金利上昇などで逆に市場不安が高まるなどの混乱もあり、主要貿易相手国である欧州や豪州、日本にとってもリスク要因となりました。
4位:「シャットダウン
米国議会のねじれ構造に伴い繰り返される財政・予算協議の難航。共和党ティーパーティーによる強硬なオバマケアへの反対などの影響で10月から始まる新年度予算案が成立せず、10月1日から16日までの間、政府の一部機関が閉鎖される事態となりました。
3位:「テーパリング
米FRBによる量的緩和政策QE3の縮小を示すテーパリング(Tapering)は、5月以降、市場のメインテーマとなり、その可能性の変動に伴い一喜一憂する状態が続きました。当初有力と見られた9月の縮小開始に向けては、SepTaper、12月の縮小決定時には、DecTaperなどとも表現されました。実際にテーパリングが開始するのは2014年1月。2014年にはテーパリングから次のステップへと市場の注目が移行することになりそうです。

2位:「異次元緩和
3月から新体制となった日銀への期待は当初から高く、異次元緩和への期待がますます高まるなかでの4月4日、黒田日銀最初の金融政策決定会合で発表された政策はマネタリーベースを2年で2倍、物価も2年で2%を目指す、量的・質的金融緩和。これにより円安と日本株高が加速。

1位:「アベノミクス
2012年末から使われ始めたワードで、2013年に入ると急速に拡大、いつのまにか安倍政権の経済政策を示す正式名称に。円安・株高の原動力となったことは間違いなく、これなくして2013年の日本経済と為替市場、株式市場は語れないほど重要なキーワードに。基本的にはリフレ政策であり、類義語として安倍トレード、安倍相場、黒田日銀誕生以降はアベクロ相場などと表現されることも。もてはやされればもてはやされるほど、逆の見方も出現し、否定的な意味合いを込めたアベノリスク、アベゲドンなどという表現も一部では見られました。また、類似表現では、中国の李克強首相による政策を指すリコノミクスなども見られましたが、本家の知名度と存在感は圧倒的だったようです。

2012年の1位「円高」に対して正反対の「円安」支援策的意味合いも含む「アベノミクス」が1位となったことが、2013年の市場動向を象徴しました。
来年、2014年も今年以上に前向きな表現のワードが並ぶことを期待したいものです・・・。

2013年12月23日(月)時点の相場
国内金:4,171 円 12/20(金) ▼105(2.46%)
国内プラチナ:4,587 円 12/20(金) ▼59(1.27%)
NY金:1,203.7 ドル 12/20(金) ▲10.1(0.85%)
NYプラチナ:1,332.2 ドル 12/20(金) ▲13.8(1.05%)
ドル円:104.08 円 12/20(金) ▼0.16(0.15%)
→12/20(金)のその他主要マーケット指標

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