金プラチナ短期相場観
銀行預金課税法案否決でキプロス情勢不安継続へ
更新日:2013年3月20日(水)
懸念されていたキプロス議会での採決は否決。やや楽観視されていた感もあるキプロス情勢は、支援条件が否定されたことでリスク回避の流れが継続。2万ユーロ以下の預金課税免除などの修正法案も出ていたようですが、採決前の票読みでも反対派が優勢とされ、採決の再延長も噂されていました。
結局、賛成票0、反対36、危険19と圧倒的な否決で、キプロスのデフォルト、銀行セクター崩壊、ユーロ離脱、財務相辞任などの噂も浮上。過半数勢力不在のキプロス議会では、やはり決断困難な法案だったようです。
欧州株は続落、為替も円高、先週までの株高リスクオンの行き過ぎた流れを緩和させるには、もう少しリスク要因が必要、ということなのかもしれません。
過半数勢力不在、と言えば、イタリア政局問題も水面下で継続中、地中海周辺リスクはもうしばらく継続しそうです。
NY市場、安全資産の金は4日続伸で2月26日以来となる1,610ドル台へ。上値レジスタンスの1,620ドルも射程距離、ここをクリアできれば1,600ドル台後半まで上値余地拡大もこの付近はやや厚めの抵抗帯か。
リスク資産のプラチナは大幅続落で1,560ドルの節目割れ。下落トレンド転換ながら、一方的に下落が加速するような状況でもなさそう。当面の下値メドは1,520ドル程度。
ドル円は96円台回復を目指す状況から95円台維持への攻防へと、やや上値の重い状況に。下方向の節目として、月曜安値の94円台前半が意識されそう。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場3/19終値とチャート
- 2013年3月20日(水)時点の相場
-
国内金 : 5,118 円 3/19(火) ▲38(0.75%) 国内プラチナ : 5,069 円 3/19(火) ▲27(0.54%) NY金 : 1,611.3 ドル 3/19(火) ▲6.7(0.42%) NYプラチナ : 1,555.4 ドル 3/19(火) ▼23.8(1.51%) ドル円 : 95.16 円 3/19(火) ▼0.04(0.05%)
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